不登校の理由の陰に睡眠トラブルあり?発達障害・グレーゾーンの子どもの睡眠リズムを整えて、すべてをまーるく収めましょう

発達障害の子どもは不登校になりやすいと言われます。特に発達特性がある子どもには、睡眠不足が与えるダメージは大きく、不登校の原因の影に、睡眠トラブルがあることも。睡眠リズムを整えることで、特性による困りごとを改善し、成績UPも目指しましょう。
 

【目次】

 

1.不登校の原因のかげに睡眠トラブルあり?

 
 
毎日の生活は楽しいこともあるけれど、嫌なこと、ツライこともたくさんあります。
 
 
 人は誰しも、それを乗り越え日々の生活を送っています。そのためにも記憶を整理し、そのストレスを乗り越えることが必要です。
 
 
 このストレスを乗り越えるためにも、睡眠がとても大切と言われています。
 
 
 「疲れた」「朝起きられない」などが不登校の理由の上位に挙げられていますが、お子さんの不登校・登校しぶりには、ひょっとして睡眠トラブルが隠れているかもしれません。
 
 
 
 

2.発達障害・グレーゾーンの子どもは不登校になりやすい

 
 
医療機関によれば、不登校で来院する子どもたちの多くに発達障害がみられるとのこと。
 
 
 発達特性がある子どもたちは、学校周囲とのトラブルが生じやすく、日々学校ストレスにさらされています。
 
 
 このストレスをうまく乗り越えられないと、特性による困りごとやトラブルが増え、もっとストレスを大きくするという悪循環に陥ります。
 
 
 
 
 大人でも、忙しすぎたり、ストレスから慢性的な睡眠不足になると、集中力が低下したりイライラしたりすることがありますよね。
 
 
 発達特性を持つ子どもたちも同じです。しかも、発達特性のある子どもの多くは、疲れやすく、ストレスにも弱い。不安感が強い子も少なくありません。
 
 
 身体も心もクタクタになって悲鳴をあげれば、「学校へ行けない・行きたくない。」と不登校につながってしまうのです。
 
 
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3.大人と子どもとでは、睡眠の役割もリズムが違います。小学生であれば、○時間程度の睡眠が必要です

 
 
睡眠の役割は、身体と心の休息です。
 
 
 夜の間に体温の調整、ホルモンの分泌や免疫機能の調整、記憶や感情の整理などを行って、身体と心をメンテナンスしているのです。
 
 
 睡眠には、ノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い睡眠)があります。人は眠るとすぐにノンレム睡眠に入り、その後レム睡眠に移ります。
 
 
 ノンレム睡眠は、身体の筋肉は動いているが、眠りが深く、脳の一部が休んでいる状態。成長ホルモンが分泌され、細胞の新陳代謝が促されます。皮膚や筋肉、骨などが成長し、日中の活動で傷ついた筋肉や内臓などを効率よく修復しています。
 
 
 レム睡眠は、身体は眠っていますが、脳は活発に動いている状態。夢をみたり、金縛りにあったりするのもこの時で、まぶたの下では眼球が素早く動いています。
 
 
 レム睡眠では、記憶や情動をつかさどる大脳辺縁系の海馬や扁桃体などが強く活性化されています。そのため、記憶した事柄を分別・整理しているのではないかと推測され、記憶や心のメンテナンスに大きな役割を果たしていると言われています。
 
 
 私たち大人の睡眠は、性質の異なるこのノンレム睡眠・レム睡眠の2類の睡眠で構成されており、約90分という一定のリズムで繰り返されています。
 
 
 しかしながら、子どもは違います。ノンレム睡眠とレム睡眠のリズムは成長段階によって異なるのです。お母さんのお腹の中にいるときはレム睡眠ですが、誕生とともにノンレム睡眠がはじまります。
 
 
 幼児期から成長期にかけてはレム睡眠が優勢。大人になるにつれてレム睡眠の比率は減り、ノンレム睡眠が増えていきます。だから、こどもの睡眠は、大人よりレム睡眠の時間が長いのです。
 
 
子どもにとっての睡眠は、脳の発達に欠かせません。脳を作り・育てるためだけではなく、脳を守るためにも質の良い睡眠を十分にとることがとても大切なのです。
 
 
 さて、ここで問題です。
 
 
 昼寝を含めて、子どもの睡眠時間は何時間ぐらい必要なのでしょうか。
 
 
 米国立睡眠財団(NSF)が推奨する6歳から13歳の睡眠時間は、9〜11時間。
 
 
 睡眠時間が短いと、精神やホルモンなどの心身の回復に必要な睡眠サイクルがうまれません。それどころか、日中の様々な出来事に対する記憶が整理されず、また様々なストレスからの回復ができなくなってしまうのです。
 
 
 
 

4.睡眠リズムを整えると、発達障害・グレーゾーンの子どもの困りごと・問題行動を減らせるってご存知ですか?

