発達障害・ASDの幼児の送迎が楽になる!駐車場番号へのこだわりを活かしたコミュニケーションのコツ

 

発達障害・ASDの子どもの数字こだわりに悩んでいませんか?我が子は保育園の送迎時に駐車番号に異常に固執していたので「どんな意味があるの?」とイライラしていました。今回は、そんな数字へのこだわりが和らぎ、送迎や外出が楽になる対応を紹介します。
 

【目次】

1.保育園の送迎が苦痛でした
2.発達障害・ASDの子どもが駐車番号にこだわる理由
3.毎日の送迎が楽になる!おすすめのコミュケーションとは
①番号に楽しく意味づけ
②選択肢を与える

 
 

1.保育園の送迎が苦痛でした

 
 
 我が子は4歳年中の男の子です。
 
 
彼は自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の両方の要素を持っています。
 
 
保育園には車で登園しているのですが、毎日息子は「今日は3番に停めて」などと駐車番号を指定し、希望する番号に停められないと激しい癇癪を起こしていました。
 
 
 
 
保育園に通うお母さんなら想像できると思いますが、登園ラッシュ時には車がたくさん並び、何番に停められるかは予測できません。
 
 
息子の通う保育園には200名以上の子どもが通っており、駐車場のスペースはわずか10台分しかありません。
 
 
そのため、息子の希望する番号に停めるのは簡単なことではないのです。
 
 
何台も後ろに車が並んでいる状況では、3番に停めたくても他の番号が空いたら順番に停めないと、他の保護者に迷惑をかけてしまいます。
 
 
もちろん、時間があったり、他に車がいない状況だったりするなら、息子のこだわりに付き合うこともしてきました。
 
 
しかし、毎回そういうわけにはいかないので、希望する番号に停められずに怒って泣き叫ぶ息子を抱えて教室まで連れて行くのは、本当に大変でした。
 
 
出勤前に全体力を使い果たしてしまうなんてことも…
 
 
帰りのお迎えの時も「なんで今日は1番なの?」「5番がいいって言ったじゃん」と車内でしつこく言い続けるほど息子のこだわりは強く、こだわりに対応する日々は本当にしんどかったです。
 
 
駐車場の番号に限らず、文字や数字にこだわりを見せるASDのお子さんは多いのではないでしょうか?
 
 
そこで、今回は、ASDの子どもが数字へのこだわりが和らぎ、送迎や外出が楽になる対応を紹介します。
 
 
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2.発達障害・ASDの子どもが駐車番号にこだわる理由

 
 
ではなぜ、発達障害の子どもはこんなにも数字にこだわるのでしょうか?発達障害の子どもが特定の駐車番号を指定する理由はいくつか考えられます。
 
 
まず、ASDの子どもたちは日常のルーティンや予測可能な状況に安心感を抱くことが多いです。
 
 
そのため、特定の番号に駐車することが彼らにとって日常の安定したルーティンの一部となり、不安を取り除いている可能性があります。
 
 
また、数字そのものに特別な意味や好みを持つ場合もあります。
 
 
例えば、「3」という数字が特に好きだったり、特定の意味を持っていると感じているかもしれません。
 
 
このように、特定の駐車番号を指定する行動には、彼らが日常生活において感じる安心感や好みが深く関わっていることがあります。
 
 
ASDの子どもが自分を安心させるためのこだわり行動を無理にやめさせると、不安やパニックの原因になってしまいます。
 
 
しかし、強すぎるこだわりは毎日の送迎や外出に支障をきたし、周囲を困惑させる可能性もあるので、解決していきたいですね。
 
 
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3.毎日の送迎が楽になる!おすすめのコミュケーションとは

 
 
では、駐車場の番号にこだわる子どもにどんな関わり方をしたら、数字へのこだわりが和らぐでしょうか?2つポイントを絞って紹介します。
 
 

◆①番号に楽しく意味づけ

 
 
何番にとめられるか楽しみになるように子どもと一緒にゲーム感覚で数字に意味づけをします。
 
 
お子さんが好きなものなら何でも構いません。我が子は野球が好きなので、プロ野球選手の背番号を当てはめたりします。
 
 
例えば
 
1番=バントが上手な〇〇選手の背番号だね
 
2番=いちばん足が速い△△選手の背番号だね
 
3番=ホームランバッター□□選手の背番号だね
 
4番=守備が上手な××選手の背番号だね
 
このように、それぞれの番号に対して子どもがポジティブな感情を持てるようにします。
 
 
その結果、特定の番号に止められなくても他の番号に停めることを理解しやすくなり、受け入れやすくなります。
 
 

◆②選択肢を与える

 
 
番号に意味づけができたら、「今日は何番にとめられるかな〜?」と車内で会話を楽しみます。
 
 
これは、希望した番号に駐車できないことがあるということを始めから予告する意味もあります。
 
 
実際に駐車場に着いたとき「今日は1番と5番が空いてるけど、どっちがいい?」と聞いてあげます。
 
 
3番がよかったのに空いてなくてお母さんに勝手に決められるより、自分で選ぶことで自分の意見が尊重されたと感じ、納得しやすくなります
 
 
これを繰り返すことで、我が家では「今日何番が空いてるかな?」「3番だったらいいね」「5番もいいね」という感じで、どこに止められるかをゲームのように楽しめるようになっていきました。
 
 
ASDの子どもは記憶力がいい子どもが多いので、1〜10まで覚えられることが楽しかったりもします。
 
 
お子さんの好きや得意を活かして、番号にポジティブなイメージを持てるように工夫してみてくださいね。
 
 
毎朝の登園がスムースになると、お子さんは1日の活動を気分よく始められますよね。お母さんも安心して仕事に向かえるはずです。
 
 
ぜひ、試してみてくださいね。
 
 
 
 
数字へのこだわりはコミュニケーションで解決!

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執筆者:中井春菜
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
 
 
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