「自分でできるでしょ!」スプーン一本で始まった、夕食時の悲しいバトル
小3の息子との夕食の時間のできごとです。
「ママ、スプーンとって!」 私は台所で夕食の準備をしていました。
息子はスプーンを置いている場所の近くにいます。
そこで私は、ついこう言いました。
「自分で取れるよね?取りに行ってね」
すると息子は「やだ。ママとってきて!」と。
私はまだ作業中だったため、もう一度同じように伝えました。
「自分でできるよね」
すると息子は「ママがやって!もう食べない!」と突然大きな声で癇癪を起こし始めました。
私は心の中で思いました。
「なんでこんなことで怒るの?」
「自分で取りに行った方が早いのに」
正直な気持ちは もう面倒くさい… でした。
早く夕食を進めたい。
台所の作業も終わっていない。
結局、私が折れてスプーンを取りに行き、テーブルに置きました。
けれど、息子はふてくされて食べ始めようとしません。
たったスプーン一本のことなのに、食卓には重たい空気が流れました。

せっかく作った料理まで台無しになったようで、私まで苦しくなったのです。
4月に仕事復帰したママへ。
帰宅後の親子バトルを手放し
ホッとできる夜を取り戻す!
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突き放すほど動けなくなる?「ママやって」の裏側に隠れた子どもの脳のSOS
私はそれまで”できることは自分でやらせた方がいい”と考えていました。
できることを親がやってしまうと、子どものためにならない。
その思いから「自分でできるよね」と伝えていました。
けれど、発達科学コミュニケーションを学び、大きな勘違いをしていたことに気づきました。
私は「なんで自分でやらないの?」と子どもの行動だけを見ていました。
子どもが「ママやって」と言うとき、サボりたいのではなく、脳のエネルギーが切れていることがあるのです。
学校や外の世界で頑張ってきた子どもの脳は、夕方にはクタクタです。
大人も、疲れきっているときに「それくらい自分でして」と言われたら、余計につらくなることがありますよね。
子どもも同じです。
「ママやって」は、信頼しているママに「少しだけ力を貸して」と送っているSOSだったのです。
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甘やかしではなく心の給油。安心感が子どものやる気を回復させる理由
それまでの私は、「今やってあげたら、この先も一人でできなくなるのではないか」と不安でした。
けれど、実際は逆でした。
脳が疲れているときに突き放されると、子どもの脳はさらにストレスを感じ、ますます動けなくなります。
怒り、不機嫌、癇癪という形で出てくることもあります。
反対に、「いいよ」と受け止めてもらえると、子どもの脳に安心感が広がります。
安心できると、脳のエネルギーが回復し、 また自分から動き出す力が戻ってきます。

つまり、やってあげることは甘やかしではありません。
疲れた脳に安心を届ける心の給油です。
「頼っても大丈夫」そう感じられることが、 次に自分でやってみようとする力の土台になっていくのです。
「いいよ!」の即答が、子どもが自分から動き出す近道になる
私は関わり方を変えました。
息子が「ママやって」と言ったら、「OK、いいよ!」とニコッと笑って即答することにしたのです。
「甘やかしすぎ?」と不安になるかもしれません。
けれど、結果は驚くべきものでした。
満足した息子は「ありがとう!」と笑顔になり、 その後は自分からお皿を運んだり、 宿題に取りかかったりする姿が増えていったのです。
最初の1歩で安心を手渡したことで、その後の2歩、3歩を自分から出せるようになったのです。
疲れている時、大人でも最初の1歩を出すのが億劫になるとき、 自分でできるけどちょっと手伝って欲しいなあって思うときありますよね。
自立を促したいときこそ、まずは最初の1歩の「安心」を手渡すこと。
「いいよ!」の一言が、その後のお子さんの「自分で動く力」をゆっくり着実に育てていきますよ

執筆者:森崎こころ
(Nicotto Project 発達科学コミュニケーショントレーナー)


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