発達障害グレーゾーンの子どもの行動が遅すぎる!子どもに失敗体験をさせたくないから早く行動できるように教えたくて、ついつい手や口を出しちゃっていませんか?実はそれが子どもが自分自身で考えて行動する経験を奪って、早くできない原因になっています。
【目次】
1.発達障害グレーゾーンの子の行動が遅いワケ
子どもが自分でやりたいと言ったのに遅すぎてイライラ。
自分でやってくれたら楽だから自分で考えて行動できるようにしてほしいですよね。
そんな風に思っても日々の生活はやることがたくさんで、ゆったり待っている時間がない。
そしてお母さんがやる方が早くてついつい手を出しちゃうなんてことが多いと思います。
子どもは大人と同じペースで動くことができません。なんと3~4倍の時間が必要です。
発達障害やグレーゾーンの子は特に不注意やこだわり、不器用さ等があって一つ一つの行動が遅くなります。
と言っても幼児期の子どもは発達障害があるかないかは関係なく、行動が遅くて当たり前。
大人が当たり前にできることでも、子どもにとっては不馴れなことです。
例えば、朝『着替えて』と言われたらお母さんならどうしますか?
服を用意して、パジャマを脱いで、服を着る。
たったこれだけのことをすればいいですよね。
一方、子どもはどうでしょう。
服はどこにあるんだっけ?
どれを着ればいいんだろう?
何が必要だろう?
などなど、服を用意するだけでもいろんなことを考えながらやっています。
クローゼットのどこに服があるとか、着替えには何が必要か繰り返しやることによって覚えていきます。
ましてや今の季節や気温でどの服を選べばいいかとか、今日給食はカレーだから白い服はやめようとか考えにも及びません。
何回も同じ経験を積み重ねて、時には失敗しながら獲得していくものです。
そうやって自分自身で考えて行動する経験を知らないうちにお母さんが奪っているかもしれません。
子どものためと思ってあれもこれも手助けしたり、やる前から口を出してしまっていませんか?
2.お母さんが先回りしすぎると…
私は実は先回りお母さんでした。
子どもが失敗しないようにお膳立てして、それが子どものためだと思っていました。
子どもに接する時は指示ばかり。
「そこ段差あるから気を付けてね」
「手汚れたなら洗ってきなさい」
洋服の準備から今日はこのおもちゃでこんな風に遊ぼうなんてことまでやっていました。
その結果、指示がないと何もできない子になってしまいました。
あれしなさい、これしなさいと言われないと何もしないのはもちろん、それで遊びたいわけではないのに、おもちゃでも出ているものでしか遊ばないそんな子にしてしまったのです。
失敗すると子どもがかわいそうと思って先回りしていたことは子どもが自分自身で考えて試行錯誤していく経験を奪ってしまっていたんです。
そして子どものためと言いつつ、実際は自分のためでもありました。
・私がやった方が早い
・時間がなくて待ってられない
・子どもがやって失敗したら後始末が面倒
こんな心理も先回りには隠れています。
親のエゴで子どもの本来持っている力を押さえつけて、自分で何も決められない子にする方がかわいそうなことをしてしまっている。
そう思って少し生活のスケジュールを見直してあることをしたら、どんどん主体的に動ける子になりました。
結果、サクサク動いてくれるようになって時間にも心にもゆとりができるようになりますよ。
3.子どものペースを考えた時間配分にする
まずは時間を見直してみましょう。
子どもにとって無理のあるタイムスケジュールになっていませんか?
・ちょっと早く起きる
・前の日に準備しておく
・支度の順番を変える
ちょっとしたことでも時間は作れますよ。
例えば、我が家の場合、
・朝ごはんに1時間くらいかかってしまう
・出発時間になっても準備が終わっていない
という状況で、イライラしてしまっていました。
そこで、朝食の時間から逆算して起きる時間を設定しました。
さらに、うちでは前日の夜に明日着る服を準備しちゃいます。
朝忙しい時に、このTシャツじゃなきゃやだとか靴下どこにあるの?とかに対応するストレスが嘘みたいに解消されました。
さらに天気予報をみたり、コーディネートを一緒に考えたり、楽しくコミニュケーションをとりながら準備ができますよ。
また、ごはんを食べ終わって手を洗ったあとお支度がすぐできるように、洗面所から戻ってくる時に目に入る位置にお支度ボードを貼りました。
たったこれだけのことでも年中さんの5歳になったくらいから言われなくてもお支度をしてくれるようになりました。
親目線で自分ができるからとなんとなく設定しているタイムスケジュールを見直してみてください。
今のお子さんの時間配分でスケジュールを組むだけでイライラしない朝の時間が手に入りますよ。
4.環境を整えたらあとは○○するのみ
環境を整えたら、あとは子どもを信じて待ちましょう。
遅くてイライラするし、手を貸したくなってしまいますがグッと我慢。
自分で試行錯誤してやる経験こそが子どもの脳を強くします。
だから待ってください。そして目一杯ほめてあげてください。
最後までできたらほめるのはもちろんですが、何かひとつ行動できたらほめてほしいのです。
お支度が全部整ってからほめるのではなく、「おっハンカチポケットにいれたんだね」と。
大げさにほめる必要はありません。やったことを言ってあげるだけでもちゃんと見てることが伝わり肯定されていると子どもは感じとります。
これを積み重ねていくと、急かしたり叱ったりするよりも早く行動できるようになっていきますよ。
行動が遅いから怒って急かすよりもまずは朝のタイムスケジュールを、お子さん自身のペースで動けるように見直してみてくださいね。
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執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)