育てにくいと感じる理由は、男の子の脳の特性にあった!?発達障害は女の子より、男の子に多くみられます。子ども時代を思い出せない大人にさせない為に、ママにぜひ始めて頂きたいコミュニケーション方法・対応をご紹介します。 |
【目次】
1.何を考えているのか分からない?まずは男の子ならではの脳の発達や特性を理解しましょう。
2.子ども時代を思い出せない発達障害・グレーゾーン(パステル)がたくさんいる!?
3.どう対応すればいいの?鍵は、毎回「〇〇言葉で会話を終える事」です!!
1.何を考えているのか分からない?まずは男の子ならではの脳の発達や特性を理解しましょう。
「男の子が育てにくい…」
「息子が何を考えているのか分からない…」
男の子のママたちからた~くさんの相談が寄せられます。異性だからなの?それもありますが、やっぱり「男の子だから」です。
男の子の脳の特性があるんです。今日はそれに関係するお話をしますね!
発達障害は、女の子よりも、男の子に多く見られます。色々なデータがありますが、だいたい女の子の3〜5倍程度です。
つまり、それだけパステル(グレー)ゾーンの男の子が多い!ということ。だから、男の子は育てにくい!と私は考えています。
最近では、発達障害に対する考え方が様々に変化していて、発達凸凹の特性を持っていることが、発達障害とイコールではないと考えるようになっています。
つまり、障害になり得る発達の凸凹と、障害とまでは言えない特性としての発達の凸凹とがあるという考え方です。
しかし、接し方を間違うと、パステルの子たちの特性はエスカレートしてしまいます。
だからこそ、子どもが伸びる接し方、子どもの脳が育つ接し方をお母さんにマスターしてほしい!と思っています。
そのためにまず知って頂きたいのは、パステルの子どもの記憶の特性について。
発達障害&パステル(グレー)ゾーンの子どもたちの脳は、記憶や感情を司る場所に特性があるという研究結果があります。ですから、パステルちゃんたちの記憶にも色々な特性が現れてくると考えられます。
写真のように完全に記憶できたり、あるいは全く覚えられなかったり…。そして、いいことに比べて、悪いことを記憶しやすい子たちが多いんです。
・怒られたこと
・上手くいかなかったこと
・怖さや不安を感じたこと
・恥ずかしかったこと
・「違う!」と思ったのに上手く説明できなかったこと
・寂しかったこと
・してほしいことをしてもらえなかったこと
などなどを、ずーっと覚えている子が多いです。そして悩まされています。
2. 子ども時代を思い出せない発達障害・グレーゾーン(パステル)がたくさんいる!?
私が長年の医療現場でのカウンセリングで出会うことが多かったのは、幼少期の記憶をほとんど覚えていない人でした。
え?子ども時代のことをほとんど覚えていない人っているの?と不思議だと思いますが、本当にたくさんいらっしゃいます。
私がお会いした方々は、中学校以前のことをあまり覚えていない方が多かったように思います。
そのような方々に覚えていることを聞き出そうとすると、悪いことばかり思い出して、あまり良いことを思い出せない…。
ちょっと想像してみてください。 お子さんが今、楽しそうに過ごしているように見えても、10年後、20年後に我が子が幼少期を思い出せない、思い出そうとすると嫌な思い出ばかり。
そんな人生を送ってほしくはないですよね!
あくまで私のわずかな臨床経験ですが、このような訴えをなさる方々には共通点があったように思います。それは、
・自分に自信が持てないこと
・親御さんと仲が良くないこと
の2つです。(私の個人的な仮説です。)
楽しいことが1つもないわけではないのに、楽しいことをしっかり記憶にとどめておけない人生。
これを防ぐにはどうしたら良いのか?
そのためにも、親子のコミュニケーションをスムーズにして欲しい!
それによって、楽しいこと、嬉しいことを脳の中に何十年でも大切に保管しておける記憶力を身につけてほしい!と思っています。
このためには、日頃のコミュニケーションを良くして、ストレスを減らすことがポイントだと私は考えています。
もしも、心当たりがある方は次にお伝えするノウハウをぜひ実践していただけたらと思います!
3. どう対応すればいいの?鍵は、毎回「〇〇言葉で会話を終える事」です!!
叱られてばかりの毎日。不安ばかりの毎日。緊張感で張り詰めた毎日。かんしゃくやイライラが募る毎日。
こんな状態では、いい記憶を残したくても難しいですね。
脳の中で記憶と感情を処理する場所はくっついていて、お互いに影響しあっている。つまり、
感情は記憶に影響する!
記憶は感情に影響する!
のです。
この為、ネガティブな日常を送っていると、ネガティブな記憶が貯まりやすいと思います。嫌な記憶に悩まされ、人生を悲観させたくない!とそう思いませんか?
嬉しいこと、楽しいことが起こる毎日を用意してあげたいですよね!しかし、学校や塾や家庭での失敗を完全に防ぐことはできません。
では、どうすればいいのか???
お母さんの言葉で嬉しいこと、楽しいことを作り出してあげるんです!
これもホームカウンセリングの1つ。
子どもが自分一人では楽しさや、やりがいを見出せないとき、そばにいるお母さんから一言でも、嬉しい言葉をかけられたらとっても救われる気がすると思いませんか?
では、具体的にどうしたらいいのか?案外、簡単です。 毎回、褒めて会話を終わるだけ!
途中でどんな会話のプロセスをたどろうとも、会話の終わりを丸く収める! 終わりよければ全てよし(笑)!くらいの気持ちで、最後を締めくくりましょう!
子どもの記憶力は弱いので、最初と最後の記憶が残りやすく、真ん中のやり取りは記憶されにくいという性質があります。
だから、最後は褒めて会話を締めくくってください!
そして、ニコッとしてください。笑えないくらいイライラしている日は、親指を立ててグッジョブサインで乗り切りましょう!
お子さんが嫌な記憶に悩まされることなく、毎日をいいイメージで過ごせる確率が高くなりますよ!ぜひ試してみてくださいね。
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)