きょうだいがいる家庭では、1人の子が登校渋りなどになると、他の子もつられて「〇〇が休むなら自分も休む!」「〇〇だけズルい!」などと言われることがありますよね。そのような時はお母さんの落ち着いた対応が必要です。わが家の例を参考にお伝えします。
【目次】
1.きょうだい1人が休むと他のきょうだいからの反発が強い
2学期も残すところあとわずか!
2学期は色々な行事ごともあり、子どもたちはたくさんのストレスを抱え、大人が思っている以上に頑張っていますよね。
そんな時に、
「学校に行きたくない」
「疲れた」
「お腹が痛い…」
と、きょうだいの中の1人が行き渋りを始めると、他のきょうだいもつられてその空気にのまれていってしまいます。
そうすると、家の中の空気が変わってしまいます。
きょうだいそれぞれがどんよりした顔をして、学校に行きたくないオーラが全開です。
最近は、「無理して学校には行かせず、休ませてあげましょう!」という声も聞きますが、そんなことしたら他の子まで、
「ズルい!」
「自分も!」
となることが目に見えてしまう…。
そして、実際にそうなっている現実…。
お母さんはきょうだいそれぞれにどのような対応をしたらいいのか頭が痛いですよね。
では、どうして他の子もつられて登校しぶりの行動をとったりしてしまうのでしょうか?
その理由については次で述べていきます。
2.「ズルい」という心理には要注意!
きょうだいがいると他のきょうだいへの示しがつかないと思い、
「みんな大変なのは一緒だよ!」
「一緒に頑張って行ってきなさい!」
と、つい言ってしまいます。
しかし、発達障害グレーゾーンのお子さんは、繊細な子、不安が強い子が多くいます。
その気持ちをうまく消化できずに、辛い思いをしている子がいるのも事実です。
きょうだいが居る場合、その子のことだけを考えると、休ませてあげた方がいいのかな?と思うのですが、
他のきょうだいもその子なりに頑張っているのに示しがつかない…
などと考えてしまいますよね。
ここで、他のきょうだいが
「〇〇だけ休んでズルい!」
という発言をした場合、もしかしたらその子も学校生活への不満や不安があるかもしれない、と注意する必要があります。
子どもは基本、楽しい場所に行く場合には喜んで行きますよね。
そうではなく、ズルい!自分も休みたい!ということは、我慢して学校に行っていたり、勉強が難しくておもしろくない、など大変な想いを抱えていることが推測されます。
そのような想いを抱えている中で他のきょうだいが休んでいると、学校に行かないという行動を選びやすくなります。
ぜひ、そのような背景があるということも事前に知っておくといいですね。
お母さんは、きょうだいで学校への行き渋りや、不登校となるとたくさんの葛藤を抱えていると思います。
そのお母さんが気持ちを切り替え、家でできる対応についてお伝えしていきますね。
3.問題整理ときょうだいそれぞれに合わせたフォロー
◆①子どもと親の問題を切り離す
ここで、落ち着いて一旦整理して欲しいのですが、子どもたちが学校へ行かないことで、心配していることとは何でしょうか?
分解すると大きく3つに分かれると思います。
・学校に行きたくないという子の将来が不安
・他のきょうだいまで休まれたらどうなっちゃうの?という不安
・自分の今日の予定が狂ってしまう不安
よく見てみると、これは全部、お母さん側の不安ではないでしょうか?
学校に行かないことで何が問題になっているのか、綺麗に整理していくことが大事です。
学校に行くのはお母さんではなく、子どもです。
子どもの不安とお母さんの不安を一緒に考えず、それぞれに切り離して何が問題になっているのかを見つけられるようにしていきましょう。
その視点を持って考えてみると、
・子どもの心を壊してまでやらせることは一つもありません。
・子どもの様子を見て心の状態を観察してあげましょう。
きょうだいも一緒に休むと言い出すことが少なからずあると思いますが、辛い思いをしているきょうだいと一緒に学校を休んだからといって休み癖が付くことはありません。
わが家では、登校渋りを繰り返して不登校になった子がいます。
きょうだいも、一緒に休んだことも何回もあります。
しかし、心が元気になればその子はすぐに学校に行き、辛そうにしているきょうだいの心配をしてくれています。
◆②さり気なく褒める
きょうだいのフォローは個人個人でしてあげることが大事なのですが、学校に行かない子の前で大げさにやらないように気を付けましょう。
ポイントは、さり気なく褒めることです。
きょうだいが頑張って学校に行ったり、課題をこなしているならそこを認めてあげましょう!
「勉強してるね」
「勉強に取り掛かったんだね」
「今日もお疲れ様」
と、サラッと言うだけにしておきましょう。
学校に行っていない子にとっては、親にはそんな気が全くなくても、気持ちが不安定な時期は責められていると感じることもあります。
しっかり自分軸で考えることが出来るようになってくれば、そう感じることはなくなってくるので安心してその段階まで成長していくのを待ちましょう。
子ども達を信じて、安心基地を作ることができれば子どもたちは自立していきます!
「先を急いでも長続きはしない。人生は長いのだから結果ばかりを急がず、今出来ることに集中しよう。」
赤川次郎さんの言葉です。
この言葉を大切に日々過ごしています。
先ずは、お母さんが今できることに集中していきましょう!
きょうだい間の悩みについてもお伝えしています。
執筆者:仲ひろ子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)