発達障害家族の年末年始は「帰省しない」が上手くいく!祖父母みんなが笑顔で集える選択

 

年末年始の帰省は発達障害の子どもにとっても家族にとっても負担が大きいものです。「帰省しなくてはならない」固定概念を捨てて「帰省しない」選択をしたことで、みんながが笑顔で楽しい年末年始を過ごせた我が家の事例レポートです。
 

【目次】

1.「帰省は嫌だ!」年末年始の帰省はどうなる? 
2.「帰省しない」方が上手くいく理由
3.みんなが笑顔で集える「帰省しない」もう一つの選択

 
 

1.「帰省は嫌だ!」年末年始の帰省はどうなる?

 
 
年末年始は一年の終わりと始まりを迎える大事な時。
 
 
両親への挨拶はもちろん成長した子どもの姿を家族揃って見せたいけれど、発達障害・グレーゾーンの子どもが帰省を嫌がって困っていませんか?
 
 
そんな時は無理をせず、「帰省しない」と決めて帰省以外の選択をするとみんな笑顔で穏やかに団らんの時間を過ごせますよ。
 
 
 
 
お子さんは帰省に快く応じてくれますか?帰省先のおじいちゃんおばあちゃんは子どもの困った行動を受け入れてくれますか?
 
 
普段、別々に生活している者同士が、食事やお風呂、寝起きなどの生活を一緒にするのはお互いにストレスを感じてしまいます。
 
 
この記事では、「帰省しない」別の選択をしたことで全てが丸くおさまった我が家の事例をご紹介します。
 
 
 
 
我が家には小学2年生、繊細気質の不登校の息子がいます。
 
 
毎回悩まされるのが、夫の実家と私の実家への帰省です。
 
 
夫の実家には車で1時間ほどの距離なので月に一度程度の交流があります。
 
 
義両親が厳しく、ご飯の食べ残しや生活態度など細かく指摘されることを息子は嫌い、毎回帰省を嫌がっていました。
 
 
私の実家は遠いのでお盆と年末年始に帰省する程度、移動時間は車で8時間、休憩をとりながら丸一日がかりです。
 
 
車に乗っている時間が長く移動が苦痛、大好きな猫がいるけれど猫アレルギーのため、毎回、目の痒みやくしゃみ、鼻水の症状が出て帰省を嫌がります。
 
 
両方の実家に帰省するとなると1週間は家を離れなくてはなりません。
 
 
年末年始が近づき、そろそろ予定を決めようと子どもに話したところ、「絶対に嫌だ!」と言い出しました。
 
 
そりゃそうだよね。移動ばかりに時間を取られて、特別に楽しいことが待っているわけではないし、子どもにとっては辛い思いをするだけ。
 
 
帰省することで両方の両親に気を遣うし、1週間家を空けて両方の実家に帰省をするのは私達にとってもハードスケジュールです。
 
 
祖父母にも荒れる子どもの姿を見て心配をさせたり、疲れさせたりするのであればと、帰省しないと決めました。
 
 
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2.「帰省しない」方が上手くいく理由

 
 
祖父母が孫の帰省を楽しみにしているし、年末年始の挨拶など親戚行事の中でも大事な時に帰省しないなんてありえないと思いますか?
 
 
けれど、帰省しない方が、帰省する側も受け入れる側もストレスがなく過ごせるんです。
 
 
発達障害・グレーゾーン、特に息子のように繊細気質の子どもにとって環境の変化はとても大きなストレスとなり帰省を嫌がるケースがあります。
 
 
 
 
・慣れないところで自由に振舞えない
・祖父母が厳しい
・食事やお風呂のタイミングが合わない
・おせち料理が苦手
・長距離移動がつらい
 
 
など宿泊を伴う帰省は、発達障害・グレーゾーンの子どもたちには辛いことばかりです。
 
 
生活リズム、生活習慣の違いは、帰省を受け入れる祖父母にとってもストレスです。
 
 
また、祖父母も久しぶりに会う孫の帰省を楽しみにしているでしょうが、せっかく帰省をしても不機嫌な孫、癇癪を起す孫を見るのは辛いはずです。
 
 
楽しみにしていたのにかえって心配させる結果になってしまいます。
 
 
子どもにストレスを掛けたくないし、祖父母にも心配や負担を掛けたくない、ならば「帰省しない」選択をするのが一番です。
 
 
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3.みんなが笑顔で集える「帰省しない」もう一つの選択

 
 
とはいえ、滅多にない家族が集まる機会、何よりも孫の成長を見るのを楽しみにしている祖父母をがっかりさせたくありませんよね?
 
 
そこで、帰省しないもう一つの選択として、我が家は祖父母を我が家に招待することにしました。
 
 
自宅に来てもらうことで、生活リズムのズレの問題、移動時間の問題、ハードスケジュールの問題、全ての問題が解決してみんなに嬉しいメリットが生まれました。
 
 
 
 

◆祖父母へのメリット

 
 
・招待されて嬉しい
・普段の孫、家族の様子を見られる
・家事を気にせず、孫との時間を楽しめる
 
 

◆子どもへのメリット

 
 
・いつものペースを崩すことなく過ごせる
・いざというときの逃げ場がある
・移動のストレスがない
 
 

◆親へのメリット

 
 
・余計な気を使わなくていい
・宿泊や移動の準備、段取りをしなくていい
・長期休暇をゆっくり過ごせる
・休暇を自分の時間、家族の時間に当てられる
 
 
 
 
実際には年末年始の休暇中を外して、年末年始の行事が一通り終わって落ち着いたころに自宅に招待をしました。
 
 
遠いですが、私の実家からも母を招待し、3年ぶりに全員が集い笑顔で過ごすことができました。
 
 
年末年始は家族で過ごすもの、帰省することが親孝行と思い込んでいませんか?
 
 
ちょっと視点を変えて、状況を整理してみると何がみんなにとって良い選択が見えてきます。
 
 
常識や「ねばならない」を振り払って、楽しい年末年始をお過ごしください。
 
 
 
 
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執筆者:福原かおり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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