発達障害の子どもに叱りすぎずに科学館巡り!徳島の自然の中にある大型公園「あすたむらんど徳島」豊富な施設の中でもイチオシの「子ども科学館」を紹介します。楽しい体験を通して科学する心を育てませんか? |
【目次】
1.あすたむらんど徳島で遊びや体験を通して科学する心を育てよう!
2.発達障害の子どもと科学館巡りをするときに叱りすぎないコツ
3.あすたむらんどの「子ども科学館」でぜひ活用したいアイテム
4.問題に答えながら、体験装置を利用するときのポイント
1.あすたむらんど徳島で遊びや体験を通して科学する心を育てよう!
徳島にある大型公園「あすたむらんど徳島」について紹介します。名前の由来は、「明日(あす)に多くの夢(たむ)がある場所(らんど)」だそうです。
その名の通り、子どもたちがめいっぱい遊んだり学んだりできる夢のある施設がたくさんあります。
まるで遊園地のアトラクションのような「吉野川めぐり」、幻想的な万華鏡の映像が楽しめる「四季彩館」、工作教室を開催している「体験工房」、大型遊具があり水遊びのできる「冒険の国」などなど。とても一日では回り切れません。
その中でも、メインの施設となる「子ども科学館」には、生命と環境・科学技術と人間・宇宙と地球をテーマとした3つの常設展示に、プラネタリウム、屋外展示まであり、楽しい遊びや体験を通して科学に触れ、体と脳をしっかり動かすのにぴったりです。
あすたむらんど徳島の「子ども科学館」にしかないおすすめアイテムも紹介するので、発達障害の子どもを連れていくときのコツと合わせて役立てていただければと思います。
2.発達障害の子どもと科学館巡りをするときに叱りすぎないコツ
発達障害の子どもの中には、切り替えが苦手で「叱られた」と感じることが少しでもあれば、展示を楽しめなくなってしまう子もいます。
そうなってしまっては、子どもが科学する心を育てるどころでなくなってしまいます。「叱られた」と感じるシュチュエーションは極力なくしたいものです。
「子ども科学館」には、月面を散歩する感覚を疑似的に体験できるムーンウォーカーや、未来の地球環境や宇宙へのバーチャル旅行を体験できるアルファ21など、大人でも体験してみたくなるようなワクワクの装置があります。
それなのに、我が子が怖がってやろうとしなかったり、興味なさそうにしていたりするとき、親としては良かれと思って言ったことが逆効果になることもあります。
ついせっかく連れてきたのにという顔になったり、「怖くないからやってごらん」と強引に誘ってしまったり、これらのネガティブな注目は子どもからすれば「叱られた」と感じることです。
親の過度な期待、期待通りにならないことへのいらだちがあると、叱らなくていいことで叱りすぎてしまいます。
子どもは叱られると、思考を停止させてしまいます。興味のあることを楽しんで体験できてこそ、その体験は学びになります。
科学館巡りをするときには、お子さんの興味がどこにあるのか観察し、それをサポートするように回ったほうが、無理をするよりお子さんも親御さんも満足度は高いと思います。
3.あすたむらんどの「子ども科学館」でぜひ活用したいアイテム
「子ども科学館」の公式サイトには、楽しい体験を学びにつなげるのに、とても役立つアイテムがあります。
小学生用のワークシートなのですが、種類が豊富で事前にダウンロードすることで親も心づもりができ、解答集もあるので子どもに聞かれたときも安心です(笑)
紹介するワークシートは2種類あります。お子さんのタイプに合わせて使用してみてくださいね。
まず、どちらかというと自閉症スペクトラム(ASD)タイプの子におすすめなのが、「科学館巡り」です。これは、120種類の展示物の中から人気の高い展示物をオリエンテーリングで回るワークシートです。
展示に興味が持てず、どこから回ればよいかわからない子でも、ワークシートの順番通りに回るという目標があることで展示を楽しむことができます。
利用時間の目安は、1コースあたり約90分となっていますが、終了できれば達成感もありますね。
次に、注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの子におすすめなのは、ブースごとに学習シートが分かれている「常設展示ブースワークシート」です。
こちらは、1つのシートに3択問題が6問なので、あきやすいお子さんでも無理なく終えることができます。1種類あたり約15分で、全8種類あります。
8枚用意していって、お子さんが欲しがったら2枚目を渡すなど、全部しないと気が済まないお子さんには様子を見て小出しにもできますね。
どちらのワークシートをやる場合も、子ども自身が考えることが大事なので全部やらそうとしたり、答えをせかしたりはしないで、取り組めたところにポジティブな注目をして楽しい科学館巡りにしてください。
4.問題に答えながら、体験装置を利用するときのポイント
大人が考えているより、子どもの脳の回転はゆっくりです。体験の仕方を理解するのも、展示を見てワークシートの問題を考えるのも、時間がかかります。
考えを完了できるまで、ゆったり見守って、質問を重ねたりヒントを出しすぎたりしないようにしましょう。
子どもは興味を失っているのに、科学について教えようと張り切るお父さんの語りすぎにも注意です。
また、首都圏ほどでないとはいえ科学館で他の親子と譲り合う場面もあるでしょう。周りに迷惑をかけないようにという思いもあるかもしれません。
しかし、意識しすぎると子供を叱りすぎてしまう原因になります。もちろん必要な注意はあると思いますが、親に余裕があるのとないのでは伝え方が全く違ってきます。
「子ども科学館」の公式サイトには、どんな体験装置があるのか写真付きで紹介されているので、事前に予習しておくと余裕が生まれます。
受付が必要だったり、実演時間が決まっていたり、身長制限のあるものもあるので注意です。
後ろに並んでいる子がいたら焦ってしまうかもしれません。でも、少しだけ待ってもらって、代わるときに「お待たせしました」と言ったり、考えるのに時間がかかりそうなら離れたところで考えて、もう一度来たりしてもいいと思っておくと、気持ちが軽くなるかもしれません。
以上、発達障害の子どもと科学館を巡るときのコツと、施設の豊富さはもちろん、公式サイトも充実している「あすたむらんど徳島」の紹介でした。
お子さんとのお出かけを、叱りすぎずに楽しんでくださいね!
ーー施設詳細ーー
【施設名】あすたむらんど徳島
【住所】徳島県板野郡板野町那東字キビガ谷45-22
【営業時間】9:30~17:00(夏期18:00)※有料施設は閉園30分前まで
【休館日】毎週水曜 ※変更もあるので、公式サイトのカレンダーを参照
【公式サイト】https://www.asutamuland.jp/
執筆者:大西ゆか
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)