衝動性が強いADHDの子どもは、やるべきことを後回しにしてすぐに遊びだしてしまいますよね。楽しいことが大好きなADHDっ子にとってつまらないことをするのは至難の業です。そこで叱らなくてもサッと動き出す魔法の声かけをお伝しますね。
【目次】
1.ADHDっ子は楽しいことしかしない!?後回しするワケ
2.やるべきことをやらない子どもにイライラ
3.衝動性が強いADHDっ子がサッと動く魔法の声かけ
1.ADHDっ子は楽しいことしかしない!?後回しするワケ
・つまらないことは後回し!
・楽しいことを優先!
・やるべきことをやらない!
こんな子どもさんにイライラしてはいませんか?
幼児であれば当たり前と思いますが、それにしても大変…という場合はもしかしたら、発達障害のひとつである注意欠如多動性障害(ADHD)の子に見られる特性があるかもしれません。
ADHDやグレーゾーンの子どもたちの特性には不注意と多動性・衝動性があります。
それによって行動のコントロールに苦手が出てしまいます。
例えば、YOUTUBEを見る前に明日のお支度をしないといけないとします。
お支度をしなきゃいけないのはわかっていても、YOUTUBEを見たい気持ちが勝って衝動的に見始めてしまう。
お支度している途中で目に入ったおもちゃに気を取られて遊んでしまい、全然お支度が進まない。
こんな風に我慢してつまらないことをやってから楽しいことをするという、自分の行動をコントロールすることが難しい場面があります。
本人の努力次第で行動がコントロールできるかというと、発達障害は脳の発達の遅れなので努力と根性でどうにかなるものではありません。
ガミガミ叱って無理強いしても意味がないどころか、どんどんつまらないからやりたくない気持ちが増えていきます。
それではどうすれば良いのでしょうか。
実は、ADHDの子どもは楽しいことならぐっと集中してできるという行動力を持っています。
つまり、つまらないことを楽しいことに変えることができれば、叱らなくても自分からやるようになるのです!
2.やるべきことをやらない子どもにイライラ
実は私も、何回言ってもやるべきことをやらない子どもにイライラしていました。
つまらないことは後回し、言ってもやらない、やり始めたと思ってもすぐに違う事を始めて何も進んでないなんてことばかり。
・自立のためには自分でできることを増やさないと!
・やるべきことはがまんしてでもやらないと!
・つまんないからやだなんてただのわがまま!
・やりたいことだけやってても生きていけない!
以前の私はこんな風に思って勝手にイライラしていました。
子どもを叱りながら、無理やりやるべきことをやらせていました。
うちの息子は「お着替えしてね」なんて言っただけじゃ着替えられませんでした。
毎日同じところに服はしまってあるのに「どこにあるの?」と聞いてきたり、着替えている途中で、おもちゃで遊んでみたり。
その都度、イライラして「もう、クローゼットにあるでしょ」「さっさと先に着替えなさい」と怒っていました。
そうすると、その時はやるけど次の日はまたやらない。
だんだん私の言葉をスルーしてゴロゴロ何もやらなくなっていきました。
あれ?私がやる気を奪っている?私の声かけがつまらないを作っている?
そうです。 楽しい事が好きな子どもに「つまらない!」を作っていたのは私のイライラだったのです。
3.衝動性が強いADHDっ子がサッと動く魔法の声かけ
もしかしてあなたも以前の私のように、つまらない指示を出していませんか?
「早く起きなさい」
「好き嫌いしないで食べなさい」
「着替えてっていったでしょ」
こんな風に言われたら
・怒られてる!
・楽しくない!
・やりたくない!
そう思うのが当たり前じゃないでしょうか。
怒られる→つまらない→やらないと悪循環になってしまいますよね。
お母さんがイライラする前に子どもが動けるようになってくれるのが理想ですよね。
お母さんは子どもの自立のためにやらせたい。子どもはつまらないことはやりたくない。
これを乗り越えてさらに子どもが自らつまらないを楽しいに変換して、やらなきゃいけないことができるようになるといいですよね。
実はそれは全く難しいことではなく、お母さんの声かけをちょっと工夫するだけでOKなんです!
子どもが楽しくできてさらに肯定の声かけになる魔法の声かけ、それが実況中継です。
実況中継ってスポーツとかで聞いたことありますよね?
あんな風に子どものやっていることをそのまま、お母さんが声に出すだけです。
例えばお着替えの場面、「着替えてっていったでしょ!」って言うとつまらないので、かわりに実況中継してみてください。
「今、○○君はパジャマを脱ぎ始めました。おっと、お洋服はどこだ?おっ早速、見つけたみたいですね。さぁズボンから履くのか、シャツから着るのか?ズボンから履き始めたー!!」
こんな感じで実況中継してみたらどうでしょうか?楽しくできそうですよね。
コツは今子どもがしていることをできていることだけそのまま言うこと。
子ども自身が「私(僕)できてるじゃん」って思うのでどんどん行動してくれます。
お母さんはちゃんと見てるよっていうことが子どもに伝わるので、ほめの効果もあるんですよ。
お子さんによって楽しいと感じる言葉は違うので、お子さんの様子を見ながらお母さんが楽しんで色々試してみてくださいね。
こんな風にまずお母さんが、子どもがつまらないと感じていることを楽しいことに変える工夫をしてみましょう。
どうやったら楽しくなりそうか、お子さんと一緒に考えるのもいいですね。
「つまらないと思っていたけど楽しくできた」という成功体験を重ねることが大切です。
そうすれば、子どもも考え方ひとつでつまらないことが楽しいことになるということを学びます。
「つまらないからやりたくない」ではなく「つまらなそうだけどどうすれば楽しくできそうかな」と考えるようになりますよ。
そして、子どもはお母さんの言動をよく見てマネるようになりますよ。
いかがでしたでしょうか。
ママの声掛け次第で、衝動性が強いADHDのお子さんも、やるべきことをやらない子どもも、つまらないことを後回しにせず楽しいに変えて、サッと動くようになりますよ。
ぜひお母さん自身が「つまらない」「めんどくさい」をやめて、楽しいに変換することからやってみてくださいね。
つまらないことを楽しくできるようになるテクニック紹介しています!
執筆者:いぐち ゆか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)