話しかけても無視!返事をしない!子どもの困った行動を解決する3つの質問

 

子どもの困った行動を解決するルールは、親子で一緒に作ると子どもが自分で守れるルールが作れます。今回は「話しかけても無視!返事をしない!」を題材に頭の中を整理する3つの質問を使った子どもとのルール作りをご紹介します。
 

【目次】

1.話しかけても無視!返事をしない理由を子どもに聞いてみたら
2.問題解決のルールは一緒に作るのが正解
3.子どもの困った行動を解決!頭の中を整理する3つの質問
①「ほんとに?」:疑って本心を引き出す質問
②「なんで?」:悩みの種を整理する質問
③「それで?」:解決するための行動を考える質問

 
 

1.話しかけても無視!返事をしない理由を子どもに聞いてみたら

 
 
子どもの困った行動に振り回される毎日、疲れてしまいますよね。
 
 
子どものどんな困った行動に悩んでいますか?
 
 
・行動の切り替えができない
・うわの空で話を聞いていない
・ゴミを捨てない
・脱いだら脱ぎっぱなし
 
 
何度言ってもできない、やってくれない…。
 
 
どうやったらやってくれるんだろう?と考えて声掛けを工夫したり、子どもが行動しやすいように作戦を立てたり…。
 
 
それでも解決しない子どもの困った行動、できれば叱らずに話し合いで解決したいですよね。
 
 
私たち親が思っている子どもの困った行動は、もしかしたら子どもの悩みごとかもしれません。
 
 
 
 
我が家の子どもの困った行動ナンバーワンは、子どもに話しかけても無視されることでした。
 
 
小学2年生、不登校の息子は、毎日YouTubeを見て過ごしています。
 
 
YouTubeに没頭しているから仕方がないのですが、返事をしないので毎日時間はおせおせ、予定通りに進まないのでイライラ、同じことの繰り返しで解決しない問題に疲れていました。
 
 
要件を伝えても希望を聞いても、返事がない答えが返ってこない、伝わったのかどうか、どうしたいのか分かりません。
 
 
対策を考えて声のトーンを変えてみたり、肩を叩いて話しかけてみたり、目で分かるようにしてみても解決するのは一瞬だけ。
 
 
同じ状況でも聞こえていることもあるし、こんなに近くで話しかけているのに、なんで聞こえないの?無視しないでよ!と思っていました。
 
 
あるとき、私の問いかけが絶対に聞こえているのに息子の反応がないので思い切ってその理由を聞いてみました。
 
 
「どうして無視するの?」
 
 
すると返ってきた答えは
 
 
「ママがいつも無視をするから」
 
 
その言葉にハッとしました。息子の反応は私への反発だったのです。
 
 
私がずっと悩んでいた子どもの困った行動は、子どもの悩みでもあったのです。
 
 
子どもを無視なんてしていないのに、子どもはどうして無視していると感じるのだろう?
 
 
私の子育ての悩みが解決できるきっかけになるかもと作戦会議をしてみることにしました。
 
 
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2.問題解決のルールは一緒に作るのが正解

 
 
なぜ、子どもの困りごと、子育ての悩みを解決しようと考えたルールがどれも上手くいかないのでしょうか?
 
 
それは誰と考えた作戦ですか?
 
 
ママがひとりで考えて決めたルールではないでしょうか?
 
 
子どもに対しての困りごとをママひとりで考えてもミスコミュニケーションになるだけで解決できません。
 
 
なぜならば、その問題を子どもがどう思っているのか?なぜできないのか?
 
 
子どもの状況を理解せずに決められた作戦では、子どもは従いにくく、人が作った暗黙のルールには気づけないからです。
 
 
 
 
職場で突然「明日から朝8時にゴミ捨てをお願いします」言われたらどうですか?素直に従えますか?
 
 
事前に「何時ごろ出社していますか?」「出社してどのくらいで手が飽きますか?」と状況を知ってもらったうえで、「では何時ごろならゴミ捨てできそうですか?」と聞かれれば「9時にゴミ捨てできます」と答えが出せるのではないでしょうか?
 
