高学年のママが語る年長さんママへのアドバイス~発達障害の診断はないけど入学後が心配なママに伝えたいこととは~

今、年長さんのお子さんをお持ちのお母さん、発達障害の診断がなくても、お子さんが小学校になじめるか心配な方もおられると思います。今回、高学年のお子さんを持つお母さんに、診断の有無にかかわらず小学校生活で大切なことについて教えていただきました。
 

【目次】

 

1.発達障害・グレーゾーンの子どもたちは家でも学校でも叱られる!?

 
 
発達科学ラボの渡辺みゆきさんは、小学校5年生の男の子のお母さんです。息子さんは昨年、発達障害・注意欠陥性多動性障害(ADHD)の診断がおりました。
 
 
実は保育園時代から、息子さんが小学校になじめるかとても心配されていた渡辺さん。実際、これまでの小学校生活は平たんな道のりではなかったそうです。
 
 
今回、渡辺さんは「お子さんの小学校生活を不安に思っている幼児のお母さんの役に立つならば」と、これまでの小学校生活を振り返って語ってくださいました。
 
 

――小学校5年生になって振り返って、今までの小学校生活をどう思いますか?

 
 
「低学年の間は子どもの問題行動やできていないところばかりに着目してしまって、家でも注意ばかりしていました。
 
学校でどのような対応を受けていたのかは正確には把握していなかったのですが、のちのち他のお母さんや学童の先生に聞いたところ、たくさん叱られていたようです。
 
振り返ってみれば、家でも学校でもたくさん叱られる、という対応に問題があったと思います。」
 
 

――息子さんは叱られることが多かったんですね。具体的にどのようなことがあったのでしょうか?

 
 
「小学校に入学する前、保育園時代から友だちトラブルが多くてとても心配していました。
 
カッとなると手が出てしまうタイプで、顔や頭をたたく、砂を顔面に向かって投げる、などの相手の子を傷つけるようなことがありました。
 
ときには病院送りにしてしまうこともあって、私も胃をキリキリさせながら何度も謝罪に行って…小学校に入っても同じようなことが起こるのではないかという心配が一番でした。
 
また、小学校3年生の3学期の話なのですが、あるお母さんから、息子がよく怒られている、と娘さんから聞いてると詳細に教えてくださいました。
 
私の想像以上に先生に注意されることが多かったようです。
 
子どもや学校についてアンテナを張っていたつもりなのに、自分では気づいてあげられませんでした。」
 
 
◆ポイント解説
 
渡辺さんの息子さんは衝動性が強いなど、行動面が目立つタイプ。このタイプのお子さんは手が出てしまうなどのトラブルが多く、叱られる機会が増えてしまいます
 
 
 
 
渡辺さん自身も「家でも学校でも叱られる」という環境が問題だったとお話しくださいました。
 
 
その後、渡辺さんはどのような対応をされたのでしょうか。
 
 
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2.大切なのは子どもの心を守ること!息子さんの心のケアで視点を変えたこととは

 
 

――息子さんが小学校で想像以上に叱られているということを知ってから、どんな対応をされましたか?

 
 
「息子から詳しく話を聞いてみようとしたのですが、具体的な話を聞き出すことはできませんでした。そこで、教えてくださった方の情報は伏せて、先生に確認しました。
 
先生に確認して初めて、息子の心を傷つけるようなできごとがたくさんあったことを知りました。
 
そこからはとにかく息子の心のケアに重点を置いて対応しました。
 
それまでは息子の困ったことやできないことばかりに目を向けていたのですが、そこからは視点を変えて、認めたりほめたりということを増やしました
 
息子から自然に学校の話ができるような雰囲気を心がけました。」
 
 
 
 
◆ポイント解説
 
一番大切なのは子どもの心を守ること。
 
 
子どもの心を守るためには、できないことばかりを指摘する否定的なコミュニケーションではなく、ほめたり認めたりする肯定的なコミュニケーションです。
 
 
お母さんの方から肯定的なかかわりをすることで、親子関係が円滑になって子どもが自分から話をしてくれるようになります。
 
 
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3.学校と連携!子どもが楽しく学校に通うためにお母さんにできること

 
 

――叱られることが多かったという小学校ですが、今はいかがですか?

 
 
「ちょうど1年前に発達検査を受け、息子の特性が詳しくわかったので、学校とも情報共有しました。『こんな対応をすれば息子の困りごとも軽減される』ということを共有しています。
 
家では学校での頑張りをほめて安心して過ごせるという対応を心がけています。」
 
 

――学校との情報共有はどんな形で行っていますか?

 
 
「基本的には連絡帳でやり取りしようとしていたのですが、その連絡帳を息子が先生に渡し忘れてしまうことがありました。
 
ですから連絡帳でのやり取りに加えて、月1回、30分程度電話や面談でやり取りしています。」
 
 

――学校とも積極的に連携しているんですね。息子さんは楽しく学校に通っていますか?

 
 
5月、6月は子どもが頑張りすぎた疲れが出てくる時期。登校しぶりがあったので、先生としっかりやり取りするように心がけました。
 
家での対応を紹介していると、学校からも『こんなすばらしいことがあったのでほめてください』と知らせてくださって…こんな風に密に情報共有しながら、息子が学校で楽しく過ごせるようにしていきました。
 
 
入学前から心配していた 『お友だちに手が出る』という問題もかなり改善しました。
 
完全にはなくなっていないのですが、3・4年生ぐらいから衝動性を自分でコントロールできるようになり、トラブルは少なくなってきました。
 
息子も少しずつ学校を楽しめるようになったんじゃないかなと思います。」
 
 
◆ポイント解説
 
お母さんが子どもとの肯定的なかかわりを先生に伝えることで、先生も自然と子どものよいところを探してくれるようになったのですね。
 
 
学校と情報共有することはとても大切ですが、「ここができないからサポートしてください」というだけではなく、「うちの子はこんなことができるんです!」と子どもの得意なこと、できることを積極的に伝えることが大切です。
 
 
 
 

4.学校は楽しい?教室に居場所がないときの選択肢

 
 

――今息子さんは5年生ですが、1年生からずっと通常級(通暁学級・普通級)に在籍されているんですよね。通常級、支援級、通級利用などさまざまな選択肢がありますが、学級選択についての判断は正しかったと思いますか?

