発達に凸凹があるお子さんがルールのある遊びになかなか入れずヤキモキすることはありませんか?まずは家で簡単に遊べる黒ひげ危機一発シリーズを使ってスモールステップで人と遊ぶ楽しさを教えましょう。伸ばせる力や活用方法を紹介します!
【目次】
1.特性の違う発達凸凹兄弟が一緒に遊べるものってなんだろう?
2.いざ検証!ドラえもん危機一発で遊んだ子ども達の反応
3.危機一髪シリーズで伸ばせる3つの力
◆社会性のベースがつくれる
◆指先を使うことで運動野を活性化できる
◆ルールのアレンジで創造力を養う
1.特性の違う発達凸凹兄弟が一緒に遊べるものってなんだろう?
私は発達障害を持った男の子2人兄弟のママです。
長男は自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性を併せ持つ小学2年生で、次男は中度知的障害を伴うASDの保育園年中児です。
お互いに違う特性を持つせいか2人で一緒に遊ぶ…ということが少ないです。
それぞれが好きなことを突き詰めて遊ぶのも素敵だと思います。
でも、せっかく2人いるんだから、一緒に遊べるものが何かあればいいなとも思っていました。
・複雑なルールを理解するのが難しい
・順番を守るなど遊びの中で社会性を身につけさせたい
・勝敗が分かりやすく、所要時間が短いもの
これらの条件を満たす遊びを探した時に思い出したのが、「黒ひげ危機一髪シリーズ」でした。
2.いざ検証!「ドラえもん危機一発」で遊んだ子ども達の反応
我が家には黒ひげ危機一髪シリーズの中の「ドラえもん危機一髪」があります。
しばらく部屋の隅で眠っていたのを引っ張り出してみました。
久しぶりの再会に喜ぶ長男と、見慣れない物に興味津々の次男。
早速、試しに3人で遊んでみました。
このゲームの魅力は何よりルールが簡単で勝敗が明確なこと!
順番を決めて交代で樽の穴に剣を刺す。
そして、当たりの穴に刺さると真ん中にあらかじめセットしたドラえもんが飛んでいきます。
長男は過去に一度遊んだことがあるので、問題なく理解して楽しんでいました。
問題は、普段ルールのある遊びをほとんどしない次男くん。
しかし、私が順番が来たタイミングなどを補助すればちゃんと遊びに参加できていました。
ドラえもんがピョーンと飛んでいくと驚きながらも面白いようで、「もう1回やろうよ」と長男自ら剣を全て抜いてドラえもんをセットしていました。
自分たちに合うルールにアレンジできるのもこの遊びの良いところです。
例えば、現在一般的には「飛び出させた人が負け」とされているこのゲーム。
実は発売当初は「飛び出させた人が勝ち」となるゲームだったそうです。
(敵に捕まり樽の中で縛られている仲間を救出するため、短剣でロープを切って助け出すという設定だったとのこと)
「ドラえもん危機一髪」でもこの当初のルールが採用されていて「飛び出させた人が勝ち」となっています。
我が家でも「飛び出させた人が勝ち」ルールでプレイしてしました。
すると、勝ちにフォーカスされて、負けると泣いてしまう・癇癪を起こしてしまうといったことは全くありませんでした。
短剣を奥までしっかり刺すことにも繋がるので理に適ってるなとも感じました。
もちろんお子さんのタイプ次第では、従来の「飛び出させた人が負け」で遊んでも盛り上がると思います。
勝敗の判定ルールはあらかじめしっかり決めてからゲームに入るのが大切ですね。
暇さえあればYouTube動画見たがるばかりでこちらの注目を引くためかイタズラが多い長男。
しかし、私が子どもたちと一緒に遊ぶことを意識してからはその頻度が少し減ってきてる気がします。
また別の日には次男が1人で広げて遊ぶ姿があり、気に入ったんだなぁと感じました。
次男が補助なしで遊べる日はまだまだ遠そうですが、少しずつできるといいなと思います。
3.危機一髪シリーズで伸ばせる3つの力
この章では危機一髪シリーズで遊ぶ事によってどんな力を伸ばせるのかを解説します。
効果を更に高めるための声かけなども合わせて紹介しています。
ぜひ一緒に遊びながら実践してみてください。
◆社会性のベースがつくれる
まずは交代で短剣を刺す必要があるので、順番を”待つ”訓練になります。
そしてどのゲームにも言えることではありますが、ルールを理解して守って遊ぶ練習にもなります。
また、順番が来た事を相手に知らせたり、刺さってる剣が増えてきた時に空いてる穴を教えることで周りを見るようになる効果も期待できます。
いつ飛び出すか分からないスリルを共有してコミュニケーションをとるきっかけにもなると思います。
まずは家族みんなで遊んで、ルールを理解したらお正月に会える親戚やお友達とも一緒に…というように遊びの輪を広げていくのもいいですね。
◆指先を使うことで運動野を活性化できる
・短剣を持ち、長細い穴を見ながら刺すことで手と目の協調運動になる
・差し込みが弱いと刺さらないのでそういった力加減を調節する
こういった目や手の動き・微妙な力加減を司る運動野のトレーニングは低年齢の子だとなかなか難しいです。
だからこそ遊びの中で意識して、
「よ〜く見ながら入れてごらん」
「あと、どこに刺せる所あるかなぁ?」
などと、声をかけてあげれると更にいいと思います。
飛び出した後またゲームをする際に、短剣を全て引き抜くのを手伝ってもらうのも指先を使えておすすめです。
◆ルールのアレンジで創造力を養う
先ほども少し触れましたが、飛ばした人が負けにするルールに変更する。
他には短剣の色別に得点を設定して飛ばした時に刺した剣の得点がもらえるなど、工夫次第で何通りかの遊び方ができます。
黒ひげ危機一発シリーズの別商品ですが、従来の5倍の高さで飛ぶものもあります。
その飛んだ黒ひげをキャッチした人が勝ちという遊び方もあるそうです。
もし、子ども達自身が楽しめるルールを自分たちで考えて決める事ができるようになったら…。
その力は将来、壁にぶつかり困った時・何かを作り出したい時の助けにもなると思います。
すぐには難しいかもしれませんが、まずは大人の私たちが「こんな遊び方どう?」と提案してみて、それを率先して楽しんでみましょう。
シンプルだけどなかなか奥が深い「危機一発シリーズ」でこの冬はみんなで盛り上がりませんか?
ただ緊張感を味わえて楽しいくらいにしか思わない黒ひげゲームですが、
視点を変えてうまく活用すれば、多くの発達を促せることに嬉しくなりました。
Nicotto!調査隊
【商品詳細】
・商品名:ドラえもん危機一発
・サイズ: W154×H210×D154mm(パッケージサイズ)
・公式HP:https://www.takaratomy.co.jp/products/kurohige/doraemon/
楽しく脳を発達させる遊びや声かけの情報を発信してます
執筆者:すぎたなお
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)