発達障害・自閉症の癇癪にイライラするママへ!情緒不安定の子どもが落ち着く対応とは

 

発達障害自閉症の子どもは、自分の想い通りにならないことがあると、すぐ癇癪を起しますよね。その対応に、イライラしているママも多いのではないでしょうか。正しいディスタンシングの対応を行えば、情緒不安定の子どもも落ち着いてきますよ。
 

【目次】

1.発達障害自閉症の子どもの癇癪に、イライラがとまらない!
2.癇癪時のスルー対応の大原則
◆ディスタンシングの定義
◆肯定の方程式
◆癇癪は長続きしない
3.発達障害の子どもの癇癪対応3ステップ
①【癇癪発生前】日頃から肯定をして、褒め貯金をしておく!
②【癇癪発生時】無心になり、スルー徹底する!
③【癇癪が治まった時】褒めて、成功体験を積む
◆他の兄妹へのフォロー
4.怒りっぽい子どもを穏やかに変身させて、家族笑顔で過ごしたい

 
 

1.発達障害自閉症の子どもの癇癪に、イライラがとまらない!

 
 
 我が家には、小学校4年生の自閉症(ASD)タイプの女の子がいます。
 
 
振り返ると、幼少期から起こっていた激しい癇癪。今までは、それが発達凸凹からくるものとは、微塵にも思っていませんでした。
 
 
しかし、発達科学コミュニケーションに出会い、発達について学んでいく中で、子どもの今までのひどい癇癪は発達の特性が大きく関係していることが分かってきたのです。
 
 
 
 
一番困っているのは、母親である私ではなく、子ども本人であることを理解してからは、子どもを生きやすくしてあげたいと思い、発コミュで関わり方を学び実践してきました。
 
 
子どもの癇癪にはスルーして応戦しないように意識することで、少しずつ親子関係も良好になってきて、だいぶ癇癪は治まってきました。
 
 
しかし、どうしても苦手な学習で分からないことがある時や、自分の要求が通らない時には、程度は低いものの癇癪が起こってしまっていたのです。
 
 
大抵そんな時は、こちらも疲れていて上手く対応ができない状況です。
 
 
この癇癪が起こらなくなるだけでも、家族のストレスは少なくて済むのに…と悩んでいました。
 
 
そこで、家族平和のためにも、どうしても癇癪を卒業したい!と強く思った私は、もう一度ディスタンシングについて学び直してみようと決意しました。

 
 
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2.癇癪時のスルー対応の大原則

 
 
癇癪等の好ましくない行動に対して、注意したり、叱ったりしても、効果がないことが多いですよね。
 
 
それは、注意したり叱るという「否定的な対応」も、子どもの行動に取りあうことになり、ママに注目してもらえたと謝学習してしまうからなのです。
 
 
その結果、癇癪が治まることはなく、さらにエスカレートしてしまうのです。
 
 
よって、癇癪には、とことんスルーして取り合わないことが重要になります!癇癪を起しても、誰も対応してくれず意味がないことを理解させるのです。
 
 
その為に、正しい「ディスタンシング」についてお伝えしますね。
 
 

◆「ディスタンシング」の定義

 
 
<ディスタンシング>
 
=注目を取り去り、好ましい行動が出るのを待つこと。
(見て見ぬふりをする、大目に見る・聞き流す、スルーしてしばらく待つ)
 
 
好ましくない行動が始まったら、すぐにみて見ぬフリをして、視線も体も向けない。
 
 
「ママはあなたのしていることに気づいていないよ~」という態度でいる。
 
 
絶対に、否定的な表情、態度、言葉、感情を示してはいけません。ため息をつく、眉をひそめる、怒りのオーラを出すことは厳禁です!
 
