一緒にお出かけしたくない、と家でゲームやYouTubeばかりの子ども
だんだん暖かくなって、春を感じられる瞬間が増えてきましたね!
春休みに向けて、家族でレジャーを計画している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その一方で、お出かけしたくないと休日も家にこもってゲームやYouTubeに夢中になる子どものことでお悩みではありませんか?
もちろん、それ自体が悪いということではありませんが、たまには一緒にお出かけして楽しく過ごしたいときもありますよね。
私の息子もお出かけしたくない小学生です。
発達障害グレーゾーンの特性を持っています。
もともと家を離れるのが好きではない子でしたが、高学年になるとますますお出かけするのを嫌がるようになっていきました。
ときには気分転換も必要ではないかと散歩や買い物に誘っても、家で過ごしたいと必ず拒否されます。
帰省や旅行などで長時間の車移動をするときは、「オンラインでのゲームができないと暇すぎて苦痛」と言うのです。
これまでも、車の中で子どもがずっと下を向いてゲームばかりしているのが私は嫌でした。
少しは日ごろ見ることができない外の景色を眺めたり、着いたら何をしようかと会話したり、別のことに関心を向けてほしいと思っていました。
帰省は仕方ないと思っているようでしたが、旅行やレジャーに誘うと、ポケットWi-Fiを用意してくれるならお出かけしてもいいとの返事。
家族よりゲームが大事なのかと寂しく感じていました。
中学生になると、一緒にお出かけできる機会もそう多くないだろう。
短時間であっても、久しぶりに家族でお出かけして楽しく過ごしたいという思いがありました。
お出かけしたくない理由には、発達のでこぼこが隠れているかも⁈
発達にでこぼこがある子どもにお出かけしたくない理由をたずねると、「めんどくさい」という言葉が返ってくることがあると思います。
しかし、言葉で気持ちを表現するのが未熟な子どもにとって実に都合のよいのが、この「めんどくさい」なのです。
これをうのみにしてしまうと、本当の理由が見えてこないのです。
こういう都合のよい言葉に惑わされないようにすることが大切です。
発達でこぼこのある子どもが日ごろよく口にする言葉に、そのものズバリのヒントが隠れているケースもあるので、注目してみるとよいかもしれません。
息子がお出かけしたくない気持ちをもう少し探ってみると、2つの理由があることがわかりました。
「家が大好きだから、家を離れたくない」
「車で移動中にじっと座っているのが暇すぎて苦痛」
この2つの理由には、息子の持つ特性がはっきりと表れています。
家を離れたくないというのは、自閉症スペクトラム(ASD)の特性である不安が強く変化を嫌うという、社会性の苦手さを表しています。
じっとしているのが暇すぎて苦痛というのは、注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性である脳が絶えず刺激を求めているという、行動面での不注意傾向を表しています。
全く性質が異なるようでいて、これらの特性を混合でもっているケースも多くみられるので、子どもをよく観察することで、それに合わせた対策をとることができます。
こういった脳の特性を知っておくと、子どもの言葉を受け止めやすくなりますね。
子どもの不安や困りごとの解消が、レジャー実現への最短ルート
それでは、お出かけしたくない子どもの脳の特性をふまえてレジャーに連れ出す具体的な方法をお伝えする前に、大事なことを1つお伝えします。
☆お出かけするかどうか、最終決定は子どもに委ねましょう。
話し合った結果、やっぱり行かないと子どもが決めたなら、その意思を尊重します。
無理に連れて行ったところで、ネガティブな体験として刻まれてしまいますので、どういう答えであっても、不機嫌になることなく受け入れてあげてください。
このことを大前提として、わが家が実践した3つのStepをご紹介します。
Step1. 目的地は子どもの興味のある場所を盛り込む
目的地が子どもが行きたい場所ならいいのですが、そうでないなら、必ず子どもの興味のある場所もプランに入れてください。
行く場所に特に興味がないなら、好きな食べ物が食べられるお店をいくつかピックアップしておくといいですね。
Step2. 家が安心する場所であるという子どもの気持ちを尊重する
子どもが見通しを立てられるよう、予定時刻などを伝えておきましょう。
せっかくのお出かけだからとプランを詰め込みすぎるのは、子どもの負担が大きくなるのでNGです!
早く帰ってこられるよう交通事情も考慮すると、子どものお出かけへのハードルがぐんと下がります。
Step3. 子どもの求める要求をできる範囲で叶えてあげる
例えば、ずっとゲームしていたいという要求も特性によるものだと受け止め、ゲームをすることへの制限をあまりかけないようにしてみてください。
子どもの要求をのめない場合は、代わりとなる楽しいこと、子どもが喜ぶことを提案してみるのはいかがでしょうか?
わが家はポケットWi-Fiを用意することはできないので、オンラインゲームやYouTubeは車ではできません。
代わりに、息子はあるコンビニのフードが大好きなので、お気に入りメニューのおにぎり、チキン、ジュースを出発前に買い込みました。
道中の車中ピクニックで、こうしてお出かけするのも悪くないと思える体験にしたかったのです。
自分のおすすめフードをお父さん、お母さんが喜んで食べるのを息子はニコニコしながら見ていました。
お出かけしたくない子どもを連れ出すには、親が譲ることが必要な場面も多いかもしれません。
特性を受け止めることができれば、親のこだわりも緩和されて、子どもの不安や困りごとの解消に目を向けられるのではないでしょうか。
皆さんが、お出かけしたくない子どもとしっかり対話をして楽しいレジャーを実現するために、この記事がお役に立てると嬉しいです。
執筆者:にしがみあやか
(New Mammyアンバサダー★)
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