子どもが家の中でドタバタ走り回る音で騒音トラブルになったらどうしよう…発達障害のADHDの子どもに「走らない!」と叱っても、やめてくれないですよね。叱らず楽しく遊びながら静かに歩ける魔法の遊びで事前に対策しておきましょう。
【目次】
1.子どもが家の中でドタバタ走り回って困る
マンションや賃貸にお住まいだと子どもが走ったり騒いだりすると周りの方に迷惑をかけていないか心配ですよね。
子どもってこんな狭い家の中でも走って移動するのはなぜなんでしょうか?不思議です。
うちも集合住宅の1階に住んでいます。引っ越してきたのは上の子が2歳のときでした。
引っ越してきてすぐに「夜9時以降は静かにしてください」というような張り紙が掲示板に貼られました。
うちは8時くらいには寝るようにしていたのですが、タイミングがよすぎてうちへの警告かなとひやひやしました。
1階とはいえ、走ったりジャンプしたりすると隣や上の階にも響きます。
・夜は早く寝る
・防音マットを敷く
・なるべく外に連れ出す
・近所の方とよい関係を築く
など工夫をしていました。

しかし、下の子が生まれた時や雨の日、社会情勢などでお家にいなければならないときがどうしてもありました。
幼児に「走らないで」「静かに歩こう」と言ってもわかってくれないですよね。
イライラして子どもに何度も「走らないって言っているでしょ」と言ってしまう…
さらに騒音トラブルになるのもこわくて家の中にいるのが苦痛でした。
2.発達障害ADHDの子に「走らないで!」は逆効果!?
突然ですが、耳が黒くて夢の国にいるあのネズミを想像しないでください。
どうでしょう?あの世界的に有名なネズミさんを想像してしまったのではないでしょうか。
このように否定形で言われても、そのことを思い浮かべてしまいます。
「走らないで」というのは「走る」と言う事をよりイメージさせるきっかけとなってしまうんです。
もしかしたら一瞬、静かに歩くようになるかもしれません。
しかし、あのおもちゃを早く取りたいというような欲求と「走る」というイメージが合わさって、またすぐ走り出してしまいます。

発達障害の一つである注意欠陥・多動性障害(ADHD)の子は不注意や衝動性の特性上、その傾向が強いです。
ADHDだったりグレーゾーンの場合でも伝え方次第では「走らない」ということはもちろんできます。
否定形では伝わらないのなら「静かに歩いてね」と肯定系で伝えましょう。
肯定系だといい行動がイメージできるのでその行動を起こしやすくなります。
…なんて、それだけですめば困ってないですよね。
何回言っても、不注意で言われたことがすぐ抜けてしまう。
目の前にやりたいことがあると衝動的に動いてしまう。それがADHDっ子ですよね。
発達障害やグレーゾーンのお子さんの子育ては大変だと思います。お母さんは本当に頑張っています。
騒音トラブルが起きないように家の中でも気を張っていなきゃいけないのは正直疲れますよね。
うちもそうですが、「小さいうちだけだから」「お互い様だから」とご近所さんにかなり大目に見てもらっている部分もあります。
だからこそ、決して障害を免罪符にはしてはいけないと思うんです。
子どもに家の中ではどういう風に過ごすのかを教えて、周りの方に迷惑をかけないようにするのも親の努めです。
しかし、子どもに「静かに歩きなさい」と言ってやってくれれば悩まないですよね。
そこで、遊びの中で楽しく静かに歩く練習ができる方法をお伝えします。
3.子どもが静かに歩ける魔法の遊び
子どもが楽しみながら静かに歩く方法をマスターできちゃう遊びは『忍者ごっこ』です。
まずは忍者の歩き方をマスターしましょう。音を立てないでゆっくり歩ければOK!
「歩くときに音をたてると敵に見つかってしまうでござる。」
「わっ!すごい!!足音が全然聞こえなかったでござるよ。」
こんな風に忍者気分を盛り上げながらやるのがおすすめです。
お母さんも一緒にやる方が子どももノッてきてくれますよ。

また、お子さんの名前に○○之助や○○丸など忍者っぽい名前をつけて呼ぶのもいいですね。
そうしたら敵に見つからないように手紙を届ける任務などと適当なストーリーで遊びます。
折り紙で手裏剣などを作って小道具にするとさらに楽しいです。
そして一番重要なのが、はしゃいでうるさくなる度に『忍者は音を立てない』ということを伝えることです。
別の時に子どもが家の中を走り回っていたら、いきなりでいいので忍者ごっこを始めてください。
「○○之助殿、大変でござる。敵の城に姫がさらわれた。助けに行ってくれ。」
そうすると忍者スイッチが入って静かに歩き始めます。
また、静かにしてほしいし、早く別のことに取り掛かってほしい時も使えちゃいます。
「○○丸殿、すいとんの術の練習にお風呂に行くでござる。」
そして忍者ごっこを始めたらなるべくお子さんに付き合ってください。
指示の出しっぱなしでは忍者ごっこが楽しくなくなってしまいます。
ADHDの子たちは楽しいことが大好きです。ぜひお子さんと一緒に楽しく忍者ごっこで騒音トラブルを回避してくださいね。
楽しく遊びながら子どもが動けちゃうテク満載!
執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)