 

◆肯定の方程式について

 
 
 <肯定の方程式>
 
 褒め:ディスタンシング=9:1
 
ディスタンシングが効果を発揮するときは、褒めが足りている時でないといけません。
 
 
褒めが足りておらず親子の信頼関係が不十分な時に、ディスタンシングを行ってしまうと、ただの突き放しになってしまうのです。
 
 
 
 

◆癇癪は長続きしない

 
 
これは、発達科学コミュニケーション創始者の吉野さんの講義の中での言葉です。
 
 
癇癪対応時に、ママの心が折れそうになった時には、この言葉を唱えましょう。
 
 
長く感じる癇癪時間も、実際はそんなに長くないのかもしれません。
 
 
また、スルーを徹底すれば、本当に長続きしません。
 
 
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3.発達障害の子どもの癇癪対応3ステップ

 
 
ディスタンシングの本質を理解して、我が家で取り組んだディスタンシング生活をご紹介しますね。
 
 

◆① 【癇癪発生前】日頃から肯定をして、褒め貯金をしておく!

 
 
日常生活の当たり前のことでも、とにかく実況中継で言語化して本人に伝えるようにして、 褒め&自信貯金をさせます。
 
 
トイレに一人で行けたね~
 
お野菜食べているね~
 
お絵かきしているんだね~ 
 
 
等、子ども本人の行動をそのまま言葉にすればいいだけなので、ママも楽ちん!褒めの回数が一気に増えていきますよ。
 
 

◆② 【癇癪発生時】「無心」になり、スルー徹底する!

 
 
吉野加容子先生の魔法の言葉「癇癪は長続きしない」を、必死で心に言い聞かせて、必死にスルーを徹底します。
 
 
何も言い返さないだけでなく、怒りの表情や態度を出さなように注意します。
 
 
どうしても我慢ができないときは、別室に行き距離を置くようにします。
 
 

◆③ 【癇癪が治まった時】褒めて、成功体験を積む

 
 
スルーを徹底していると、自分で高ぶった感情を落ち着かせることができるようになってきたり、自分から謝ってくるようになってきます。
 
 
そんなときは、
 
 
「うん!自分で気持ちを切り替えられて、偉いね!」と褒める
 
 
「うまくできなくて、イライラしちゃったんだよね。分かるよ~」と共感
 
 
します。子どもも自分で気持ちを落ち着かせることができたと、自信がついていきます。
 
 
 
 

◆他の兄妹へのフォロー

 
 
癇癪っ子に兄妹がいる場合、その兄妹の対応にも気を使いますよね。
 
 
我が家にも、2歳上の繊細なお兄ちゃんがいます。今まで、癇癪に対するスルー対応が徹底できなかった理由の1つに、お兄ちゃんの精神面の不安がありました。
 
 
妹が癇癪を起こすことで、お兄ちゃんが精神的にしんどくなってしまう…そう考えると、とにかく早く癇癪を落ち着かせたい!という気持ちでいっぱいになってしまいました。
 
 
その結果、ディスタンシングを途中でやめて、注意し応戦してしまっていました。
 
 
しかし、これではズルズルと子どもの癇癪が治らず、家族の平和がいつまでも訪れないと思いました。
 
 
ですので、お兄ちゃんに癇癪対応の説明をして、癇癪時は都度お兄ちゃんの心のフォローを行いつつ、理解して協力してもらうことにしました。
 
 
きちんと説明をすることで、お兄ちゃんも妹の癇癪克服の見通しができ、気持ちが少し楽になった様子でした。
 
 
兄妹なのでお互いを大事に思う気持ちがあります。信じて話をしてみて良かったと思っています。
 
 

4.怒りっぽい子どもを穏やかに変身させ、家族笑顔で過ごしたい

 
 
幼い頃からの癇癪により、「癇癪癖」がついている我が子は、一気に克服することは難しく、地道に対応していくことが必要になると思います。
 
 
しかし、本物のディスタンシングスキルを身に着けて対応をすると、絶対に癇癪は卒業できる!と私は信じています。
 
 
 
 
普段から肯定し親子関係を良好にしておき、癇癪が起きた時は、ディスタンシングを徹底して、癇癪を起こしても乗り越えたという成功体験を積ませてあげようと思います。
 
 
そして、高学年になるまでには、癇癪ゼロ&穏やかニコニコ女子に大変身! そして、家族円満になり、家庭が家族全員にとって一番の癒しの場になるようにしたいと思います。
 
 
我が子のような癇癪っ子の子育てに悩まれている親御さんに、我が家の奮闘記が少しでも参考になっていただけたら、嬉しいです。
 
 
 
 
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執筆者:松あき子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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