発達障害の夫との会話を円滑に!夫婦関係を改善するたった1つの方法

 

発達障害の夫との会話に悩んでいる方へ、夫婦関係の改善に役立つ会話方法をご紹介します。自分の思いを喧嘩にならずに伝え、良いコミュニケーションを築くことができます。親がお手本となることで、子どもにもポジティブな影響を与えましょう。
 

【目次】

 
 

1.発達障害の夫に言いたいことが言えなくて悩んでいませんか?

 
 
夫婦の会話がかみ合わずにイライラする毎日を過ごしていませんか?
 
 
その原因は、もしかすると夫の発達障害によるコミュニケーションのズレかもしれません。
 
 
例えば、次のような悩みがあるのではないでしょうか?
 
 
家事を頼んでもしてくれない
 
会話がはずまない、会話がない
 
子どもの教育方針など、考え方が一致しない
 
 
そんな中、こちらの思っている気持ちをわかってくれていない気がしたり、感情のやり取りができずに、孤独を感じたりすることがあります。
 
 
感謝の言葉がない
 
謝らない
 
問題を先送りにする
 
趣味に没頭してこちらの話は上の空
 
など、これらの悩みの背景には、発達障害の特性がからんでいる可能性があります。
 
 
 
 
個人差はありますが、一般的に、女性は感情を他者と共有しやすく、共感力が高いとされています。
 
 
また、ストレスを感じたときに、女性は感情を表出し、他者と話すことでストレスを解消することも多いです。
 
 
そのため、一緒に過ごす時間が長い夫と、感情の共有ができなければ違和感が募るのです。
 
 
そして、夫婦間の会話がうまくいかないことで、ストレスが溜まり、家庭の雰囲気も悪くなってしまいます。
 
 
今回は、発達障害の夫と会話する際に役立つ、たった一つのコミュニケーション方法をお伝えします。
 
 

2.わが家の壮絶な夫婦バトル時代

 
 
私も、夫と会話ができずに悩んだ1人です。
 
 
「こんなに言っているのにどうしてわかってくれないんだろう」
 
 
「なんでこんなロボットみたいな返事が返ってくるのだろう」
 
 
「(ケンカをして)こんなに責められるのはおかしい!」と悩みました。
 
 
そんな会話の違和感などから、夫は発達障害かもしれないと感じ、自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠陥・多動症(ADHD)の診断を受けました。
 
 
悩みの原因がわかって、気持ち的には楽になったものの、どうしたらいいかはわからず、会話がかみ合わない状態が続きました。
 
 
私が何かを伝えようとしても、夫はすぐに戦闘モードになり、“あぁ言えばこぉ言う”の状態に。
 
 
いつしか、会話することも面倒になって、会話しなければケンカすることもないと、こちらから会話をしないようにしていきました。
 
 
 
 
会話のあるなしが夫婦生活のすべてではありませんが、会話のない状態は余計に孤独感が増しますし、会話に満足しているほど夫婦関係の満足度が高いという調査結果も出ています。
 
 
さらに、夫婦の会話で一番話す内容は、子どものことが多いでしょう。
 
 
子どものことを含め将来のことを話せないのは、「孤独」と「不安」を増強させるのです。
 
 
私はいつしか、家事も仕事も子育てもすべて1人で抱えているつもりになっていました。
 
 
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3.夫婦の会話をよく見ている子どもたち

 
 
家庭の雰囲気を子どもはよく察知して、不安や緊張を感じます。
 
 
夫婦の会話が最低限のわが家の雰囲気はいつもピリピリしていました。
 
 
当時はまだ小学校に上がったばかりの長女、保育園の年長さんになった長男と無邪気に遊んでいたい盛りの子たちなのに、親の顔色を伺っているのがわかりました。
 
 
「パパのところに行ってくるね」
 
 
と、私に許可を得て来たり、
 
 
いつもは1言2言な会話が、たまたま喧嘩ではなく長くなった時に、
 
 
「喧嘩してない?」
 
 
と聞いてきたりすることもありました。
 
 
そんな親のやり取りを見て育つ子どもたちのことを考えると、胸が痛みました。
 
 
両親がケンカをしているところや、ぎこちない会話をしている様子は子どもに見せたくありません。
 
 
ここに子どもも発達障害であることが絡むと、ネガティブな記憶を貯めやすいという特性があるので、いつまでも引きずってしまいます。
 
 
 
 
そして、子どもは親のことをよく観察しており、親の会話の仕方や態度を真似するものです。
 
 
だからこそ、私たち親が子どもの不安やストレスを増強させないようにし、会話の仕方も良いお手本になりたいと思うようになりました。
 
 
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4. 夫婦の会話で夫婦関係を良くするたった1つの会話方法

 
 
では、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
 
 
私は、お母さんが言いたいことや想いを貯めこまないことが大切だと思います。
 
 
なぜなら、我慢はいずれ爆発するときがあるからです。
 
 
それが、お子さんにぶつかってしまっては、元も子もありません。
 
 
ますます不安を増強させ、ネガティブな想いが募るだけになります。
 
 
まずは、お母さん自身が、子どもにはネガティブな記憶を残さない!良いコミュニケーションを見せる!と決めておきましょう。
 
 
ここでおすすめするのが、「I(アイ)メッセージ」を使うことです。
 
 
Iメッセージとは、自分の感情や考えを主体として伝える方法です。
 
 
相手を責めずに、自分の気持ちや考えを伝えるため、喧嘩にはなりづらいです。
 
 
「あなたはいつも…」というような責める言い方ではなく、「私はこう感じる」と言うように、自分の感情を中心に伝えます。
 
 
例えば、「家事を頼んだのに、夫が全く動いてくれない」といつも思っていて、夕食後の片付けを手伝ってほしいときは、
 
 
「いつもありがとう。夕食の後、私が洗い物をしている間にゴミを出してくれると助かるんだけど、お願いできる?」
 
 
と具体的な依頼をしてみましょう。
 
 
他にも、いつも子どもの教育方針について夫と意見が対立していて、宿題の取り組み方で意見が分かれる場合、
 
 
「私は、子どもが自分で学びながら進められる方法を取りたいと思ってる。あなたはどう考えてる?」
 
 
と、お互いの意見を尊重しながら話し合いましょう。
 
 
発達障害の特性から感情を察するのが難しい場合でも、この伝え方で夫は具体的な行動を理解し、妻の気持ちを知ることができます。
 
 
さらに、この伝え方は、子どもにも効果的です。
 
 
「ここで走るとお母さんが心配になっちゃうの。歩いてくれると安心できるよ」
 
 
「今からお風呂に入ってくれると、お母さんと一緒に過ごせる時間が増えるから嬉しいんだけど、どうかな?」
 
 
などの言い方も、子どもにとって、お母さんがどう思っているのか、何をしてほしいのかを理解しやすくなり、自分の行動がどんな影響かを考えるきっかけにもなります。
 
 
 
 
発達障害の夫との会話は難しいこともありますが、Iメッセージを使うことで、お互いの気持ちを尊重し合い、より良いコミュニケーションが取れるようになります。
 
 
夫婦の会話は子どもたちへの重要な見本です。
 
 
親が良いお手本となることで、子どもたちも自然と良いコミュニケーションの方法を学んでいくでしょう。
 
 
小さな工夫で大きな変化をもたらすことができますよ。
 
 
温かい家庭の雰囲気で、子どもが安心して過ごせるようにしましょう。
 
 
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執筆者:林 花寿美
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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