行動が遅い子どもがサッと動ける!「早くして」と言わなくていい3つのサポートポイント

 

発達障害グレーゾーンの子どもの行動が遅くてイライラしているお母さんはいませんか?「早くしなさい!」「何度言ったらいいの!」と言っても全然動かない我が子。今回はそんなお子さんをサッと行動させる3つのサポートポイントをご紹介しますね。
 

【目次】

1.子どもの行動が遅くて…イライラしちゃいます
2.子どもの行動が遅い理由
①複数のことを同時にできない
②記憶を保持できない
③先のことを読めない
④『早く』の概念がない
3.子どもの行動を促し「早くしなさい」と言わなくてよくなる3つのサポートポイント
①1つ1つ細目な指示をする
②褒める声掛けで動ける脳に!
③本人にやることを聞いてとっかかりを早くさせちゃう

 
 

1.子どもの行動が遅くて…イライラしちゃいます

 
 
発達障害グレーゾーンの子どもの行動が遅くてイライラしているお母さんはいませんか?
 
 
朝の支度をしていてもボーっとしている時間の方が多く、全然次の行動に進まない我が子…
 
 
食事は終わらないし、園の準備も始めない。
 
 
そんな我が子を見ているとどうしてもお母さんは
 
 
「早くしなさい!遅れるよ」
「いつまでご飯食べてるの」
「急いで~」
 
 
と叱ってしまうことが増えますよね。
 
 
子どもの行動をどうやって促したたらいいの?
いつまでもこんなので大丈夫かしら?
 
 
と不安になるお母さんは多いと思います。
 
 
我が家の発達障害グレーゾーンの息子も、すべての行動がとにかく遅くて悩んでいました。
 
 
朝の幼稚園の支度に息子は20分以上はかかっていました。長女が幼稚園の頃は3分程度で終わっていたのに…
 
 
出発時間より30分も前から準備の声掛けをし始めて、
 
 
「着替えてね」
「時間がなくなるよ」
「早く着替えなさい」
「いつまで遊んでるの!」
 
 
だんだんと声が大きくなり怒りどころが呆れてしまい、最終的には私が急いで着替えさせることがしばしばありました。
 
 
 
 
毎日のことなので、動かない息子にイライラして私自身もしんどくなっていました。
 
 
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2.子どもの行動が遅い理由

 
 
子どもの行動が遅いことには理由があります。子どもの脳はまだ発達途中ですので脳の処理には時間がかかります。
 
 
特に発達障害グレーゾーンの子どもの場合は、脳の発達がゆっくりな部分があるため、行動が遅くなっている場合があります。
 
 
お母さんが当たり前のようにできることが、行動の遅い子どもにとってはとても難しいこと。
 
 
お母さんがテキパキできることでも、子どもはふわっとしかできないのです。
 
 
朝の支度について考えてみましょう。
 
 

◆①複数のことを同時にできない

 
 
服を着る行為をとっても
 
 
①服を見つける
②服を持ってくる
③パジャマを脱ぐ
④服を着る
 
 
こんなにたくさんのことをしなければなりません。
 
 
そのため「服を着なさい」と1個の指示だけでは、子どもの脳の中の処理が追いつかなくなってしまいます。
 
 

◆②記憶を保持できない

 
 
発達障害グレーゾーンの子どもは特にワーキングメモリが弱い傾向にあります。
 
 
指示を保持できる時間も短いですし、記憶する量も少ないのです。
 
 
「服を着替えて、幼稚園の準備をしなさい」と言われても
 
 
・指示された内容を覚えておけない
・行動するまでその指示を覚えておけない
 
 
複雑な処理には時間がかかってしまいます。
 
 

◆③先のことを読めない

 
 
脳の特性として先のことを読めなということもあります。
 
 
お母さんにとっては、「さっさとしなさいよ~、いつもやってるでしょ!」と思うことも、次に何をしたらいいのか、見通しを立てることが苦手なのです。
 
 

◆④『早く』の概念がない

 
 
子どもは早くしなさいと言われても、早くするという回路を持っていません。
 
 
子どもはまずはゆっくり処理をすることを繰り返し、そこからだんだんと早くする回路ができてきます。
 
 
行動が遅いともどかしいのですが、この子はこれくらい時間がかかると知っておく必要があります。
 
 
 
 
子どもなりに理由があり、一生懸命頑張っているのですが、なかなかスムーズに行動することが難しいようです。
 
 
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3.子どもの行動を促し「早くしなさい」と言わなくてよくなる3つのサポートポイント

 
 
発達障害グレーゾーンの子どもの行動を促すことができれば、お母さんのイライラも軽減します。
 
 
そのためお母さんのサポートポイント3つをお伝えします。
 
 

◆①1つ1つ細目な指示をする

 
 
複数のことを同時にできず、ワーキングメモリが弱いお子さんには、やるべき指示を1つ1つ分けて伝えていきましょう。
 
 
服を着るときもやることを分解して
 
 
①「今日着る服はどこかな?」
 
②「パジャマを脱ごう」
 
③「シャツを着て」
 
④「ズボンを履こう」
 
 
服を着るという指示をこのように分解して伝えることで、子どもの脳の処理がスムーズにできるようになります。
 
 

◆②褒める声掛けで動ける脳に!

 
 
1つ1つの行動をできるだけ早く進めるために、できていることをしっかり褒めながら指示をしていきましょう。
 
 
先ほどの指示が1つができたら褒めます。全部できたら褒めるのではなく、1つ1つ褒めましょう。
 
 
子どもが喜びながら行動できるようになってきます。
 
 
「今日着る服はどこかな?」「見つけたね」
 
 
「パジャマを脱ごう」「早いじゃん」
 
 
「シャツを着て」「シャツが着れたね」
 
 
「ズボンを履いて」「凄い!もう履けた!」
 
 
褒められる回数が増えるので「僕、できた!」と自信ができてきます。
 
 
1個1個の行動ができるようになってくると、早く行動することもを身につけれるようになります。
 
 

◆③本人にやることを聞いてとっかかりを早くさせちゃう

 
 
マイペースで自分で考えるのが苦手、何からやったらいいかわからないタイプのお子さんの場合は、お母さんの指示があったほうがいいです。
 
 
お母さんが「まず、これやったら?」と指示を出して行動を促していきましょう。
 
 
動作は遅いけれど、ことばや思考が行動より得意なタイプのお子さんの場合は、子どもに作戦を言ってもらいましょう。
 
 
「片付けの作戦を言ってみて。最初に何やりたい?」と聞いて、自分で何をするのか意思決定をする機会を与えます。
 
 
「服を取って来る!」「パジャマを脱ぐ!」と答えてくれたら、
 
 
「いい作戦だね」
 
 
と声を掛けましょう。
 
 
行動は遅いけれど、自分で考えているのでとっかかりが早くなります!
 
 
 
 
我が家の息子も時間はかかりましたが、少しずつ自分から行動できるようになりました。
 
 
お母さんの声掛け次第で、子どもが自分から動けるようになってきます。
 
 
お母さんの工夫しどころですので、ぜひいろいろ試してみてくださいね!
 
 
 
 
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執筆者:石井花保里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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