電車好きの子どもたちのあこがれ「新幹線」。でも、発達障害グレーゾーンの子どもと長い距離を移動する新幹線に乗るのは抵抗があるかもしれませんね。そこで近距離の移動から無理なく新幹線デビューすることをオススメします! |
【目次】
1.発達障害グレーゾーンの子どもと電車でお出かけは不安!?
2.なぜ無理のない新幹線デビューが必要なの?
3.新幹線で行くてっぱく旅行が新幹線デビューに最適な2つのワケ
4.新幹線デビューを成功させる3つのポイント
①新幹線のホームに早めに行く
②見通しを伝えておく
③車内での過ごし方を考えておく
5.おトクな「シンカリオン×てっぱくきっぷ」をご紹介
1.発達障害グレーゾーンの子どもと電車でお出かけは不安!?
子どもと楽しくお出かけしたいけど、静かに座っていられないから電車でのお出かけは不安でいっぱい、という方は多いのではないでしょうか。
特に新幹線は長い距離の移動に利用する列車ですから、発達障害グレーゾーンの子どもと乗ることに不安がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、まずは短い距離で新幹線デビューするのはいかがでしょうか。オススメは東京駅から新幹線で行くてっぱく(鉄道博物館)旅行です!
「てっぱく」こと鉄道博物館は埼玉県さいたま市大宮にあるので、東京駅から大宮駅間の25分間を新幹線で移動することになります。
2.なぜ無理のない新幹線デビューが必要なの?
発達障害グレーゾーンの子どもたちは、日常生活でできないことが多くて、叱られてしまうことが多いです。
お出かけのときもそうですね。「静かにしなさい!」「走らないで!」といったように。親としてはできるようになって欲しいから叱るのですが、叱ってできるようになったでしょうか?
ならないですよね。では、どうしたらできるようになるのでしょう?
それには小さくてもいいので、できた!という成功体験を積み重ねることが大事になります。親としては物足りないと思うかもしれませんが、確実に成功できることから少しずつレベルアップするのがポイントです。
ですから、とつぜん長距離移動の旅行から始めずに、できるだけ短い距離から始めて成功体験を積んでいきましょう!そうすることで、長距離移動も安心して楽しく移動できるようになりますよ。
3.新幹線で行くてっぱく旅行が新幹線デビューに最適な2つのワケ
新幹線で行くてっぱく旅行が新幹線デビューに最適なのは成功体験に導きやすい2つの理由があるからです。
1つめは、東京~大宮間の乗車時間が25分間と短めであること!
この時間であれば、座って過ごすためのアイテム、例えば、おやつや集中して遊べるおもちゃなどを、あらかじめ用意しておくことで乗り切れるのではないでしょうか。
2つめは、目的地もワクワクできる場所であること!
目的地も子どもがワクワクする場所ならば、「座って静かに過ごす」というお約束も守りやすくなります。
4.新幹線デビューを成功させる3つのポイント
では次に紹介する3つのポイントを押さえて新幹線デビューを成功させましょう!
◆①新幹線のホームに早めに行く
新幹線のホームにはいろいろな種類の新幹線がやってきますので、見るのが好きなお子さんの場合、早めに行くことがオススメです。
いくつ見たら乗車するのか、どの場所で見るのか、といったことをあらかじめ話しておいたり、いざ乗るときにあわてないように自分たちの乗車位置を確認しておくと良いですね。
◆②見通しを伝えておく
お子さんの特性によっては不安に感じたり、または飽きやすかったりして、
「まだ乗るの?」
「まだ着かないの?」
といったことを何度も聞いてくるお子さんもいますよね。
「○時○分に降りるよ。」
「おやつを食べてこの絵本を見終わるころに新幹線を降りるよ。」
「2つ乗り換えたらつくよ。」
といった見通しを伝えておきましょう。見通しが分かることで落ち着いてくるお子さんもいらっしゃいますよ。
◆③車内での過ごし方を考えておく
おやつや集中して遊べるおもちゃなど、無理なく過ごせるアイテムをあらかじめ用意しておきましょう。最初の15分は座って、その後は出入り口付近で過ごす、としてもいいかもしれません。
さらに東京駅でなく上野駅から乗車して、さらに乗車時間を短くしても良いかもしれませんね。子どもができるレベルを考えて計画を立ててくださいね!
そして、こまめに褒めてください。楽しい体験や褒められた思い出が成功体験となっていきますよ!
5.おトクな「シンカリオン×てっぱくきっぷ」をご紹介
最後に筆者が利用したおトクなきっぷをご紹介します。それは「シンカリオン×てっぱくきっぷ」です。
鉄道博物館『てっぱく』の入館引換券と、東京駅(または上野駅)から大宮駅の新幹線普通車自由席往復特急券、大宮駅から鉄道博物館駅までのニューシャトル往復乗車券がセットになった通常価格より割安でおトクなきっぷです。
自由席特急券なので「はやぶさ」「こまち」「かがやき」などの全車指定席の新幹線は利用できませんが、同系の車両が自由席のある列車にも利用されていますので同系の車両に乗ることができます。
筆者も子どもと一緒に、行きは「はやぶさ」と同系の列車、帰りは「かがやき」と同系の列車に乗って楽しみました。
自由席券のため、大宮駅からの帰りの新幹線などは混雑加減では座れない可能性もあると思いますので、お子さんにあわせてこちらのきっぷを利用するか検討してみてくださいね。
発達障害グレーゾーンの子どもの電車移動が苦手な理由や親の対応をさらに知りたい方はこちら!
「てっぱく」こと大宮鉄道博物館の情報はこちら!
――きっぷ詳細――
【名前】シンカリオン×てっぱくきっぷ
【購入場所】JR東日本の首都圏の主な駅の指定席券売機
【発売・利用期間】2020年3月31日まで
鉄道博物館の休館日(毎週火曜日・年末年始)は利用できません。
※この記事の情報は2019年10月時点のものです。おでかけの際には公式サイトで最新の情報を確認してください。
執筆者:広路貴代江
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)