こだわりが強すぎる発達障害グレーゾーン中学生の友達トラブル、必要なのはお母さんのブレない軸のみ!!

こだわりが強すぎる発達障害グレーゾーンの子どもは、捉えかたの偏りから友達との間に誤解やトラブルが起こりがちです。「どうしてわからないんだろう…」話が通じないわが子と、相手や学校との板挟みに悩むお母さんに持ってほしい軸についてお伝えします!

こだわりが強すぎる中学生の友達トラブル、話し合うも平行線

うちの子、こだわりが強すぎる…

どんなに真剣に話しても伝わらない…

敵と認定してしまうと、まったく相手の気持ちを考えない…

こんなお悩みはありませんか。

中学生の私の息子は、こだわりが強すぎることで幼児期から育てにくさを感じてきた、発達障害グレーゾーンの子どもです。

発達障害の特性から、園、学校でも自分の気持ちを言えないなど人間関係の悩みから行きしぶり、コミュニケーションでの困りごとはありました。

そんな中で発達科学コミュニケーションに出合い、少しずつ脳を伸ばしていくことができ、心を許せる友達もできるようになっていました。

一学期の終わりごろ、昔から仲の良い友達との間にトラブルがあり、まったく口をきかなくなってしまいました。

相手の子は仲直りしようと謝ったり話しかけてきたりしていましたが、息子は完全に無視をしている状態でした。

相手の子がかなり落ち込み、家でも元気がなくなってしまったことから、親同士で連絡を取り合い、話し合いの場を設けることになりました。

ところが息子は自分の納得のいく形で謝らないから許さない、の一点張りなのです。

許してもらえなくて落ち込みながらも、私の息子を責めることなく、ただ反省している様子を相手のお母さんから聞くと、胸が痛みました。

「きっかけは相手にあったのは確かだけど、悪気があったわけじゃないし、もう十分謝ってくれてると思うよ!」

「このことがきっかけで、大事な友達をなくしてしまっていいの⁈」

こだわりが強すぎることで、相手の気持ちをまったく考えないわが子は、どんなに真剣に話しても聞く耳を持たず、平行線でした。

発達障害グレーゾーン中学生に起こりがちな捉えかたの偏りとは

こだわりが強すぎる発達障害グレーゾーンの中学生は、なぜこうも頑ななのでしょうか。

発達障害の特性から、ものごとの捉えかたや受け取りかたが偏ってしまうことを「認知の歪み」といいます。

発達障害の一つである自閉症スペクトラム(ASD)の特徴として、想像力が乏しいために自分の価値観だけでものごとを捉える傾向があります。

ASDは外の世界に対して関心が薄いことから、人間関係では相手の気持ちを理解することができず、柔軟に考えることが難しいのです。

こだわりが強すぎることで、あいまいな状態を受け入れられず極端な思考になり、白黒思考、ゼロヒャク思考とも呼ばれます。

今回の息子のケースでいうと、相手は謝ってくれたが自分の望む形ではなかったため、謝っていないのと同じと認識しているのです。

許してくれるかどうかわからない頑なな態度の息子のところに、勇気を出して謝りに来た相手の気持ちには、まったく考えが及んでいません。

相手の心の状態を推測し理解する能力を心理学では「心の理論」といい、発達障害とも大きく関わりがあるといわれています。

心の理論を持っていれば、世の中には自分と違う考え方やものの見方もあると理解できていると考えられます。

ところが、ASDの子どもは心の理論の発達が定型発達の子どもより遅れる傾向があることから、人間関係で問題が生じやすくなります。

成長する過程で、周りの人と会話を重ねることで推測力が上がり、発達が進むといわれている心の理論。

だからこそ一朝一夕で進むわけはなく、時間をかけて取り組む必要があるものなのです。

もう絶交でいいという子ども、何とか関係修復させたいお母さん

このような状況だと、子どもはもう絶交でいい!と言っていても、お母さんは関係を修復させたいと説得したくなるのではないでしょうか。

親は正しい子育てをしたいので、常識や世間の目も意識し、こだわりが強すぎる子どもの考えを今すぐに改めさせたいと思いがちです。

ところが、子どもにはその子に合った発達の段階・ルートがあるため、言うことをきかせようとしても無理が出てしまいます。

特に発達障害の特性からこだわりが強すぎる子どもの場合、すぐにどうにかできるものではないので焦らないでいただきたいと思います。

先回り厳禁!お母さんに必要なのはブレない軸のみ!

こんな場合にお母さんができることは、肯定にも否定にも寄らず、今あなたはこう思うんだね、とこだわりが強すぎる子どもの考えを受け入れることです。

人の気持ちがわからない大人になっては困ると先回りして、子どもに考えを改めさせることではありません

もちろん、相手を侮辱したり倫理に反する言動をしたりしたら毅然と対応する必要はあります。

私はこう思うよ、とお母さん側の気持ちを伝えるのもかまいません。

ですが、それはあくまでも親の考えや願望であって、子どもの考えとは違っていて当然。

子どもに押し付けることとは違うと肝に銘じておきたいものですね。

こだわりが強すぎるゆえに謝ってくれている友達を許せず、頑なに拒絶する息子の態度は、世間一般的にみると間違っているのかもしれません。

ただ、それは成長するにつれていろいろな人と関わり、さまざまな状況を経験する中で息子自身が向き合う問題。

子どもが自分で向き合うはずの問題を、親が何とかしようと横取りすることがないようにしていきましょうね。

執筆者:にしがみあやか
(New Mammyアンバサダー★★)

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