 
 
「今から思えば、低学年のうちから通級に入れればよかったと思っています。低学年のときの方が、子どもが素直に通級に入ってくれるかなと思うからです。
 
実は去年、登校しぶりが激しくて学校に通う意欲や学習意欲も低下していたので、学校の方から『通級に入らないか?』と打診がありました。
 
私自身も、息子が楽しく学校に通うための『居場所』になればと思い、息子に話してみました。
 
でも高学年になると、親の言うことにツッコミを入れるようになってくるんです。『通級に入れるなんて何のつもり?』『俺は行きたくない!』と構えてしまって…
 
先生から通級がどんなところか説明していただいたんですが、息子はよく分からなかったようで、結局入りませんでした。
 
低学年のうちから入れればよかったなと思います。」
 
 
◆ポイント解説
 
通級は学校のなかでの居場所としての役割もあるんですね。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもたちのように、特性から学校生活に困りごとが多い子どもは、常に「子どもは学校が好きか」をチェックしておく必要があります。
 
 
子どもがしんどい思いをして学校に通っているなら、子どもの心を守るために無理をさせないことも大切です。通級に限らず、教室の外に居場所を作ることも1つの手ですね。
 
 
 
 

5.高学年のママだからこそ感じる、小学校入学前に最も大切なこととは

 
 

――小学校生活を振り返ってお話していただきました。今、もしも年長さんに戻れるなら、小学校入学に向けてどんな準備をしたいですか?

 
 
「息子は他のものに気を取られやすいので、勉強・遊び・食事・睡眠、それぞれのスペースをしっかり区分けして整えてあげたかったです。
 
気が散りやすくて集中できないタイプのお子さんにはおすすめです。家族のルールとして全員が守ることが大切です。
 
また、同居はしていませんが、祖父母も含めた家族全員が足並みをそろえて、子どもサポートできるを体制を整えたかったです。
 
叱るときは叱る人はだれか1人にして、他の家族は叱らないように、など子どもが家族全員から叱られるということのないようにしたらいいと思います。」
 
 
◆ポイント解説
 
入学前に子どもの特性を見極めて、生活や学習がしやすい環境を整えてあげることが大切です。
 
 
また、何よりも大切なのは子どもの心を守ること。子どもが叱られてばかりで自信を失わないように、家族で役割を決めておくのもひとつの方法ですね。
 
 

――最後に、今年長さんのお母さんにメッセージをお願いいたします!

 
 
「お母さんもお父さんも、ママ友・パパ友・サークル仲間など、情報交換ができる人を持つことができると、心配ごとがあっても1人で悩まずにすむと思います。
 
不安になることや心配ごとは1人で抱えず、話せる相手や悩みを共有できる相手を見つけてほしいです。
 
お母さんの不安はお子さんに伝わります。
 
私は息子が入学する前、『友だちに手を出してしまう』ということがとても不安でした。相手のお友だちに謝りに行ったり、家でも手を出さないように言い聞かせたり…
 
でも実は、息子自身も『手を出してはいけない』ということを分かっていたんです。分かっているけど自分の衝動性をコントロールできない状態に苦しんでいました
 
そんな状況で、私が言い聞かせたり不安そうな顔を見せたり…今考えたら、私は息子に不安しか与えていなかったかもしれません。
 
不安をゼロにすることは難しいですが、子どもに伝わらないように、お母さん自身がゆったりした気持ちでいてほしいです。
 
パステル総研は、身近に話し相手がいないときや、すぐに相談したいけど窓口は順番待ち!なときなど、いつでも気軽に利用してください。
 
大事なのは、お子さんが小学校に通うのが楽しみで、ワクワクした気持ちでいることです。
 
お子さんと楽しく穏やかなコミュニケーションをとって、残りの園生活を楽しく過ごしてください。お子さんが1年生になるのが不安にならないようにしてください。
 
お母さんは『○○くん/ちゃんが大好き!』という気持ちを、お子さんに何度でも伝えてあげて、安心させてあげてください。
 
 

――ありがとうございました!

 
 
渡辺さんは一貫して「子どもの心を守る」ことの重要さをお話ししてくださいました。
 
 
息子さんの心を守るために、叱られすぎの状況を改善し、ご自身の視点を変えて肯定的なかかわりをスタートされました。
 
 
また、息子さんが学校に楽しく通えるように、先生と連携したり居場所を求めたりされていました。
 
 
小学校に入学するというのは子どもにとって大きな変化です。お母さんはお勉強や身辺自立など、小学校に向けていろいろ準備したい、と思われるかもしれません。
 
 
でも何よりも大切なのは「子どもの心を守る」体制ができているかどうか、ということではないでしょうか。
 
 
 
 
子どもが今、楽しく毎日を送れているのか、
 
何かあったときに子どもがお母さんに助けを求めてくれるような親子関係が築けているのか、
 
子どもがなんでも話してくれる、円滑なコミュニケーションができているのか、
 
 
具体的なコミュニケーションや対応を学ぶために、発達科学コミュニケーション講座を受講するのもひとつの方法です。
 
 
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執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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