発達障害で不安が強い子が安心感をもって毎朝の検温ができるようになるママの対応とは?

発達障害で不安が強い子どもは大人の想像以上にコロナ感染への不安を感じて過ごしています。朝の検温で37度を超えるとパニックになっていた娘に対して対応を工夫することでコロナへの不安が強い娘が検温時にパニックにならなくなった対応をお伝えします!
 
 

体温計が37度を超えるとパニックになる娘

 
 
新型コロナウイルス感染症の流行などを背景に、親子で不安や不満を抱えやすい状況が続いていますね。
 
 
ネガティブな感情は「なかったことにしたい」と考えがちです。
 
 
発達障害で不安の強い子ども達の不安はどんどん増してしまい更なる不調を招きかねない状況になってしまうかもしれません。
 
 
きちんと認め、受け止めていくことが大切です。
 
 
長引くコロナ禍で発達障害の不安が強いお子さんは
 
・朝、検温をするのを極端に嫌がる
・コロナのニュースや話題は一切受け付けない、
・心配で外へ出られない など
 
大人が感じている以上に不安でたまらず毎日を過ごしているかもしれません。
 
 
我が家には小3の娘がいます。発達がゆっくりで凸凹があり不安が強いタイプです。
 
 
コロナ感染の恐怖感が強いため、普段からなるべく不安になるようなネガティブなニュースなどは見せないようにして過ごしています。
 
 
集団生活を送るお子さんは毎朝検温することが今は当たり前の生活になっていますよね。娘は当初検温をとても嫌がっていました
 
 
発達障害の娘にとって朝の検温は病気のイメージと直結し、自分が病気ではないかと不安に感じるようでした。
 
 
学校のルールで毎朝検温するように決まっているのは、あなたが病気だからではなくコロナウイルスに皆が感染しないためのもの。
 
 
ということを説明をすると不安ながらも検温することはなんとか受け入れることができました。
 
 
娘は幼いころから平熱は36.8度くらいと高めでした。ストーブの前にいたとか、少し動いて体が温まったとか、ちょっとのことで37度を超えることは保育園時代からよくあることでした。
 
 
 
 
このコロナ禍で過ごすうちに彼女の中で、「体温が37度を超える=コロナに感染している」
というような図式ができ上がってしまっていました。
 
 
たとえ37.0度でも「37」という数字を見た瞬間に不安が彼女を襲います
 
 
37度をちょっとでも超えると、コロナに感染しているのではないかと一気に不安が強くなり、その結果大泣きしてパニック状態になってしまうようになりました。
 
 
学校は37.5度を超えたら欠席することになっていますが、37.4度以下なら出席できます。
 
 
いくら親が「37.5度を超えていないんだから、学校に行けるよ!大丈夫だよ!」と言っても不安の方が大きくて、パニックはおさまりません。
 
 
「37度」にとらわれすぎてそこまで不安な気持ちになってしまうのは本人が一番辛いと思います。
 
 
この記事では、このように不安が強い娘に対して37度前半の熱ではパニックを起こさず、安心して学校に行けるようにと私がとった対応をお伝えします。
 
 

発達障害の子どもの不安が強いワケ

 

 

発達障害のお子さんは脳の発達が未熟なためにさまざまな特性や苦手さを持っている場合が多いですよね。

 

 

◆ネガティブな記憶が残りやすい

 

 

発達障害の子どもの脳はネガティブな記憶が残りやすく不安が強い傾向にあります。

 

その理由は、人間は生まれてから動物的で原始的な脳の機能が先に発達し、人間らしい理性や言語、思考に関連する脳はあとで発達するからです。

 

人間の脳の発達の順番は動物の進化の順と同じです。つまり、脳が未熟な赤ちゃんはより動物に近い脳、大人はより人間に近い脳です。

 

発達障害の子どもは成長過程の後半で発達が進む部分の脳が未熟なことが多いのです。動物の脳は命を危険から守ることを一番大事にしています。

 

 

たとえば、この場所は以前天敵が現れた場所だとか、この音がすると危険の前触れであるとか、こういった生命の危機に直結する記憶が動物には一番大切なのです。

 

