不登校で自己肯定感が下がった時に、子どもに自信を取り戻す方法をお伝えします。私たち親にできるのは、子どもの自己肯定感と自己効力感、この2つの自信を取り戻してあげることです。自信を取り戻した子は自分から前に進む挑戦ができるようになりますよ。
【目次】
1.不登校になるのは自己肯定感が下がった時!
2.自己肯定感が下がった時に必要なのは2つの自信
◆ありのままの自分を認める自己肯定感
◆自分にならできると思える自己効力感
3.不登校で自己肯定感が下がった時に自信を取り戻す方法
◆①子どもがしていることをそのまま言葉にする声かけ
◆②お母さんの感情を伝える声かけ
◆③子どものしていることに興味や関心を示す声かけ
4.自信を取り戻した!再登校を決めた娘
1.不登校になるのは自己肯定感が下がった時!
最近子どもに元気がない、不機嫌な時間が増えた…そんなことが続くと、子どものメンタルが心配になりませんか?
子どものメンタルが落ちてきて登校しぶりが始まる、そこで対応を誤ってそのまま不登校になる…こんな状況に陥るのは、子どもの自己肯定感が下がった時なんです。
私の娘は、自己肯定感がガクッと下がった時に不登校になった経験があります。
現在小学4年生の娘は、3年生のゴールデンウィーク明けから、時々登校しぶりをするようになったのです。
その頃から常に、私は娘のメンタルを心配するようになりました。
しかし、娘は無理をさせずに学校を休ませると翌日には登校できたり、長く休んだとしても3日目にはなんとか登校できたりしていました。
それからも娘のメンタルを最優先にすると決め、娘が行きたくないと言ったら、休ませることで、不登校にはならずに学校に通うことができていました。
12月の登校しぶりをしたある日、私が「無理矢理には、学校に行かせるつもりはありません」と養護の先生に話すと、先生は不登校になることを心配して、娘と話がしたいと家まで来てしまいました。
娘は先生のことは好きなので、学校に行って保健室で過ごそうと提案されて、先生と一緒に登校していきました。
しかし、帰ってくると状況はかなり悪化していたのです。
たくさんの子どもたちから「なんで保健室にいるの?」と何度も聞かれたようで、娘はそれをきっかけに、人目が気になるようになりました。
みんなと同じように教室では過ごせなくなり、自分だけが保健室で活動していることで、「自分だけちゃんとできていない」と自信を失ってしまったのです。
それまで学校では優等生キャラだった娘の自己肯定感はガタ落ち…次第に聴覚過敏や触覚過敏の症状まで出てきてしまいました。
年が明けて迎えた3学期、娘は頑張る気力もなくなり、不登校になりました。
子どもの自己肯定感が大事なのはわかっていましたが、自己肯定感が下がった時にこれほどまでに影響が出るとは…
今まで感じたことのなかった感覚過敏の症状まで出てしまうのにも驚きました。
2.自己肯定感が下がった時に必要なのは2つの自信
自己肯定感が下がった時に必要なのは、自己肯定感と自己効力感、この2つの自信なんです!
自己肯定感と自己効力感、それぞれについてご説明しますね。
◆ありのままの自分を認める自己肯定感
自己肯定感というのは、ありのままの自分を認める、ありのままの自分でいいんだ!と、自分を肯定できる気持ちのことです。
自己肯定感があれば、落ち込むことがあっても、すぐに前向きに考えることができます。
生きづらさを抱えないように、子どもの自己肯定感を育てるのは、とても大切なことですよね。
◆自分にならできると思える自己効力感
では、自己効力感について、聞いたことはありますか?
自己効力感とは、「自分ならできる!」という気持ち、未来の自分に対する自信です。
あまり馴染みのない言葉かもしれませんが、こちらも大切な感覚なんです。
子どもに自己肯定感と自己効力感が育っていれば、色々なことに挑戦することができます。
また、子どもが挑戦するには、子どもにとってお母さんが安全基地であることが大切です。
大好きなお母さんが、ありのままの自分を大切に思ってくれている。いつも味方になってくれる、応援していてくれる!
だから、たとえ失敗しても大丈夫、また挑戦すればいい!
そんな自信がついたら、子どもの自己肯定感と自己効力感を育てることができていますよね。
3.不登校で自己肯定感が下がった時に自信を取り戻す方法
子どもが不登校で自己肯定感が下がった時にしなければならないことは、ただ一つ!
自己肯定感を高める声かけをするのです!それが、子どもに自信を取り戻す方法なんです。
そして自信がつくと、自己肯定感と一緒に自己効力感まで育てることができます。
自己肯定感を高める声かけで、一緒に自己効力感もつくので、一石二鳥ですね!
それでは、具体的な自己肯定感を高める声かけを3つご紹介します。
◆①子どもがしていることをそのまま言葉にする声かけ
「おはよう!自分で起きれたね」「自分で準備できたね」など、積極的に子どもができている事実に注目して、見たまま声かけをしましょう。
普段から子どもが当たり前にやっていることこそ、認めてあげることが大切です。
そうすると、ありのままの自分を認めることができるようになります。
自分にできていることがたくさんあることにも気付き、自信をつけることができます。
◆②お母さんの感情を伝える声かけ
「○○ちゃんが大好き」など、ストレートな愛の言葉もとても効果的です。
しかし、それには抵抗があるというお母さんでも実践できるのが、子どもの行動に喜んだり、驚いたり、お母さんの感情を伝える声かけです。
「○○してくれたの?お母さん嬉しい!」「もうできたの?早くてびっくり!」など、お母さんの感情をプラスする声かけなら、抵抗なく実践できますよね。
◆③子どものしていることに興味や関心を示す声かけ
「何作ったの~?」「詳しいね!お母さんにも教えてくれる?」など、子どものしていることや好きなことに、興味を示す声かけです。
子どもはお母さんに関心を持ってもらえることをとても喜びます。
そして、好きなことなら喜んで話してくれるので、親子で楽しい会話ができますよ。
この自己肯定感を高める声かけを続けた結果、私の娘がどうなったのかを最後にお話させてくださいね。
4.自信を取り戻した!再登校を決めた娘
娘が不登校になって、すっかり自己肯定感が下がった時、私は娘の心をしっかり休ませようと自己肯定感を高める声かけを続けました。
その結果、娘は失っていた自信を徐々に取り戻していき、自分から再登校の挑戦を決めたのです。
最初は元気のなかった娘も、ありのままの自分を認められるようになり、とても前向きになりました。
なんと!感覚過敏の症状も2ヵ月後には出なくなりました。
それからも肯定的な関わりを続け、自信がついた娘は再登校のために自ら勉強をし始めました。
そして、3年生最後の4日間、娘は保健室に2、3時間登校し、修了式には体育館の後ろで参加するなど、すべて自分で決めてやり遂げることができました。
いかがでしたか?
不登校で自己肯定感が下がった時に再登校する自信を取り戻す方法がおわかりいただけたでしょうか。
子どもがいつでも挑戦できるように、お母さんが安全基地となり、自信をつける声かけをして、子どもの自己肯定感と自己効力感を育てることが、とても重要ですよね。
ぜひ、今日から子どもの自己肯定感を高める3つの声かけを実践してみてくださいね!
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執筆者:なかむらあゆみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)