9歳の壁・小3で勉強が難しくなり意欲が下がっている様子のお子さんに、何とか親が勉強を教えよう!としてもうまくいかない…。小学生の家庭学習が習慣化され、親もイライラせずに対応できた我が家の最強「おうち学校」のポイントをお伝えします。
【目次】
1.9歳の壁とは?学校の勉強が難しくなる小学3年生
2.小3までに家庭学習を習慣化させたい
3.イライラせずに親が勉強を教える「おうち学校」のポイント3つ
①「おうち学校」開校日はカレンダーに書き込む
②すぐに解ける問題からスタートする
③教えようとせず聞かれたら答える
1.9歳の壁とは?学校の勉強が難しくなる小学3年生
小学校の中学年になると学校の勉強が難しくなってきたな、と教科書を見て感じる親御さんも多いと思います。
小学3年生からは理科、社会、英語の授業が増え、それだけテストも増えるということに。
積み上げの教科と言われる算数においては、小学2年生で習う九九が分かっていることが前提での割り算や、円と球など抽象的な内容も始まっていきます。
特に勉強面でつまづきを感じる子が増えるのが小学3年生と言われています。
9歳の壁(時に10歳の壁、小3の壁、小4の壁などとも言われます)という言葉を耳にしたことがある方もいるかもしれません。
本格的な思春期を目前にした子どもたちが周りと自分とを比較して、人との違いに劣等感を抱いたり自分の評価を下げてしまったりすることを言います。
小学校生活の集団活動、友達関係で悩むことも多いですが、勉強面で他人と比較しがちになるのも9歳、小学3年生あたりと言えます。
2.小3までに家庭学習を習慣化させたい
我が家の息子は現在小学3年生。
小学2年生までは宿題と少しのワークをやることで、学習面はそれほど困り感なく取り組めていた感触でした。
しかし小学3年生の1学期後半、少しずつテストの点数が悪くなっていったのです。
まさに学習面でつまづきやすい小3・9歳の壁!に直面しました。
このまま勉強ができないのは嫌!という本人の思いもあることに気づきました。
親としてはできるだけ勉強面でのつまづきなく学校生活を送らせてあげたいと思いますよね。
これまで家庭学習にあまり力を入れていなかったことを後悔しました。
家庭学習に関してルーティンを決めていたこともなく、なんとなくやり過ごしてきたと言うのが本当のところです。
塾に通う、オンライン家庭教師をお願いするなども考えられますが、いつ子どもに合う先生に巡り合うのか分からないですし、学校の勉強は待ったなし。
そもそも家庭学習の時間は全くのゼロではいられません。
本格的な思春期を迎える前に、親が勉強を教えてあげられる小学3年生のうちに家庭で勉強に取り組めるように家庭学習を習慣化させたいと考えました。
3.イライラせずに親が勉強を教える「おうち学校」のポイント3つ
放っていても自分から勉強し理解できるタイプの子であれば例外でしょうが、小学校低学年のうちは親が勉強を教えるというご家庭も多いのではないかと思います。
しかし、いざ教えようとしてもイライラしてしまうということもありますよね。
我が家では次にお伝えする3つのポイントをおさえて家庭学習を進めました。
すると、親も子どももイライラせず結果的に家庭学習の習慣化が実現したのです。
◆①「おうち学校」開校日はカレンダーに書き込む
本人もできるようになりたいと思っていて、親ももう少し勉強をみてあげたほうがよいと思われる単元があるとします。
教科書を読み直して解説したり追加で問題を解いたりする時間を取りたいと考えたら、我が家では宿題の延長ではなく、あえて「おうち学校」と名前をつけて楽しい雰囲気で取り組ませることにしました。
そしておうち学校を開校する日時をカレンダーに書き込みます。
習い事と同じような扱いにすることで、子どもも予定を気にしますし、親もこの時間は家事など他のことをせずに同じ机に向かおうと思えます。
◆②すぐに解ける問題からスタートする
子どもとしては苦手な単元は自ら進んでやりたいとはなかなか思えないでしょう。
いきなり解けなかった問題からスタートするのではなく、ほぼ「〇」がつくくらいの簡単な問題から始めます。
これならすぐに解ける!と子どもも分かるのでとりかかりのハードルが下がりますし、単純に「〇」が沢山つくと嬉しいですよね。
そして「お!もうここまで進んでるんだ!早いっ!」、「〇ばっかりで気分いいじゃん~」などど褒める言葉をかけていきます。
すると、子どもの気持ちも頭にもエンジンがかかり、次に少し難しい問題へと取り組む気持ちが湧いてきます。
◆③教えようとせず聞かれたら答える
「おうち学校」と言っても親が先生のように講義をするわけではありません。
親が勉強を教えようとするとその雰囲気を嫌がったり、説明が伝わらない、分からないとお互いがイライラする原因になってしまいます。
学校のドリルやプリント、使っているワークなどからいくつか問題を出し、「分からなければ聞いてね」と見守ります。
そして質問されたら解説する、一緒に教科書を見てみるなどして対応していきます。
このように「おうち学校」で親が勉強を教えることを続けていくと、苦手な単元の勉強への取り掛かりもスムーズになっていき、今では自ら勉強に取り組めるようになってきました!
親が子どもの横で勉強を教えてあげられるのは今のうち、ずっとは続けられないと思います。
そのうちに塾に通いだしたり、親に勉強をみられるのを嫌がるようになるかもしれません。
小学3年生のうちにやっておくことで家庭学習の習慣が身につき、最終的には自分で勉強を進められるようになる「おうち学校」の開校!ぜひおすすめです!
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執筆者:菅美結
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)