 

そのため動物の脳は身を守り、危険を察知するためネガティブな情報の記憶が強く残るようにできているのです。

 

 

発達障害の子どもたちは脳の発達がゆっくりなので、ネガティブな情報の記憶が残りやすいためにより不安が強い状態になってしまうのです。

 

 

 

◆こだわりが強い

 

 

発達障害で自閉スペクトラム症(ASD)の子どもはこだわりが強いことがありますね。

 

 

先ほど説明したネガティブな記憶が残りやすく、不安が強い特性がこだわりを増長させています不安が強いからこそ、安心を強く求めます。

 

 

その安心を求める気持ちがこだわりとなっているのです。

 

 

娘は体温計の「36」の数字を見ると、「私はコロナじゃないんだ!よかった!」と、とても安心するのでしょう。

 

 

反対に「37」という数字を見ると「私はコロナだ!どうしよう…」と不安がより強くなってしまうということにつながります。

 

 

だからその不安を打ち消すため、とにかく安心する「36」という数字にこだわるということです。
私は娘の不安を取り除くため、丁寧な説明を繰り返していました。

 

 

しかし、発達がゆっくりな娘なので、何度伝えても理解が追い付かないところもあるようでした。ですから、説明もしながら、ちょっと見方を変えて対応を工夫してみたのです。

 

 

この方法がとてもうまくいきました!娘に検温での安心感をもってもらえる方法だったので、みなさんにご紹介したいと思います。

 

 

安心感をもって検温できるようになる!ママの対応とは

 

 

それはズバリ! 「今日のお熱は何度でしょう?」とクイズにしてしまう方法です。
具体的にどうするのかを説明していきますね。

 

娘の体温を測った後、私が体温計の温度表示を隠して問題を出します。「今日の体温は何度でしょう?」と、聞きます。

 

そして娘が「36.3度!」と答えたとします。「お母さんは36.6度だと思うな~」なんて言いながら体温計をのぞいてみます。

 

 

娘が安心できる36度台だったら「正解は、36.8度でした~!」と言って、実際に体温計に表示されている数字を見せます。

 

 

36台ならば問題なく済みますが、問題は「37度台」だった時の対応です。

 

 

例えば体温計に示された体温が「37.1度」だったとします。

 

 

こんな時は私が娘の体温の数字を確認した後、すぐに体温計の表示を消して、私が自分の体温を測り始めてしまいます。

 

 

「じゃあ、お母さんも熱測ってみるね!」と話を切り替え、自分の体温を測りながら、「体温はOKでした♪」と、楽しい雰囲気で言うことで不安が強い娘も特に気にすることがありません。

 

 

次に「さあ、お母さんの体温は何度でしょう?」と、お母さんの体温クイズに切り替えてしまいます。

 

 

熱を測り終えたらクイズの回答とともに、お母さんの「36度台の」低い体温の表示を見せてあげます。

 

 

このようにクイズにしてしまえば、体温を測った直後にさっと体温計の表示を隠しても「なんで隠すの?」なんて怪しまれることはありません。

 

 

発達障害の子どもは視覚優位という特性がある子が多いです。目で見たものの方が記憶に残りやすくわかりやすいのです。

 

 

こうして体温計の数字を見せることで、視覚優位な子どもが「36」という数字を目で見て記憶することで、不安が強い場合も安心することにつながります。

 

 

学校の先生には事情をお伝えして、もし朝の体温が37.0~37.4度の通学可能とされている数値なら、体温記録表には数値ではなく「○」をつける事にしておきます。

 

 

こうしておけば、もしも本人が体温表を見てしまったときにも、刺激することなく過ごせます。このやり方で我が家では「37度超え」でのパニックを減らすことができました

 

 

毎朝このクイズをしながら検温するので楽しい検温時間になりますし、不安が強い娘も安心して学校に行けています

 

 

 

お母さんのちょっとした工夫で、お子さんの不安を取り除けることがありますよ。私の経験が皆さんの子育てのお役に立てればうれしいです。

 
 
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