発達障害の子どもがゲームで成長する!上手な付き合い方3つのポイント

 

発達障害・グレーゾーンのお子さまがゲームに夢中になり過ぎて困りごとが増えてしまう、とゲーム購入に不安を持っているご家庭は多いと思います。そこで、ゲームと上手に付き合って、子どもを成長させるための3つのポイントをご紹介します。
 

【目次】

 
 

1.発達障害・グレーゾーンの子どものゲーム購入、不安はありませんか?

 
 
みなさんのお子さんはゲームをしていますか?
 
 
小学校入学前や小学校低学年のお子さんだと、ゲームを購入しようか迷っているというご家庭もあるかと思います。
 
 
ゲームの購入を迷われているご家庭では、
 
✓ゲームがなかなかやめられない
 
✓ゲームばかりで他の遊びをしなくなる
 
✓宿題やお風呂などやることが進まない
 
✓夜遅くまでゲームをして朝起きられない
 
など、不安や心配なことは、挙げれば切りがないくらいですよね。
 
 
 
 
ゲームは、発達障害の有無にかかわらず多くのお子さんが夢中になってしまいます。
 
 
さらに、発達障害・グレーゾーンのお子さまだと、特性も関係してくるので、ますますゲームへの不安が大きくなるのではないでしょうか。
 
 
なかなかゲームをやめられない子どもに対して、ゲームを取り上げたり怒鳴ってやめさせたり。
 
 
そうなると、子どもとの関係が険悪になったり、子どもが癇癪を起こすようになったりすることが容易に想像できます。
 
 
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2.発達障害・グレーゾーンの子どもにゲームの困りごとが多い理由

 
 
では、発達障害・グレーゾーンの子どものどのような特性がゲームへの不安を大きくしているのでしょうか。
 
 
まず1つ目は、興味関心のあることへの高い集中力です。好きなことがゲームになったときは、疲労や空腹にも気づかず時間を忘れ没頭してしまうということが起こります。
 
 
また、行動の切り替えが苦手な子が多いので、宿題やお風呂など日常生活でやらないといけないことがあるのに、ゲームをやめることができず、なかなか次の行動ができないということが出てきます。
 
 
夜遅くなってもゲームをやめることができず、朝、起きられないということもありますね。
 
 
そして、こだわりが強いことも1つです。「ここまでレベルを上げたい」「ここまでクリアしたい」など、強いこだわりからゲームをやめることができず、途中でやめさせようとすると癇癪や暴言につながることもあります。
 
 
 
 
このように、発達障害・グレーゾーンのお子さまは、ゲームにハマってしまう可能性が高いということです。
 
 

3.ゲームで育つ子どもの力

 
 
逆に、発達障害・グレーゾーンのお子さまにとってゲームの良い点について考えてみました。
 
 
1つは、文章を読んで理解する力です。ロールプレイングゲームだと、登場人物が話す言葉が画面に出てくるので、それを読み、瞬時に理解しなければなりません。
 
 
自然と、読むスピードも上がり、さらにその文章を読み、次の行動を考え、実行するという力がつくようになります。
 
 
2つ目は、推理力です。ゲームでは課題をクリアするためにはいくつかのヒントを集めて推理する必要があります。そのため、粘り強く情報を集めたり、その情報を組み合わせたりして、推理する力が付いてきます。
 
 
そして、何より大きなメリットは、現実ではできない体験ができることではないでしょうか。
 
 
スポーツが苦手な子も、ゲームの中で様々なスポーツを体験することができます。近年では、eスポーツという競技も出てきました。
 
 
また、架空のお店を作って集客のための戦略を考えて売り上げをあげていくゲームもあります。将来、仕事をするときの練習にもなりますね。
 
 
 
 
このように、ゲームは、上手に付き合うことで、子どもの力を伸ばしていくこともできるんです。
 
 
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4.発達障害・グレーゾーンの子どもがゲームと上手に付き合う3つのポイント

 
 
ゲームと上手に付き合うために、ゲームを購入する前と購入した後に実践したことをご紹介します。
 
 

◆①事前に話し合う

 
 
ゲームを購入する前に、どんな問題点があるのか相談しました。使った資料は、学校で配布された資料です。絵本を活用してもいいですね。
 
 
「目が悪くなること」、「課金やオンラインでゲームすることのトラブル」、「ゲームは寝る1時間前までにしないと睡眠に支障があること」、「取り合いで喧嘩になる」など、ゲームをすることの問題点を話し合いました。
 
 
そして、どうしたらそれがなくなるのか話し合い、子どもたちが決めたことをルールとしました。
 
 
このとき、お母さんが押し付けるのではなく、子どもに決めてもらうのがポイントです。
 
 
上手くいかないことがあったら、そのときにまた考えたら、子どもの失敗から学ぶ力にもなります。
 
 
我が家のルールは、
 
✓ゲームをする時間、順番は、朝ごはんのときに相談する(変更あり)
 
✓ゲームは1回30分~1時間にする(タイマーを使う)
 
✓宿題は必ずやる
 
✓オンラインはしない
 
 
また、ルールを決めるときに、「絶対守らせる」と思うと上手くいかなくなってしまうので、だいたい守れたらOKくらいの気持ちで始めるのがオススメです。
 
 
そして、時間が守れた、順番を譲り合えたなど、できたことはんなところが良かった」と言葉にして伝えてあげてください。
 
 

◆②親もやってみる

 
 
ゲームの使い方を一緒に覚えながら、同じゲームをプレイします。
 
 
1つは、子どもとゲームの話しで盛り上がることができます。
 
 
親子でゲームの攻略法などについて、一緒に考えたり、一緒に喜んだりすることで、親子の会話も広がります
 
 
2つ目は、子どもの気持ちが分かることです。
 
 
「あと少しでクリアできるからここまでやりたい」というやめられない気持ちが理解でき、子どもに寄り添う対応ができるようになります。
 
 
ゲームにハマる子どもの気持ちが痛いほど分かります。
 
 
さらに、3つ目は、ゲームをする順番は子どもだけでなく、親のゲームをする時間も一緒に決めることです。
 
 
お母さんも時間のルールを守るということが子どもに伝わります。
 
 
ゲームの取り合いで兄弟喧嘩をすることがなくなりますし、宿題、家事、習い事などの予定を考えながら譲り合ってゲームができるようになります。
 
 
上の子が、弟に「今日は習い事があるからその時間ゲームしてていいよ」など伝えています。
 
 
ゲームをしていないお母さん、本当にオススメです!!
 
 
今日から子どもと一緒にゲームをしてみませんか。
 
 
 
 

◆③ゲーム以外で楽しいことを一緒にやる

 
 
ゲームばかりになるのは子どもも大人も運動不足になったり、他の遊びができなくなってしまうのも懸念点の1つです。
 
 
我が家では、週末はなるべくお出掛けをして、公園で体を動かしたり、動物園や博物館などに行ったり、体験をするようにしています。
 
 
その経験をもとに、家での遊びの幅も広がるし、運動不足の解消にもなります。
 
 
また、家では、ボードゲームや読書タイム、工作など、一緒に遊ぶ時間も取っています。
 
 
ゲームの購入を迷っているお母さん、ゲームには良い点もありますし、使い方次第では子どもの成長にもつながります。
 
 
また、ゲームを通して、学校や園でのお友達とも共通の話題で仲良くなれます。
 
 
ぜひ、参考にしてみてください。
 
 
 
 
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執筆者:中井優
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
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