 
 
日本の子どもは、宿題、塾や習い事などに忙しく、特に思春期になると睡眠リズムが乱れがち。睡眠の質と量が十分ではない子どもが多いのです。
 
 
 睡眠不足は、脳の成長に深刻なダメージを与えることが報告されています。実際、睡眠障害は、発達障害のような症状を引き起こします。
 
 
 睡眠障害が発達障害を引き起こすわけではありませんが、睡眠不足は、体調不良だけでなく、脳のパフォーマンスにも影響を及ぼし、集中力や落ち着きを失くし、不注意な言動を増やし、感情のコントロールを難しくしてしまうのです。
 
 
 つまり、脳には先天的な脳の発達上の偏りはないのに、発達障害とよく似た症状が現れるということ。実際に、発達障害だと診断されていた子どもが、実は睡眠障害だったということもあるほどです。
 
 
 発達障害・グレーゾーンのお子さんが睡眠トラブルを抱えた場合には、本人の体調不良に加え、発達特性に起因する困りごとやトラブルの程度と頻度が増え、本人はますますストレスを溜め込んでしまいます。
 
 
 見方を変えれば、睡眠不足のお子さんの、睡眠リズムを整えることで、発達凸凹に起因する困りごと・問題行動が減らすことができるということになりませんか。
 
 
 しかも、記憶力がよくなり、集中力が持続し、落ち着きがでてくることで、成績UPのおまけ付き!
 
 
 だからこそ、発達障害傾向の子どもは、脳の発達のためにも、発達特性に由来する困りごとやトラブルを減らすためにも、傷ついた心のメンテナンスのためにも、睡眠リズムを整え、良質で十分な睡眠をとることがとても重要だということになるのです。
 
 
 
 

5. 発達特性のタイプ別、睡眠トラブルの生理的原因とは

 
 
子どもにとって、良質で十分な量の睡眠が必要であるとは分かったけれど、発達凸凹のある子どもたちは、睡眠そのものに問題を抱えている場合が少なくないということも忘れてはいけません。
 
 
 子どもの睡眠と発達医療センター(兵庫県神戸市)への睡眠障害での入院患者のうち、なんと約90%の子どもに発達障害がみられたそうです。
 
 
 特に、小さい頃から夜なかなか眠れなかったお子さんは、睡眠リズムが乱れやすい傾向にあるそうです。
 
 
 ここで、発達特性のあるお子さんが、睡眠トラブルを起こしやすい理由をおさらいしてみましょう。
 
 
 ADHD系の子どもは、体内時計をコントロールするメラトニンを生成するセロトニンが不足しているため睡眠リズムを崩しやすく、「起きている⇄眠っている」の切り替えがスムーズにできません。
 
 
 ASD系の子どもの場合、睡眠に関するメラトニンの量や、セロトニン・メラトニンと行ったホルモンのもとになるトリプトファンの量に問題があると言われています。
 
 
 
 
 過集中の特性を持つお子さんの場合には、何かに熱中すると寝るのも忘れてしまうこともあるため、ついつい夜更かししてしまい、睡眠リズムが崩れてしまうことがあります。
 
 
 また、思春期の子ども、主に中学生以上になると、10代特有の睡眠ホルモンの働きで体内時計が影響を受け、夜型の生活になりやすくなることも覚えておいてくださいね。
 
 
 メラトニン(睡眠を誘うホルモン)の放出が大人より2時間遅く、またメラトニンが体内に残りやすいため、朝がなかなか起きられなくなるのです。
 
 
 だから、思春期の発達凸凹をもつお子さんの寝つきが悪くても、朝なかなか起きられなくても、頭ごなしに叱らないであげて欲しいのです。ましてや、金切り声をあげて怒ったところで、お子さんのストレスをさらに溜めてしまうだけです。
 
 
 なお、睡眠のリズムを整える方法―朝から元気に活動するため、寝つきをよくするための工夫―については、
『発達障害の子どもの睡眠リズム〜早寝早起き習慣を崩さず夏休みを100%満喫するための工夫と声かけ!』を参考にしてくださいね。
 
 
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6.睡眠トラブルを早く克服するために、睡眠環境の見直しとともに、絶対に実践して欲しいたった1つの習慣とは

 
 
睡眠には、質と量の双方が大切だということはお分りいただけたと思います。
 
 
 睡眠障害は、実は夜眠れない・朝起きられないだけではありません。午前中ぼーとしていたり、日中過度の眠気に襲われたりすることも、睡眠障害のひとつの症状。
 
 
 もちろん、お子さんの睡眠環境を見直すことはとても大切です。
 
 
 そこに付け加えて、お父さん・お母さんにぜひ実行して欲しいことがあります。
 
 
 それは、毎朝、「おはよう」とお子さんの顔を見て、笑顔で声をかけてあげること。
 
 
 我が家の息子が睡眠障害を起こしていた当初、私が実践していたのは、ただ「おはよう」と子どもの顔見て、笑顔で声かけをしていました。
 
 
 休日など、何時に起きてきても、不登校中に朝起きられなかった時にも、必ず笑顔で「おはよう」の声かけだけは続けました。
 
 
 あまりにも起きるのが遅い時には、「おはよう。よく眠れた?」とちょっと嫌味を言うことはありましたが、この習慣は現在まで続いています。
 
 
 朝が弱い息子ですが、今ではよほど疲れている時ではない限り、「おはよう」と起きてきます。これが我が家の「お約束」のひとつ。
 
 
 今では、私が仕事で朝早く家を出る時も、前夜、寝る時は「起こさないで」と言いつつも、当日朝には何も言わなくても、「おはよう」の声とともに、私を送り出してくれています。
 
 
 「おはよう」の声かけ実践により、お母さんは朝早くから不機嫌にならずに1日をスタートすることができますし、お子さんの顔色・声・機嫌などの健康状態をチェックすることもできます。
 
 
 学校に行っても行かなくても関係なく、お互いに気持ちの良い朝の挨拶を交わしましょう。
 
 
 笑顔で「おはよう」の言葉を交わすことで、毎日お互いの信頼関係を確認しているのです。
 
 
 ただ、お子さんの顔を見て、笑顔で「おはよう」と声をかけるだけ。ぜひ、実践してくださいね。
 
 
 
 
執筆者:青山 明生
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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