【高知県 おでかけ情報】水に顔をつけられない発達障害の息子が熱帯魚に感動した柏島の海

 

高知の西の端に、言葉にならないほど美しい海があることをご存じですか?熱帯魚だらけのこの海で遊ばせてもらったら、特性により水を嫌う息子が、ぷかぷかと背浮きをすることができるようになりました!次の旅の候補地にぜひご検討ください。
 

【目次】

 
 

1.旅は立派な発達支援

 
 
春休み、ゴールデンウィークも過ぎ、もうしばらく長期のお休みはないのかーしんどいなーと思っていらっしゃる頃でしょうか。
 
 
我が家は、5月末から夏休みの準備をはじめています。
 
 
早すぎるでしょ、とお思いですか?あながちそんなこともないんですよ。
 
 
移動距離と手段は?
 
偏食のある息子も食事を楽しめるお店はどこかな?
 
お天気に恵まれなかった場合に備えて、プランBは?
 
 
利用日の1ヶ月前には、宿や観光特急の座席、遊ぶ施設の予約を完了させたいと思ったら、ほら。そんなに早くもありませんよね。
 
 
家族それぞれ楽しみたいことを盛り込み、さらに、発達障害の特性を持つ息子の脳をぐんと伸ばしてしまおうともくろんでいます。
 
 
脳が伸びるのは、正しい時より「楽しい時」。
 
 
いつもの2倍も3倍もお得な旅を計画しましょう!
 
 
 
 
しかし…どこ行こう、何しよう?という方のために、自信を持ってお勧めできる、美しい海をご紹介したいと思います。
 
 
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2.水に顔をつけられない発達障害の息子

 
 
我が家の小3の息子について、少しお話させてください。
 
 
息子は、注意欠如多動性障害(ADHD)と自閉スペクトラム症(ASD)の特性を持っています。
 
 
一度怖いと思ったこと、嫌だと思ってしまったことは、深く記憶してしまい、断固として拒否する傾向があります。
 
 
さまざまな感覚過敏もあり、水に顔をつけることができませんでした。もちろん泳ぐこともできません。
 
 
私は、嫌だと感じることを強要する必要は全くないと考えています。
 
 
でも、慌てずに水に浮くことだけはできてほしいと思っていました。 万が一のときに、命を守る行動だからです。
 
 
 
 
幼稚園の頃は、スイミングスクールに通っていました。
 
 
しかし、45分のレッスン中3回トイレに行くという徹底した拒絶ぶりで、1年足らずで退会しました。
 
 
その後は、泳げる私が屋内プールに連れて行って遊んだりもしましたが、成果は得られませんでした。
 
 
 

3.宿題の何倍も脳が育つ旅は、絶好の発達加速チャンス!

 
 
そんな息子が小学2年生の夏休み。神奈川県民の私たちは、四国旅行を計画していました。
 
 
鉄道大好きな息子が主役の鉄旅です。DMV、とさでん、しまんトロッコ…四国には心躍る乗り物がたくさんあります。
 
 
私も息子のおかげで、そこそこ電車に詳しくなったつもりですが、まだ車両の型番を見て喜べるほどではありません。
 
 
せっかく四国まで行くなら、美味しいものを食べたいし、大自然も満喫したい!
 
 
 
 
脳は、初めてのことに挑戦する時にぐんと伸びます。机に向かって宿題する時間の何倍も何十倍もです。
 
 
そして、感動を伴う体験というのは深く記憶に刻まれます。だからこのチャンスを逃すわけにいかないのです。
 
 
私が楽しみたい一心で、「顔を水につけられない息子+初めての挑戦+四国の大自然で感動=シュノーケル!」を思いつきました。
 
 
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4.この世のものとは思えないほど美しい海

 
 
