ひどい癇癪・泣きぐずりASDグレーのこだわりっ子だった息子さんはママであるひきのさんが脳の発達を学び息子さんを理解し、対応することで自分の好きに真っ直ぐな挑戦できる子に変身しました。今回のインタビューでは発コミュで育った息子さんについてお聞きしました。
【目次】
1.ひどい癇癪や泣きぐずりパニックを起こす息子に神経をすり減らす毎日
発達科学コミュニケーション(発コミュ)・リサーチャーでパステル総研・広報(活動報告担当)として活動している・ひきのなつきさんのインタビュー3回目です。 子育て編、お仕事編としていろいろお話を伺いました。
1回目のインタビューはこちら▼▼
2回目お仕事編はこちらから▼▼
今回は、発コミュで育ったひきのさんの息子さんの変化についてお話を伺っていきます。
ーーー発コミュを始める前のお子さんの様子はどうでしたか?
「小さい頃、幼稚園の年中さんくらいまでが1番大変でした。
原因不明のひどい泣きぐずりや癇癪があって、しかも1回泣き出すと結構長時間だったり、昼夜問わず怒りだす状態で パニックみたいな感じになっちゃう時があって
家の中はもちろん外でもそんな状態になってしまうので、どこにも行けない…。外に行くのが辛かったです。」
ーーー具体的にはどんな困り事がありましたか?
「息子は自分の考えているとおりにならない時や想像以上の出来事が起こるとパニックをおこしてしまうようで
実際には、バスに乗る時に『自分が絶対降車ボタンを押す』というこだわりがあって、 それができなかったことがあって満員のバスの中で泣き喚いて
あまりにもすごいから運転手さんが一旦止めて、『もう1回押す?』って降りるボタンをもう1度点灯させてくれて押し直したりしたことがあったり
レストランとかでも自分のお皿を下げられてしまうともうパニックになってしまって、人が良かれと思ってやってくれることで 全部パニック状態になってしまうので、私はそれを防ごうとしてすごく神経をすり減らしていました。」
2.子どものパニックの原因がわかると不安が減って優しくなれた
ーーー発コミュをはじめてお子さんへの対応はどうかわりましたか?
「息子の癇癪とかこだわりとかをちょっと許せるようになり、気持ちの余裕ができてすごく怒ったりとか、 責めたりしなくなりました。
今までは発達が遅れてるんじゃないかとか発達障害なんじゃないかとか、すごくそこにこだわりすぎて、その息子の困った行動をやめさせようとしてすごく怒っていました。
発コミュに出会って、私の否定的な行動に対して『そういうことがあるよね』って共感してくださる先生やトレーナーさんに出会えたことで気持ちがちょっと楽になったり
私が脳や発達の知識を得ることで、息子の困った行動は脳の苦手な部分や未熟な部分があったからなんだと理解でき、肯定的に捉えることができるようになり そうするとやっぱり息子は落ち着きました。」
3.『僕はできる!』ASDグレーのこだわりっ子が驚くほど変わる
ーーーこだわりが強いというか、思った通りにいかないと癇癪を起こしてしまう息子さんは発コミュを始めてどんなふうに変わっていきましたか?
「今までは私の表情を不安そうに確認していましたが私の顔色を伺う回数が減り、発コミュのレクチャーが終わる頃には、ただ泣きわめいたりするのではなく
『今日は幼稚園お休みする』
『今日は早くお迎えきてほしい』 と自分で決めることもちょっとずつできるようになりました。
息子のその変化は結構ゆっくりな変化だったんですけど徐々に変わっていきました。発コミュをすることによって
息子の自分に対する自信が多分マイナスだった状態から0に戻って、さらに自信がついてきて『僕はできるんだ!』というような感じに変化したと感じました。」
ーーー発コミュを始めてココが良かった!と言うことはありますか?
「ちょうど、幼稚園の年長さんぐらいから始めたことで小学校入学を安心して迎えることができました。
手に負えないくらいの癇癪やこだわり、ひどい母子分離不安がなくなり、小学校入学時にはいろいろサポートすることができて本当によかったと思っています。
そのうえ小学1〜2年生でコミニュケーション能力がすごく上がって、友達とも意思疎通ができて遊べるようになったり、 公園で約束して自分で行くことができるようになったりと
できなかったことができるようになったことがすごく増えました。入学後も大きな問題なく過ごせたのも発コミュのおかげです。」
ーーー現在、小学4年生の息子さんの最近の様子を教えてください
「私の心配をよそに、グングンと成長しています!鉄道好きを活かして地名が多く出る「社会」の授業では活躍しているそうです。
またクラスの会社活動という取り組みの中では鉄道会社を立ち上げ、日々鉄道クイズ動画を作成してクラスで披露しているようです。
交友関係も広がり、学校の外にも鉄道好きの仲間ができ交流を楽しみにしています。また、昨年は運動会のダンスオーディションや音楽発表会の楽器オーディションなどに挑戦するなど新しいことにもトライしたり
最近は月に4回くらい夕食のメニューを考えてメインシェフになってくれています。毎回の献立がユニークで楽しみです。
最近のできごとでは内面的な成長も感じることができました。
先日髪を切りに行ったところ、店員さんとのミスコミュニケーションで思った通りの髪型にならなかったことがありました。
息子にとって髪型も愛着がありこだわりの一つだったので相当なショックを受けて泣いてしまいましたが、誰に当たるわけでもなく自分の言葉で自分の気持ちを私に語ってくれてそこで作戦会議ができ、気持ちを切り替え立ち直ることができました。
思った通りにならないと怒り泣き「(元に)戻して!」とコントロール不能なことも自分の要求通りにしようとしていた過去を忘れそうなくらいまで成長しました。」
◆ポイント解説
現在小学校4年生の息子さんは鉄道好きを究め続けたり、料理に目覚めたり、初めてのことにチャレンジするなど自分の好きをとことん深堀りしつつ新しい世界も拡げています。
発コミュを始める頃の4年前は息子さんのひどい癇癪やこだわりが理解できずに疲弊してしまったひきのさんでした。
しかし、ご自身が発コミュで子どもの脳の仕組みや発達を学び、お子さんにあった対応法をコツコツ実践することで息子さんの自信をゆっくりゆっくり育てることができました。
ひきのさんは旅育としてお出かけでお子さんを伸ばす方法やお出かけ情報などパステル総研の掲載記事には情報も満載です。
ぜひチェックしてみてください。 ひきのなつきさんのインタビューは以上になります。
ひきのなつきさんのパステル総研の記事はこちらから▼▼
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執筆者:嘉山葉子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)