発達障害・グレーゾーンの子どもはその特性から対人関係で困りごとを抱えがち。パパとの関係はいかがでしょうか?今年5月に実施したデータリサーチでは、90.4%のママが父子関係に困りごとがあると回答。どのような困りごとがあるのか徹底調査しました!
【目次】
1.父子関係に困っているママは90.4%!
2.父子関係の困りごとTOP10
3.対応しても改善されない方が65.6%
4.父子関係の困りごとを解決したママの対応法を大公開!ポイントはお家での正しい対応
1.父子関係に困っているママは90.4%!
ゴールデンウィークが終わり、1学期が半分終わりましたね。
4月は年度始め、やっと慣れてきたと思ったらゴールデンウィーク。休み明けは大人も子どもも疲れが出る時期です。
お子さんの様子はいかがですか?
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは、人との付き合いやコミュニケーションに難しさがあって、人間関係がスムーズにいかないことも多くあります。
家族内の人間関係、お父さんとお子さんの関係はいかがでしょうか。
今回パステル総研では、発達障害・グレーゾーンのお子さんをお持ちのママに父子関係についての困りごとについてアンケートをとったところ、136名の方からご回答をいただきました。
現在パパとお子さんの関係で困りごとを抱えていますか。
このように90.4%の方が父子関係の困りごとがあると回答しました。
父と子の関係に初めてお悩みを持ったのはいつですか。
1年未満は9.8%で、3-4年と5-6年が15.6%と一番多く、1-4年の間を合計すると37.7%、4-7年の間を合計すると31.1%と長期間に渡ってパパとお子さんとの関係に困りごとを抱えていることがわかりました。
何歳の時から父と子の関係に困りごとがありますか(小学生以下の回答より)
67.8%が小学校に入学する前にパパとお子さんの関係に困りごとを抱えているということがわかりました。
4歳からが一番多く17.2%、次に3歳からが13.8%、5歳から11.5%と続きました。小学校に入学する6歳では10.3%で、小学校1年生までに78.2%がパパとお子さんの関係の困りごとを持ち始めていることが伺えました。
3歳は幼稚園に入園する子が多い年齢です。
それまでは我が子のことしか見えていなかったけれど、集団生活の中でより周りの子との違いが見えてきたり、トラブルが発生して関係が悪くなったりすることが想像されます。
2. 2.父子関係の困りごとTOP10
◆父子関係の困りごとトップ10
身近な存在のパパと子どもの関係に困りごとがあると、心配ですよね。
「パパとお子さんの関係に困りごと」があると言っても、パパからの子どもへの関わり方についての困りごとから、子どもからパパへの関わり方についての困りごとなどさまざまです。
困りごとがあると回答された123名の方に、具体的にどんな困りごとがあるのか当てはまるものを答えていただきました。
◆1位「父親が子どもを否定する(「それじゃダメ」「なんでできないんだ」など」)47.2%
「父親が子どもを否定すること」を困りごとと捉えている方が一番多く半数近くの方が選ばれました。
発達障害・グレーゾーンのお子さんたちには「否定する」ことは逆効果だとママが理解されていることが伺える結果となりました。
できればパパにも子どもを肯定してもらって一緒に子どもの発達を促して行きたいものですよね。
◆2位は「父親が子どもによくお説教をする」39%
第2位「父親が子どもによくお説教をする」は39%のママが選びました。
発達障害・グレーゾーンのお子さんにやらないといけないことやダメなことを説明して分からせようと理詰めで対応されているパパの様子をみて、その対応をしていると子どもとの関係がよくならないとママが理解されていることが伺えました。
発達障害・グレーゾーンのお子さんは、注意されたり、できていないことを指摘されがち。
それがいつもだとやる気も自信もなくなっていって、行動することも減ってしまいがちです。
できることならパパにも子どもやる気を育てる関わりをしてもらいたいものですね。
◆3位「父親の子どもへの要求が高すぎる」35%