そんなわけで、周到な事前準備を経て私たちがやってきたのは、高知県の西の端、大月町の柏島というところです。
 
 
主な交通手段は、JR高知駅から宿毛駅まで特急で2時間半、宿毛駅からはバスを乗り継いで50分。
 
 
朝9時から海に入ることにしていた私たちは、車で20分ほど離れた、大月町の宿に前泊しました。
 
 
海の水が綺麗すぎて、船が浮いて見えるとか。
 
 
ちょっと盛りすぎじゃない?と勘ぐりながら到着した青空と同じ色の海には…本当に浮いていました。
 
 
船の影が海の底に映っているのです!この世のものとは思えません。恐れ入りました。
 
 
地元ナンバー以外の車両は、レンタカーも含め、許可なしに立ち入ることができません。
 
 
土地の皆さんが、この美しい海をとても大切にしているということがよく分かりましたので、心して楽しませてもらいました。
 
 
高知の海というと、太平洋に面した室戸岬や足摺岬のような、圧倒的で壮大なイメージでしたが、ここは小さな湾が北側を向いていて、とても穏やかです。
 
 
シュノーケル初挑戦家族には、これ以上ない好環境でした。
 
 
 
 
竜が浜キャンプ場という施設にお世話になりましたが、マリン用品のレンタルやシャワー室、洗濯機もあり、手ぶらで出掛けて行っても楽しめる充実ぶりです。
 
 
もちろん名称のとおり、テントサイトもあってキャンプやバーベキューも楽しむことができます。
 
 
お願いしていたインストラクターさんが、マグカップ片手に軽装でふらりと現れました。
 
 
「こんちはー」と、にこやかに迎えてくださった瞬間、あ、ここは時間の流れが違う、私たちは大自然で「遊ばせてもらう」んだ、謙虚にならなくてはと直感できました。
 
 
「泳げないの?よく来たねぇ!」と感心され、ライフジャケットやフィンの装着の仕方から教えてもらいました。
 
 
凸凹のある息子との接し方がとても上手です。安心してお任せできました。
 
 
恐る恐る海に入ると、膝ほどの水深で早くも、色とりどりの熱帯魚の水槽に踏み込んでしまったかのよう
 
 
さらに沖へ進むと、お魚だらけでもうどこを見たら良いか分かりません。
 
 
日本に生息する魚3500種のうち約1000種が、この柏島で見られるそうです。
 
 
インストラクターさんは、サンゴに群がるクマノミの群れを教えてくれたり、折よく目の前に現れたイカに疑似餌を投げて、捕食シーンを見せてくれたりしました。
 
 
私の大好きなお刺身、きびなごが群れで泳いでいる姿も初めて見ました。
 
 
魚種の多さ日本一を誇る海だけあって、私たちの感動はただごとではありません
 
 
そういえば、水が嫌いな息子はどうした?と我にかえると、背浮きを教えてもらって、気持ちよさそうにぷかぷか浮いているではありませんか!
 
 
ミッション達成!
 
 
何年もかかってできなかったことが、わずか30分足らずで解決です。
 
 
この、たとえようもなく美しい海が、彼のこだわりを跡形もなく溶かしてしまいました。
 
 
休憩をはさみつつ、3時間ほどで海から上がりましたが、息子はまだ遊び足りない様子で「また来たい!」と言ってくれました。
 
 
 

5.シュノーケルだけじゃない!アイディア次第で遊び方は無限大

 
 
私たちに遊び方を教えてくれた、海が大好きなインストラクターさんは、世界各地を旅したのち、東京西部から、大月町へ移住した方でした。
 
 
この地を選んだ理由は、ここから東へ1時間ほど走ると、サーフィンも楽しむことができるから。
 
 
もぐれる穏やかな海も、乗れるいい波も、どちらもかなう土地はココしかないとのことでした。
 
 
旅行者にとって、決してアクセスが良い場所ではありません。
 
 
しかし私たちのように、日常的に山や海を目にすることのない地域にお住いの方にこそ、おススメしたいと思います。
 
 
シュノーケルだけでなく、グラスボート、シーカヤックなど、遊び方はたくさんあるそうです。
 
 
帰る前に、教えてもらったとおり港に立ち寄ると、住み着いてしまった2頭の野生のイルカにも会えました。
 
 
ぜひ、この夏の旅の候補地としてご検討くださいね。
 
 
 
【詳細情報】
竜が浜キャンプ場 
住所:788-0343 高知県幡多郡大月町柏島1001-1
電話:0880-76-0607
 
 
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執筆者:髙田 礼
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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