小学校の集団生活が始まり、発達障害・グレーゾーンの子どものマイペース過ぎる関わり方、一方通行なコミュニケーションを目の当たりにして叱ってしまったお母さん。夏休み中にぐんぐん伸びる方法を知って楽しく会話のキャッチボールをマスターしませんか? |
【目次】
1.小学生になってお友達とうまく遊べていますか?
2.発達障害、グレーゾーンの子どもは興味の幅が狭い?
3.この夏休みは、一方通行のコミュニケーションから楽しいキャッチボールのコミュニケーションにしよう!
①会話のルールを伝える
②成功体験を作る!
1.小学生になってお友達とうまく遊べていますか?
友達とうまくコミュニケーションが取れない。遊んでいるようで遊んでいない。
そんなことってありませんか?
今回は、小学生に上がってからのお友達関係に悩むお母さんへ、グレーゾーンの子どもが起こりがちな遊び方のトラブルと一方的なコミュニケーションを改善する方法をお伝えします。
ある日、わが子が友達と楽しそうに遊んでいたのですが、遊んで解散した後、こんなことを言い始めました。
「もう〇〇くんと遊ぶのイヤだ!僕が嫌いな戦いごっこしかしないもん。」
「今日は楽しくない日だった…」
わが子の特性とわかってはいても、友達と遊ぶ貴重な時間を全否定されると残念ですよね。

発達凸凹のグレーゾーンの子ども、特に、自閉スペクトラム傾向のお子さんは友達関係を築くのが苦手です。
理由はいろいろあるでしょうが、今回の息子は、自分の興味関心が狭いために自分と同じ遊びをしてくれなかったことで不満をぶつけてきたのでしょう。
自分が興味のあることは永遠にやりたがるのに、友達が興味のある遊びには付き合いたくない!
ありがちですね!
2.発達障害・グレーゾーンの子どもは興味の幅が狭い?
興味や関心が狭い!こんなタイプのお子さんに、お母さんはどう対応しますか?
1人でいるときは自分が好きなことをしてしまうため、興味関心を広げることって難しいんですが…
友達と一緒に遊んでいる時は興味関心を広げるチャンスです!!
まずは、
① 友達とどんなふうに遊んでいるかを観察します。
② 友達が遊んでいることに私(親)が関心を持ち、友達に声かけます。
③ 子どもが友達に興味をもちます(大好きなお母さんが興味をもつと子どもも興味をもちます)
④「興味をもったな!」という顔を確認して友達がやっていることを楽しく表現し誘ってみます。
⑤ そのとき、無理には誘わず興味を持てばOKです!!
⑥ 友達に関心を寄せてばかりだと、子どもが拗ねちゃうときがあります。
「〜くんの遊びも見られてよかったね!」
「〜くんの遊びと一緒に遊べて、かっこいいじゃ〜ん」 など、最後は子どもへ肯定の言葉かけをしてくださいね!
新しいことに積極的でない子は少しずつ進めていくことがポイント!でも、友達がいることで興味の幅が広がる可能性は高いです!

もともと発達障害やグレーゾーンの子どもは一人遊びを好むか、人と関わるときは何かしてほしいときだけのことが多いのです。
そして、同年代の友人関係が少ないと人の気持ちや意図を汲み取る経験も少なく、周囲にあまり配慮せずに、自分が今好きなことだけして過ごす生活を重ねてしまいます。
しかし、興味関心が広がると自分の許容範囲も広がっていきます。すると、マイワールドが強い子がオープンに和らいできます。
小学生学童期に必要な勤勉性も、友達がいることで広がり、伸びていきます。
是非友達への不満は「興味の広がりのきっかけ作り」だと、お母さんも前向きにとらえてこの方法を試してみてください。
3.この夏休みは、一方通行のコミュニケーションから楽しいキャッチボールのコミュニケーションにしよう!
ではもうひとつありがちなお悩み、「会話が一方通行」ということにはどう対応すればいいのでしょうか?
子どもがお友達に好きなことを一方的に話しているだけでうまく会話が成立していない。
このような悩みが小学校入学した頃から気になり出します。
我が家の⻑男もお話し好きで口達者ですが、実は⼤⼈とばかり話していて同年代の子とはほとんど話していないことに気付きました。
よく観察していると…
長男が話していることは一方的になりがちで⾃分の好きなことばかり話している。
友だちが話すことには、あまり興味がなく会話が成り⽴っていない。
友だちは好きだけど、輪の中に入っていけてなかったのです。
このように、一方的に話しているだけで友達の話を聞いていなかったり、うなづきや反応をしていなかったりすると、どうしても友達との関係がうまくいかなくなるときがあります。
学校は友だちに会いおしゃべりをしに行くところでもありますよね。
そこで、コミュニケーションが上⼿に取れるようになった⼦どもは学校⽣活も楽しくなるはず!
会話がうまくない子どもは、うまいコミュニケーションの方法を知らないだけです!
例えば、コミュニケーションが一方通行になる子どもは、目の前にお友達がいるのにも関わらず、自分の頭の中の世界観だけで話してしまうのです。話している間に、自分の頭の中に相手はいません。
では、そんな子どもと夏休みをどのように過ごしたらよいのでしょうか?
それはお母さんとのコミュニケーションが重要です!
⼦どものコミュニケーション⼒は集団の中の学校で育つものではなくて1対1の会話から育つのです!
だからこそ、家でのお⺟さんとの会話がとっても⼤切です。
子どもの会話力が上がる2つのポイントは
① 会話のルールを伝える
② 成功体験をつくる
ことです。
これが言葉は達者なのに、会話が苦手な子へのレッスンの大事なポイントです!
◆① 会話のルールを伝える
●人の話を聞くときは静かに聞こう!
子どもの話も聞くときも最後までしっかり聞く。
子どもにもお母さんのお話を最後まで聞いて欲しいことを伝えます。
●会話には順番があるよ!
話している人が終わったら、次は〇〇の番だよ!会話はキャッチボールだということを伝える。
●気持ちを切り替えるワードを伝える!
気持ちの切り替えが難しくて、会話が続いてしまうときは、『まあ、いいか~』という言葉があること、気持ちを切り替えることを伝える

◆② 成功体験を作る!
●会話のキャッチボールができた時には、しっかり褒めの言葉を子どもに伝えます。
「今の話し方、とっても分かりやすかったよ!」
「お話の順番、守れたね!」
「お話最後まで聞いてくれて、うれしかったよ!」
キャッチボールで会話していることを褒めていくと、「こういうやり方がいいんだ!」と脳の中に記憶されていきます。
この成功体験が友だちとの会話の中で少しずつ生かされていくのです!
脳を刺激し、脳の発達が促されるので、⼦どもの成⻑が加速していきます!
だからこそ!
この長期の夏休みにお母さんがポイントを伝えながら楽しく子どもとコミュニケーションを取りましょう!
⼦どものコミュニケーション⼒が上がれば、2学期のスタートがスムーズになりますよ!
発達凸凹キッズの友だち付き合いについて配信しています
執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)