第3位「父親の子どもへの要求が高すぎる」は子どもの発達段階に合わないレベルをパパが望んでいて、それが子どもにあっていないとママが理解されていることが伺われます。
パパからの要求が高すぎて子どもはそこに到達できず自信を喪失してしまいかねない状況です。
◆4位「父親が子どもと関わる時間が少ない」33.3%
第4位は関わる時間が少ないという日本の多くのパパが抱える困りごとがランクイン。
関わる時間が少ないと子どもの様子もわかりにくく、関係性も深まりにくくなりがちです。
どれくらいの時間をパパが子どもと過ごしているのか質問しました。
お父さんが平日に子どもと過ごす時間
平日は30分未満が32.6%、30-60分未満が23.7%、1〜2時間未満が23.7%と80%のパパは平日は子どもと過ごす時間は限られていることが伺えました。
お父さんが週末に子どもと過ごす時間
週末は、6時間以上が42.2%と長い時間を子どもと過ごせているパパがいるようでした。
一方で週末も30分未満が14.1%、2時間未満(合計)は30%弱となります。子どもと過ごす時間が少ないパパがいることが分かりました。
◆5位「父親が子どもへ激しく怒りを爆発させる」32.5%
第5位は、パパの感情コントロール・癇癪の課題が浮き彫りになってきました。子どもへ激しく叱責しても子どもは萎縮するだけで行動を変えられないことになり悪循環のループに陥ってしまうことになりがちです。
その他の困りごとをご紹介します。
6位「子どもが父親を避ける」 27.6%
7位「子どもが父親を嫌っている」26%
8位「子どもが父親を怖がる」 23.6%
9位「子どもが父親に対して怒る」18.7%
10位「父親が子どもに無関心」17.1%
「父親が子どもを邪険に扱う」 16.3%
「父親が子どもを甘やかしすぎる」15.4%
「子どもが父親に暴言を吐く」 13.8%
6位以降は、子どもの父親への関わり方もランクインしていました。避けたり、嫌ったり、怖がったり、怒ったり。父子で安心安全な関係が築かれていないことにママが困っていることが伺えます。
3.対応しても改善されない!65.6%
パパと子どもとの関係に困られているママはどんな対応をしているのでしょうか。
これまでに困りごとを解決するために、具体的に取り組まれたことがありましたら教えてください。
「父親に子どもの特性にあった対応をするようにお願いする」と回答された方が57.4%と半数以上でした。
パパにもママと同じように子どもの特性を理解して、その特性にあった対応をして欲しいと願われていることが伺えます。
次に多いのは、「子どもの発達について自分が学んでいることを父親に共有する」53.3%そして、「父親に子どもの特性を説明する」52.5%です。
こちらも子どもの発達・特性についてのママの学びを共有されて理解をして欲してもらうことで関係改善を望まれていることが伺えます。
そして、「父親ができていることを母親が肯定する・感謝する」という回答も27.9%の方がしていました。
ママがパパに対して肯定したり感謝して、パパとの関係をスムーズにすることで、パパの子どもに対する肯定的な行動が増えていくことを願われていることが伺えます。
その後「医者から父親に子どもの特性を説明してもらう」という回答は6.6%と第3者からパパへアプローチしてもらう取り組みを試みられた方もいらっしゃいました。
このことから、ママがパパとお子さんとの関係の困りごとをママ自身の対応を変えながら試行錯誤している様子がよく分かります。
様々な対応をしている中で、状況が改善されているか伺いました。
取り組まれた結果、改善されましたか。
65.6%の方が「いいえ」と回答。
多くのママが、子どもの特性や発達の知識、子どもの発達にあった関わり方をパパに共有したり、して対応していますが、パパと子どもの関係が改善されていないということが分かりました。
改善していない原因
改善していない原因を伺いました。
✓特性があっても、ただの甘えだと思っている。やればできると思っている。
✓父親が聞き耳を持たないというか、自分たちの育った時代との違いを理解しようとしない。
