発達障害で育てにくい子どもとの関係が、いつの間にか悪くなって、悩んでいませんか?子どもとの関係を良くしたくても、どこから始めていいか分かりませんよね。今日から一歩ずつ、コミュニケーションを変えれば、子どもと心が繋がる関係は取り戻せます。
【目次】
1.発達障害で育てにくい子どもと関係が悪化!
2.家で癇癪を起こす小2の我が子との関係に悩む
3.親子の関係がうまく行かない理由
①「しつけ」が子どもの否定になっている
②子どもの言葉の字面に反応していませんか?
4.心が繋がる関係を取り戻すには
①肯定の注目で子どもを認める
②子どもの本心を探る~観察・分析・記録してみよう!
③スキンシップは子どもが満足するまで
1.発達障害で育てにくい子どもと関係が悪化!
発達障害で育てにくい子どもとの関係が、いつの間にか悪くなって、悩んでいませんか?
そんな時は、今日からコミュニケーションを見直すことを始めましょう!
正しい知識に基づいた接し方をすることで、子どもと心と心をつなぐ関係を取り戻すことができます。
発達障害で育てにくい子どもと向き合うお母さんは、毎日本当に大変ですよね。
ただでさえ、大変な子育て。
発達障害となると、
どうして、そんな行動をするの?
なぜ、当たり前のことができないの?
どうして、突然怒り出すの?
子どもの思いや行動が理解できないことも多いです。
他の子どもと比べて、「なんとかして、できるようにしなくては」と焦ったり、 人に迷惑をかけてはいけないと厳しく叱ることもあるでしょう。
子どもとの接し方が分からず、気付いたら、親子の関係がおかしくなっていたということはありませんか?
愛する子どもと心が通じ合わないことほど、苦しいことはないですよね。
2. 家で癇癪を起こす小2の我が子との関係に悩む
わが家の小学2年生の息子は、自閉症スペクトラム(ASD)、
この記事を書いている私自身、半年前は発達障害で育てにくい息子との関係が悪化し、悩んでいました。
愛情をもって育てて来たつもりなのに、なぜ? いったい何が悪かったの?そんな思いに苦しんでいたんです。
息子は学校では特に問題を起こすこともなく過ごしていました。 けれども、2年生のGWを過ぎた頃から家で激しい癇癪を起こすようになったのです。
当時の私は「感情をコントロールできるように何とかしなくては!」と、厳しく教えようとしました。発達障害の知識がなかったからです。
お箸や消しゴムを投げ、壁を蹴る息子に「やめさい!」「いい加減にしなさい!」と注意していました。
私が感情的に応じると、息子もますます感情的になり、 「ママは、オレのこと嫌いなんや!」とよく口にするようになりました。
ある日の出来事です。
田んぼにいたジャンボタニシをめぐって息子がパニックになり、虫取り網で私を叩きました。そんな息子を私はにらみつけて大声で叱責しました。
この時は、もう悪化した親子の関係に愕然とし、絶望的な気持ちになりました。
どこから、その関係を修復すれば良いのか分からなかったのです。
3. 親子の関係がうまく行かない理由
一体どこに問題があったのか…
発達科学コミュニケーションを学び、今ならその理由が分かります。
・しつけが子どもの否定になっている
・子どもの言葉の字面に反応している
ひとつずつお話していきますね。
◆①「しつけ」が子どもの否定になっている
日本の子育てでは、当たり前のこととして、「しつけ」が行われていますよね。
子どもの良くないところを指摘し、叱ってできるようにさせる「しつけ」。
ところが発達障害の子どもにはこの「しつけ」が効かないどころか、子どもとの関係に悪影響を及ぼすことが多いのです。
なぜなら、発達障害の子どもは、「怒られる」と分かっていても、その行動をやめることができないからです。
これは脳の特性によるもので、発達障害の子どもにとっては、どうしようもないことなんです。その結果、繰り返し、同じことを怒られ、注意されることになります。
大好きなお母さんから認めてもらえない、それどころか否定され続けることは子どもにとって、とても辛いことです。
「お母さんは自分のことを分かってくれない」「受け入れてもらえていない」と子どもは感じてしまうのです。
◆②子どもの言葉の字面に反応していませんか?
