小学生になり買い物中の癇癪や問題行動が増えてきた息子
スーパーやショッピングモールなど、買い物中にイライラして癇癪を起こすお子さんに困っていませんか?
小さい子が「これ買って!」と泣いているのならまだしも、小学生くらいの子がお店で癇癪を起こしてしまうと周りの目も気になって逃げ出したくなってしまいますよね。
我が家の小学3年生の息子はASD(自閉症スペクトラム)傾向があります。
息子は幼児期の頃は買い物中、わりと大人しくしていることが多かったのですが、
大きくなるにつれしょっちゅうイライラして癇癪を起こしたり、急に走ったり、弟に暴言を吐いたりすることが増えてしまいました。

当時はなんで問題行動が増えていくのか分からず、注意して大人しくさせようとしたり、 何を言っても収まらない息子に
「恥ずかしいからもうやめて…」
と泣きたくなったりしていました。
また、外出のついでにスーパーに寄って買い物をするだけなのにものすごく嫌がったり、買い物の外出は「行かない!」と言ってお留守番をすることが増えていきました。
「一緒に行っても疲れるだけだからいっか」とお留守番させたり、
時には嫌がっていても
「みんなで出かけるんだから行こうよ!」と無理に誘ったりして、私の対応も一貫性のないものでした。
これまでできていたことができなくなり、どうしたらいいのか全く分からなくなっていました。
ASDキッズにとって買い物はストレスがいっぱい
小学生になり問題行動が増えてしまった背景にはASDの特性に加えて、
「ネガティブな記憶」が少しずつ積み重なり、買い物に対する不安が大きくなっていったことがあるかもしれません。
そもそもASD(自閉症スペクトラム)傾向のお子さんは、
・見通しを立てるのが苦手で初めてのことや予想外のことを嫌う
・感覚過敏(音や光、触覚などの刺激を強く感じやすい)
・切り替えが苦手
などの特性を持つ場合があります。
そしてこのような特性を持つ場合、買い物に強いストレスを感じてしまいます。
例えば、買い物は予測できない事が多く、見通しを立てるのが苦手な子にとって強い不安となります。
レジで待つ時間や買いたい物がなかった場合、いつ終わるのか分からない等です。
感覚過敏がある場合、照明の明るさ、BGM、人の多さなどでストレスを常に感じている状態になります。
切り替えが苦手な場合、欲しい物がでてきたけど買ってもらえない時や、まだ見たいのにもう帰らないといけない時などにストレスを感じます。
上記のような予測できない場面や切り替えの場面で癇癪を起こしやすいのは、それだけ強いストレス(脳に大きな負荷)がかかっている状態だと言えます。

本人の「わがまま」や「甘え」ではなく、キャパオーバーの状態です。
お子さんがこの状態でうまく行動できずに、結果として注意されることが重なると「ネガティブな記憶」が溜まっていきます。
そして「ネガティブな記憶」によって買い物中のストレスや不安が更に大きくなるため、イライラして更に癇癪を起こしやすくなったり、
自分を落ち着かせる為の行動として、走ったり大きな声を出したりすることがあります。
これらは「親を困らせる行動」ではなく、「助けを求めるサイン」とも言えます。
またネガティブな経験ばかりが続くことで「行きたくない!」と外出する意欲を無くしてしまうこともあります。
ではどうしたら不安やストレスを減らして、楽しく買い物できるようになるのでしょう?
買い物への不安を減らして成功体験をつくる対応
私が実践した4つの対応をご紹介いたします。
できそうなところから試してみてください!
無理に行かせない
前述したとおり、ASDキッズにとって買い物はとてもストレスを感じやすいものです。
子どもが買い物を嫌がる場合、それはわがままではなく今は買い物に対する不安を減らす時だと考えましょう。
行くかどうか子どもに聞いて、「行かない」と答えたら無理に行かせないことが大切です。
小学生以上であればお留守番できるお子さんもいますし、本人のものでもネットで購入したり、欲しい物を伝えてもらえば買ってくることができます。
自分の意見を聞いてもらえたことや買い物に行かなくても別の方法で対応できた経験は、きっと安心につながるはずです。

とはいえ、この先ずっと買い物に行けない状態が続くと大きくなってから困るんじゃないか、とママも不安になってしまいますよね。
どうしても行かないといけない場合や本人から「行きたい」と言ってきた場合には以下のように対応して、少しずつ買い物に対する成功体験を作っていきましょう!
スモールステップで進める
最初のうちは買う物は少なく、短い時間でできるものにし、少しずつ買う物や時間を増やしていきましょう。
買う物を減らし、短い時間にすることで脳の負荷が軽くなり、ママも子どもも「できた!」と実感しやすくなるからです。
例)コンビニに行ってお菓子を一つ買う
見通しを伝える
見通しを立てることが苦手なお子さんには、お店に行く前や、想定外のことが起きた時にママが見通しを伝えてあげましょう。
短い一言、これからやることやどういう状況かを伝えてあげるだけで不安がかなり減らせます。
行く前
「今日は〇〇で△△を買おうね」
レジが混んでいた場合
「人が多いね。10分くらいかかるかも」
買いたかったものがない場合
「売り切れちゃったね。 別のものを買う?それとも今日はやめる?」
できたことを肯定
「買い物行けたね」
「お菓子選べたね」
「歩いて買い物できたね」
などできたことだけを肯定して、買い物の成功体験を子どもの記憶に残していきましょう。
小さなできた!を積み重ねていくうちに自信がつき、次第に買い物に対するストレスや不安を感じにくくなっていきます。
安心できる経験が増えることが、次の一歩につながります。
買い物中の癇癪がゼロになったASDの息子の変化
我が家では、休日に買い物に行く際には、 必ず息子に行くかどうかを聞くようにしました。
「行かない」と言われればそれ以上は誘わず
「わかった。じゃあお留守番よろしくね!」 と伝えて、お留守番してもらいました。
息子は買い物に行かずにお留守番することが4カ月程続きました。
すると徐々に、「〇〇買いたいから行くー!」と息子の方から言うようになり、買い物に行く機会が増えていきました。
はじめは短時間の買い物から無理のない形で始めて、少しづつ成功体験を作っていきました。
一年経った現在では外出のついでにスーパーに立ち寄ることも、大きなショッピングモールでいくつかお店をまわることも、抵抗なく行けるようになりました。
お店ではイライラすることがかなり減り、癇癪や暴言はほとんど見られなくなりました。

私自身、息子の癇癪が減っていったことで、以前のように巻き込まれてイライラしたり、言い争いになることがなくなりました。
以前は、買い物に行くたびに
「また癇癪になったらどうしよう」と気を張っていて、 正直、買い物の時間がとても疲れるものでした。
そんな日々を過ごしていた私も、今では落ち着いて息子の様子を観察できるようになり、
「どんな言葉をかけたらいいかな」と考えられるようになっていきました。
なにより、気を張ることなく、「このお店行きたい!」と行きたいお店に行き、親子で一緒に買い物を楽しめるようになったことがとても嬉しいです。
買い物中の癇癪で悩んでいると、「もう一緒に買い物なんて無理かも…」と感じることもあるかもしれません。
子どもの安心できるペースを大切にしていくことで、少しずつ親子で外出を楽しめるようになることもあります。
買い物中の癇癪でお悩みの方は、ぜひできそうなことから試してみてくださいね。
執筆者:吉澤ゆうこ
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーションアンバサダー)


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