✓父親の考えが凝り固まっている、わたしの話を聞かない。
というようにママの話に聞いてもらえない状況にいることが分かりました。
✓夫に対して肯定の注目が少ないから、わたしに言われたことで自分が否定されたと受け取っている。
✓父親の方は、あまり感謝できていない。
✓自分と夫の信頼関係(のなさ)。
というように、ママの話を聞いてもらえていないのは、ママとパパの夫婦のコミュニケーションがスムーズでないことも原因と考えられていることが伺えました。
また、
✓父親も発達障害の為、人の気持ちを理解したり空気を読んだりできないことが原因だと思われる。
✓父親の発達の特性が原因だと思います。
というようにパパの発達特性があることから、改善が難しい状況に言われることも分かりました。
説明してもわかってもらえなかったり、話を聞いてもらえないと、辛いですよね。
パパと子どもの関係がよくない状況が続くと、家の中の雰囲気が悪くなったり、家の中が安心・安全な場所ではなくなってしまって、ママ自身の心身もしんどくなったりしがちです。
4.父子関係の困りごとを解決したママの対応法、大公開!ポイントはお家での対応
どのように改善しましたか?
改善しましたか?という質問に「はい」と回答した34.4%のママからのどのように改善したのか伺いました。
✓不登校の間に勉強させようとしなくなった。
✓癇癪を起こしても、あまり怒らないようになった。
✓否定することはほぼなくなりました。
✓子どもに直接,正論や意見をぶつけなくなった。
というようにパパの関わり方が変化していることが伺えます。
✓多少は穏やかになった。それは子どもが落ち着いたから。
✓私が「娘はいまこんな気持ちだよ」と伝えることで、すぐに怒りを納めることができるようになってきています。
というようにママが子どもへの対応を変えることで、子どもが落ち着いて、パパも穏やかになったり、ママが子どもについての理解を深めてそれをパパに代弁してあげることで、パパの反応も変わってきていることが伺えます。
やはり父子関係の困りごとのカギは、お家でのママの対応ということが分かります。
いくら説明しても聞く耳を持ってくれないパパ、発達特性があるパパにどう対応していったら良いのか?
「困りごとに対して効果的な解決方法が分かる勉強会や小冊子があれば、参加したり読んだりしてみたいですか?」という質問には、91.8%が「やってみたい」と回答されています。
ママたちのパパとお子さんの関係の困りごとのためにやれることはやってみたいという想いが伝わってきました。
こちらのデータリサーチをもとに、パステル総研では今すぐできる父子関係の困りごとを解決するヒントがつまった無料小冊子を作成しました!
お家でできるご家族に合った対応を知り、父子関係の困りごとを早期に解決するためにも、ぜひ小冊子をご活用ください。
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心の距離を縮める!パパと子どもの関係改善マニュアル
子どもに否定的なパパが 子育てに協力的な優しいパパに変化した 具体的な方法がわかります! ママが「お願い」をやめれば パパと子どもの関係がよくなる 「もっとこうして欲しい」という パパへのお願いをやめて パパのタイプに合った対応をす
また、今は父子関係の困りごとがないと回答された方も、発達障害・グレーゾーンのお子さまは、いつ対人関係、パパとの関係で困りごとが発生するか分かりません。そのときに、対応に迷わなくてもいいようにお家での関わりを再度見直す機会にしませんか。
小冊子を活用することで、父子関係の困りごとをママが解決できるようになりますよ!!
アンケートの概要
○調査期間:2024年5月17日から5月19日 (3日間)
○調査方法:インターネット調査
〇回答者数と内訳:136名
〇お子さんの性別
〇お子さんの発達タイプ
〇お子さんの学年
〇お父さんの発達タイプ
パパと子どもの関係改善して家族みんなでハッピーな暮らしを手に入れる秘訣をお伝えしています!
執筆者:山田ちあき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)