発達障害の育てにくい子どもとのコミュニケーションでは、子どもの言葉の字面に反応して言葉を返していると、うまくいきません。
なぜなら、発達障害グレーゾーンの子どもは次の2つのことが苦手だからです。
・自分の気持ちをうまくとらえること
・自分の気持ちを言葉にすること
「ママ、オレのこと嫌いなんや!」と息子が叫ぶ時、私はその言葉そのものに反応して、感情的になっていました。
「嫌いな訳ないでしょ!」と言葉を投げ返していました。
字面上で、言葉の掛け合いを繰り返していても、理解しあえることは決してないことが分かるでしょう。
4.心が繋がる関係を取り戻すには
◆①肯定の注目で子どもを認める
「しつけ」が子どもの否定になっていることは先ほどお話しました。 子どもとの関係を取り戻すには、「否定」をやめて「肯定の注目」をたくさん子どもに与えましょう。
何かスゴいことをした時に誉めるのではありません。子どもがした「当たり前のこと」にひとつひとつ注目します。
「朝、自分で起きられたね。偉いね。」 「夕ご飯、しっかり食べられたね。」など、具体的な行動とセットで誉めると良いでしょう。
自分の行動を肯定されると、「自信の芽」が子どもの心に芽生えてきます。
そして、「お母さんは自分のことを認めてくれている」「分かってくれている」と信頼関係が少しずつ築かれていくのです。
「肯定の注目」はほめるだけではありません。
私と息子の場合、「興味関心を示す」こともとても効果がありました。
例えば、息子は虫が大好きです。虫の図鑑を見ながら、「見てみて!」と言った時、「え!何、何~?」と言って駆け寄り、興味を示しました。
◆②子どもの本心を探る~観察・分析・記録してみよう!
発達障害の子どもとの関係では、お母さんが子どもの字面に反応せず、本心に気づいてあげることがポイントです。
感情的にならずに、子どもの本心に気づくには、子どもの様子をよく観察し、出来事の分析、記録をすることをおすすめします。
私の場合は、息子が怒りだした時、息子の様子の観察と癇癪の理由を分析することに意識を向けました。
すると、私自身の気持ちが落ち着き、感情的に反応することがなくなりました。
書き出してみると、意外と少ないパターンしかないことに気づきました。
・自分の思い通りにならない(できない)ことに怒っている
・焦りや不安で気持ちがいっぱいになっている
・理解してもらえていないと感じている
・愛情を求めている、愛情の確認
さらに、頻度で見ると、「愛情の確認」が一番多いことに気づかされたのです。
本当の気持ちを理解しようという姿勢さえ持てば、必ず本心は見えてきます。
そして、本心が分かれば、その本心に対して言葉をかければ関係は必ず改善できるのです。
◆③スキンシップは子どもが満足するまで
私が取り組んだ、もう一つのことは、スキンシップです。
肌は「露出した脳」と言われ、スキンシップをとることで、感情脳が育ち、感情が落ち着くと言われています。
生活の中にたくさん、スキンシップを取り入れ、子どもとの関係に安心感のベースを作りましょう。
息子は、「抱っこして」と良く言います。最初は「もう小学2年生なのに」と思っていました。
けれど、発達障害の子どもは幼少期にスキンシップを通して十分に感情脳が育っていないことがあることを知り、意識的にスキンシップを取り入れました。
時間を決めて、スキンシップをとることもおすすめです!
私の場合は、寝る前、布団に入ってからの時間を「好き好きタイム」にしました。
これまでは、3歳の下の子の寝かしつけに気をとられ、息子には背中を見せていることが多かったのです。
ギューと抱きしめて、「大好きだよ」「生まれてきてくれてありがとう」など、言葉のシャワーもたくさん浴びせました。
「抱っこして」という子どもの要求に応えるだけでなく、お母さんの側から積極的に子どもとスキンシップをとることもとても有効です。
愛着に問題が生じている時は、スキンシップの求めに応じるのが基本の対応です。
成長と共に、子どもの中に「もう、十分!」という感覚が出てきます。 子どもの側から離れていく時まで続けましょう!
「肯定の注目」、「言葉の字面に反応しない」「スキンシップ」の3つの方法を読んで、どう感じられましたか?子どもとの関係を取り戻す糸口を見つけていただけましたか?
4か月くらいが経ったとき、私は「息子と心と心が繋がる関係を取り戻せた!」と感じていました。
今日から、コミュニケーションを変える一歩を踏み出せば、子どもと心が繋がる関係を取り戻すことができます!
育てにくい子どもの子育ても、ママが学べが楽になる!
執筆者:春風 なおみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)