「これ欲しい」ADHDの我慢ができない園児が買い物上手になる!やる気1%の対応方法

 

「これ欲しい」「あれ買って」とお出掛けのたびに欲しいものが我慢できないADHDのお子さまに毎回イライラしていませんか?そんな子どもが買い物上手になる!やる気1%で叶うお母さんの対応方法をご紹介します。
 

【目次】

 
 

1.物欲が止まらない!! ADHDの園児は我慢ができない

 
 
注意欠陥多動性障害(ADHD)の園児とのお出かけ。「あれ買って」「これ食べたい攻撃に手を焼いていませんか?
 
 
ダメだよ」、「買わないよ」と伝えても、「買って」「お願い」など、要求が通るまでしつこく言ってきてしまう…。
 
 
そのうちに、子どもが癇癪を起こして、買ってもらえるまでその場を動かなくなってしまうことも多々あるかと思います。
 
 
お母さんが何度もなだめているのに聞き分けが悪くて、
 
✓根負けして結局買ってしまう
 
✓「いいかげんにして!!買わないって言ってるよね」と怒鳴ってしまう
 
 
 
 
どちらの対応も後味が悪いですよね。
 
 

2.「もう買わない」って何回言ったら分かるの?

 
 
我が家には、ADHDグレーゾーンの小3の息子がいます。
 
 
息子は、お出掛けするたびに、目についたものを衝動的に「買って!」「食べたい!」と要求してくることがしょっちゅうで、4歳~5歳くらいの園児のときが一番困っていました。
 
 
4歳~5歳だと会話もできる年齢なので、家を出る前に「今日は買わないよ」と約束をすることもありました。
 
 
ですが、いざお店に行くと「これ買って」攻撃が始まり、まったく約束の効果はありませんでした。
 
 
それどころか、「約束したから買わないよ」と伝えてもしつこく「買って。買って。」と言い続けたり、寝転がって泣き叫んだり。私のほうが振り回されて、いつも疲労困憊の状態でした。
 
 
「1つだけね」や「今日は買わないよ」というのは、お母さんが約束したつもりでも、子どもからすると勝手に決めて守らせようとしているから納得していないんですよね。
 
 
そんな息子に優しく対応することに疲れた私は、「これ買って」と言われるたび、「買わないって言ってるよね。お母さんもう行くから。」と怒鳴って言うことを聞かせるようになっていました。
 
 
 
 
そして、息子は何か気に入らないことがあると「僕は何も買ってもらえない」「ぜんぜんお願いを聞いてもらえない」と拗ねるようになっていきました。
 
 
「僕はお願いが聞いてもらえない」と子どもが認識してしまったことで、親子の関係がとても最悪の状態になっていたんです。
 
 
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3.ADHDタイプの子はどうして我慢ができないの?

 
 
ADHDタイプの子どもはどうして我慢ができないのでしょうか?
 
 
1つ目は、ADHDの特性の衝動性の強さです。
 
 
衝動性が強いと、自分の欲求や思いつきに即座に応じて行動することが多い傾向があります。
 
 
そのため、目の前にあるものに強く惹かれると「今すぐ欲しい」と反応し、「欲しい」と思ったらすぐに行動に移してしまうんです。
 
 
 
 
2つ目は、切り替えの苦手さです。
 
 
「どうしても欲しい」という気持ちを切り替えることができないため、一度「買えない」と言われても、欲しい気持ちを簡単には変えることができません。
 
 
また、1つの事に夢中になると、他のことが見えてなくなってしまうので、「買えない」となだめても、お母さんの言葉は子どもの耳には届いていないんです。
 
 
では、どうしたら「買って」「買わないよ」の親子バトルがなくなるのでしょうか?
 
 
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4.買い物上手になる!やる気1%で叶う対応方法

 
 
それは、すぐに「買えないよ」「ダメだよ」と否定するのではなく、欲しいものは買ってOKにすることなんです。
 
 
ですが、子どもが欲しいと言ったものを全部買うのは難しいですよね。
 
 
そこで、我が家で実践した3ステップをご紹介します。
 
 

◆①ここまでは買ってもOKを決めておく

 
 
この金額までなら買ってもいいというラインをお母さんが決めておきます。
 
 
毎回、その金額だけお財布に入れ、子どもには、「ここに入っているお金なら好きなものを買ってもいいよ」と伝えます。
 
 
ここでポイントは、「これ欲しい」と思うものがあったとき、
 
✓お金足りるかな?
 
✓本当に欲しいものかな?
 
✓これを買うとあと●円残るよ。他に買いたいものがあるかもしれないけど買うのかな?
 
と、一旦自分の気持ちと相談する時間をとることです。
 
 
毎回、買う前に相談する時間を作ることで、単純に「欲しい」という気持ちを満たすための買い物から、冷静に買い物ができるようになります。
 
 

◆②ピンチは共感と繰り返し

 
 
決めた金額をオーバーしてお金が足らなくなってしまったときは、まず、「これが欲しいんだね」「美味しそうだね」など、子どもの気持ちに寄り添ってあげます。
 
 
あとは、子どもが駄々をこねても、何度もお願いしても「お金が足りないから買えないね」を、同じトーンで感情に巻き込まれずに伝えるだけです。
 
 
もし可能なら、商品が見えないところまで移動しておくと、気持ちの切り替えには効果的です。
 
 
最初は、子どもが納得するまで時間がかかってしまうかもしれません。
 
 
ですが、子どもは駄々をこねても要求が叶わない目安がはっきりしたことで、どこまでの要求なら聞いてもらえるかが分かってきます。
 
 
だんだんと、「お財布のお金がなくなったら買えないんだな」と分かり、あっさり納得できるようになりますよ。
 
 
 
 

◆③我慢できたらすかさず褒める

 
 
駄々をこねたとき、子どもの気持ちが少しでも落ち着いたら、
 
✓我慢できたね。
 
✓自分で考えてお買い物できたね。
 
など、子どもに肯定の声かけをしてください。
 
 
考えてお買い物ができたという成功体験になり、お買い物することへの自信につながります。
 
 
息子は、この3ステップで、衝動的に欲しいと思ったものがあっても「お財布と相談してみよう」と声をかけると、立ち止まって考えられるようになりました。
 
 
今、小学3年生になり「これ欲しい」と言葉にすることはありますが、「今日はお小遣い足りないから貯めて買うよ」と、自分で考えてお買い物ができるようになっています。
 
 
 
 
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執筆者:中井優
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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