言葉より先に手がでる?ADHD・癇癪っ子の特性
毎日のように兄弟ゲンカが続き、ADHD(注意欠陥多動性障害)タイプの子が手を出してしまう。
止めたいけれど、どう関われば良いのかわからず、つい「ダメでしょ!」 とキツく叱るしかない。
そんな自分にモヤモヤして「もっと穏やかに過ごしたいだけなのに」と 感じていませんか?
兄弟ゲンカの際に、言葉より先に手がでてしまう原因には、 ADHDタイプの特性が関係しています。
ADHDタイプの子どもの特性とは?
・衝動性:感情が高ぶると、考えるより先に体が動いてしまう
「待つ」「我慢する」が苦手です。
そのため、兄弟におもちゃを取られる、嫌なことを言われると即反応してしまい、 すぐに手が出てしまうことがあります。
・感情コントロールの難しさ:怒りを自分で鎮める力が弱い
そのため、小さな不満でも一気に怒りが爆発します。
些細な不公平感で癇癪を起こしてしまうこともあります。
・言葉にするのが苦手:自分の気持ちをうまく言葉にして伝えることが苦手
「やめて」が言えずに、叩く・怒鳴るという方法で自己主張してしまいます。
・相手の視点に立つ力が弱い
自分の感じたことが全てで、相手の意図や背景を想像するのが難しいです。
つまり、ADHDタイプのお子さんは、言葉の表面だけをとらえて、 深い意味や相手の気持ちを理解せず、衝動的に動いてしまうので、 兄弟同士で「言いたいこと」「伝えたいこと」がズレてしまい、 すれ違いやケンカが増えてしまうのです。
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叱ることしかできなかった昔の私
以前の私は、子どもたちが、毎日些細なことでケンカをするので、 ケンカが始まると「またか…」 「なんでそんなことでケンカするんだろう」 正直めんどくさい、そんな思いでいました。
でも仕方ないので、ケンカが始まると、すぐに仲裁に入っていました。
そして、手を出したり、暴言を吐いた息子に対して 「叩いたらダメでしょ!」「なんでそんなことするの」 「蹴るなー!」「やめなさい!」と、きつい口調で叱っていました。
ケンカを止めることに必死で、どうしても「行動を責める言葉」 ばかりが口からでてしまっていました。
なぜならば、叱ること以外にケンカを収める方法を当時の私は知らなかったからです。
叱る、怒ることで行動を押さえつけるしかない!と信じこんでいました。
けれど、そのたびに息子はますます不機嫌になり、癇癪を起こす。
お姉ちゃんも黙って我慢している状態でした。
私自身、「また怒りすぎてしまった」と自己嫌悪でいっぱいでした。
ところが、発達科学コミュニケーションを学んでいくと、 必死にケンカを止めようと対応していた私の行動がまさに 息子の癇癪を悪化させていたことにきづきました。
それから対応を変えたことで、ケンカの頻度が減り、ケンカが起きた場合でも癇癪を起させることなく収めることができるようになっていきました。
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叱るのはNG!我が家が実践した兄弟ゲンカ対応術
私が実践した4つの対策をご紹介します。
①危険がなければ見守る
好ましくない行動こそ、注目しないのが鉄則です。
なぜならば、 注目されることで、脳は同じ行動を取り続けてしまい、エスカレートしてしまう場合もあるからです。
取っ組み合いになっていない、小競り合い程度のケンカであれば、すぐに介入せずに見守るようにしましょう!
②仲良くできている時こそ、声をかける
ケンカをしていない時、仲良く遊べている時こそ積極的に声をかけるようにしましょう。
なぜならば、 子どもは自分自身ではできていることを把握できていないからです。
何ができているのかをしっかりと記憶に残すためにも、できていることを1つ1つ声に出して伝えましょう。
例えばこんなふうに声をかけます。
「仲良く遊べてるね、ママ嬉しいな」 「順番にテレビが観れてるね」
そんな出来ているという小さな成功体験の積み重ねが、子どもの自信にも繋がります。
③危険な行動は止める、だけど心は否定しない
叩いたり、蹴ったりなど危険な行動があった場合はしっかり止めます。
「ダメ!」と頭ごなしに叱ることはやめましょう。
なぜならば、 ネガティブ思考が強いADHDタイプのお子さんは、否定的な言葉を「自分なんてダメ」と、全人格否定のように受け取ってしまうことがあるからです。
こんな時は 「嫌だったんだね」「くやしかったね」と、 気持ちに寄り添うことを意識しましょう!
また、癇癪が収まった後に、お説教はNG対応です。
「落ちついたね、おやつ食べようか」 とそっと次の行動に誘うようにしましょう。
④助けを求めてきた場合に対応する。
助けを求めてきた場合には、気持ちをしっかり受け止める対応をしましょう。
例えばこんなふうに声をかけます。
「痛かったね」「よく仕返ししなかったね」
もし、手を出してしまった方が「助けて」と言ってきた場合には、 「そっか、そっか」と肯定はしないけれど否定もせずに気持ちを受け止めます。
また、「〇〇が嫌だった」という気持ちを言葉にできたときには、 「気持ちを教えてくれてありがとう」と 肯定の声をかけるようにしましょう。
叱るを手放して気づけたADHD・癇癪っ子の小さな大きな変化
私が対応を変えたことで、兄弟ゲンカは減り、 2人で仲良く遊べる日が増えました。
また、息子が自分の気持ちを言葉にできるようになったり、 手がでてしまっても「ごめんね」と謝ることもできるようになってきました。
私自身も、ケンカがおきたとしても、頭ごなしに叱ることはせず、 落ち着いて見守ることができるようになってきました。
大事なことは、手をださないことだけではありません。
気持ちを言葉で伝えられたり、 間違えたときに謝ることができることです。
そんな力が少しずつ子どもたちにも育ってきています。
もし、お子さんの兄弟ゲンカや言葉より先に手がでてしまう衝動性に 悩んでいるならば、我が家で効果のあった対策をぜひ試してみてくださいね。
執筆者:大下せいこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)


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