 
こんな風に子どもとの作戦会議を通して、子どもの困りごと、悩みへの考えを把握しながら親子で一緒に導き出した解決策ならば、子どもも自分で意識して行動できるようになります。
 
 
とはいえ、子どものうちは自分の気持ち、考えていることを言葉にして人に伝えることは簡単ではありません。
 
 
子どもは頭の中で次々に浮かんでくる考えの整理ができないため、上手く言葉にできないのです。
 
 
そこで必要なのがママの質問力!子どもの気持ち、考えを引き出す上手な話し方です。
 
 
自然に子どもが自分で答えを出せる話し方のコツをご紹介します。
 
 
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3.子どもの困った行動を解決!頭の中を整理する3つの質問

 
 
ママの悩みを直接「どう思ってるの?」「どうしたいの?」と質問攻めにするだけでは、子どもは気持ちや、考えていることを答えてくれません。
 
 
「どう?」と聞くだけでは質問の意味が分からず、何について考えればいいのか、何を答えとして伝えたらいいのか子どもは悩んでしまいます。
 
 
それを解決するのがこれからご紹介する3つの質問。
 
 
3つの質問をしながら会話をすると、子どもは頭の中で考えていることを整理しながら自然に答えを出すことができます。
 
 

◆①「ほんとに?」:疑って本心を引き出す質問

 
 
まずは、「ほんとに?」と話しかけて、困ったことや悩みが子どもにとって本当に問題なのかどうかを聞いてみます。
 
 
「ほんとうにそう思うの?」「ほんとにそうなの?」と疑うことで自分の本当の気持ちが分かります。
 
 
本当に息子が話しかけても無視しているのか聞いてみました。
 
 
ほんとに?ほんとにママ、〇〇くんのこと無視してる?」
 
 
「うん、無視される僕の気持ち分かった?
 
 
本当に私が無視をしていると感じていて、自分が無視をされてどんな気持ちになっているか分かってほしくて返事をしない事がわかりました。
 
 

◆②「なんで?」:悩みの種を整理する質問

 
 
子どもの悩みがわかったところで、「なんで?」「どうして?」と聞いて、その理由を整理していきます。
 
 
どうして私が無視をしていると感じるのか聞いてみました。
 
 
なんで?なんでママが〇〇くんを無視してると思うの?」
 
 
「僕が絶対見えてるのに、どこ行ったの?いなくなっちゃったって見えてないふりをするから」と答えました。
 
 
子どもが返事をしない私の悩みを解決しようとしていた行動が、子どもには私が無視しているという悩みになっていたことが分かりました。
 
 
「そうだったんだ。いるのにいないって言われたのがいやだったんだね。無視されてるって感じたんだね。」
 
 
なんで、ママは〇〇くんがいないふりをするんだと思う?」
 
 
「わかんない。」
 
 
どうして私が、子どもがいなくなったふりをしたのか、その理由を子どもは分かっていなかったのです。
 
 
「ママも困ってたんだよ。〇〇くんに話しかけてもYouTubeに夢中でどうやったら返事をしてくれるかなって、お芝居したら気づいてくれるかなって思ってやったんだよ。」
 
 
子どもがいなくなったふりをした理由を説明し、お互いに悩んでいたことを理解し合うことができました。
 
 

◆③「それで?」:解決するための行動を考える質問

 
 
子どもの悩みと困った行動の理由がわかったところで、「それで?」と質問をします。
 
 
「それで、どうしたいの?」「それで、どうなるの?」と聞くことで悩みを解決するための行動を決めることができます。
 
 
それで?〇〇くんはママになんて声を掛けられたらお返事できるかな?」
 
 
「名前を呼んで欲しい。」
 
 
それで〇〇って呼び捨てが良い?〇〇くんが良い?」
 
 
「〇〇って呼んで」
 
 
「分かった、じゃ〇〇って呼ぶね」
 
 
それで〇〇くんが返事をしなかったらどうしたらいい?」
 
 
「『おーい』って呼んで」
 
 
「『おーい』って呼んで欲しいんだね。それでも返事がなかったらどうしたらいい?」
 
 
「触っても良いよ。」
 
 
「触っても良いの?じゃ、肩を叩いて〇〇って呼ぶね。」
 
 
「うん、それで!」
 
 
こうして、お互いの悩んでいることについて納得のいく解決策を子どもと一緒に決めることができました。
 
 
 
 
早速実践してみると、YouTubeに没頭すると一回では返事が返ってこないこともありますが、2回目の「おーい」で気づいて返事をしてくれるようになりました。
 
 
一緒に作戦会議をしたことで、何のためのルールなのか、ルールができた理由も分かっている、そして自分でルールを決められたことが悩みの解決のポイントになりました。
 
 
いかがでしたか?
 
 
頭の中を整理する3つの質問で会話をしていけば、子どもは自然と思考を整理することができ、自分で答えを見つける力がついていきます。
 
 
ママも一緒です。子どもに反発されずに子どもと作戦会議をするための話しの仕方、進め方が分からなくても、もう迷うことはありません。
 
 
子どもが答えたことに「ほんとに?」「なんで?」「それで?」と質問をしていくとママの考えも整理され、自然と話しが進みます。
 
 
あなたの子どもの困った行動、悩みはなんですか?
 
 
子どもの困った行動、悩みを解決するための作戦会議に使ってみてくださいね。
 
 
 
 
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執筆者:福原かおり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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