登校班を嫌がる小1の繊細な子が元気に登校するにはどんなことができるでしょう?「小学校行きたくない」と言い出す前に手を打ちたいですね。繊細な子の不安を和らげ行き渋りをなくすには「好き」を引き出し、自信を育てる関わり方がおすすめです!
【目次】
1.小1繊細な子の朝の憂うつ「登校班」
子どもが小学生になると、保育園の朝の送迎がなくなる分、親は楽になりますよね。
ところが登校班を嫌がり、そこから小学校への行き渋りに発展してしまうケースもあります。
毎朝の登校問題から不登校へ発展するの防ぐためには、「楽しく登校する」ことと「子どもの好きを肯定する」関わりがポイントです!
私の地域では、町内で班を作って子どもたちが集団で登校する登校班(通学班)があります。
子どもの安全面を考えると、安心で助かりますし、それ以外の選択肢は考えたこともありませんでした。
小学生になったら、自分で歩いて学校まで行くのが当たり前、そう考えていました。
ところがわが家の繊細な次女が新1年生のとき、登校班が嫌で小学校に行きたくないと言いだし、毎朝付き添い登校をしていました。
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学校に着いてしまえば、玄関でお友達を見つけて校内へ入って行くことができます。
仕事もありましたが時間をやりくりして、娘に付き添いながら登校班で一緒に登校をしていました。
もし「自分で行きなさい!」と突き放せばきっと学校へ行かなくなる、しばらくの間頑張れば娘は学校に歩いて行けるだろうと考えていました。
ところが夏休みが明けても登校班で行くことができず、付き添い登校はいつまでも続きました。
実は登校班が嫌で行き渋りになるケースは、珍しくありません。
いつまで続くかわからない繊細な子の付き添い登校に、私自身も心が折れそうになっていました。
2.繊細な子が登校班を嫌がる理由
繊細な子が登校班を嫌がるのはどんな理由からでしょう。
それは自分の気持ちにフタをして、困った時でも周りにSOSを出せないところにあります。
低学年の子が登校班を嫌がる背景には、
・ママと離れるのが不安
・上級生たちと学校へ行くのが不安
・歩くペースについていけない
・荷物が重い、距離が遠くて疲れる
・子ども同士のトラブルがある
低学年、特に新1年生は、学校に行くまでのわずかな時間も頑張っていることがわかります。
さらに繊細な子は、
・新しい状況になじみにくく慎重
・刺激に敏感でささいなことをストレスに感じる
・緊張しやすい
などの特徴があます。
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特に自分の気持ちを言葉にできない繊細な子は、困っていてもがまんをするクセがついていることがあります。
上級生に気を配ってほしいと大人は思ってしまいますが、上級生といっても小学生です。
特にコロナ禍では、おしゃべりをしないことを指導されてきました。
決められた順番で静かに車に気を配りながら歩く。
登校班では「楽しく学校へ行く」ことではなく、安全第一で、黙々と歩くことを求められているんです。
娘は登校班で行くことが「怖い」と言いました。
ランドセルが肩からずり下がっても、途中で「待って」と言えず、小走りで置いて行かれないようについていくのがやっと。
暑い日に大汗をかいても、途中でハンカチを取り出すこともできないほど緊張して、ついて行っていました。
学校で友達と遊ぶことは楽しいのに、学校に行くまでの時間が苦痛。
このままでは学校に対するイメージが、ネガティブなものになりかねません。
3.小1の行き渋りを不登校にさせない親の関わり方
では登校班が嫌で自分の気持ちを言葉にできない繊細な子は、どうしたら元気に学校へ通えるのでしょうか。
それは、「楽しく登校する」ことと「子どもの好きを肯定する」ことです。
◆①通学路に楽しみを作る
学校へ行く方法にこだわって、学校自体が嫌になってしまっては意味がありません。
第一の目的は、楽しく登校することで、「学校へ行く」ことをネガティブにしないことです。
学校へ行くには「登校班」や「歩いて」行くことが当たり前、と親は考えるかもしれません。
しかし、一旦大人の常識を捨てて、どうしたら楽しく登校できるか、子どもと一緒に作戦会議をしてみて下さい。
我が家の場合「ママと一緒なら歩いて行ける」という娘と、登校班とは別に親子2人で登校をすることにしました。
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通学路で見つけた植木に「ライオンちゃん」と名前をつけたり、雑草をリボン結びにしたり、自分たちだけの目印作りを楽しみました。
そうして目印を作り、慣れない場所が苦手な繊細な子に「私の通学路」と思える工夫をしていきました。
また、歩いて登校することへのこだわりを捨てました。
親の仕事の都合や歩く元気がないとき、支度が遅れた時は車で送るのもOK。
どちらにしても、楽しく会話をして、登校へのストレスをなくすことを第一に考えました。
◆②自分の「好き」を言葉にし、自信を育てる
子どもと楽しく登校すると同時に、子どもに自信をつけることを心がけました。
自信を育てるポイントは、子どもの「好き」を親が肯定して、言葉にすることです。
自分に自信がないと、何をするにも不安になります。
特に繊細な子は不安が大きい傾向があり、自分の考えを口に出すことをためらいます。
そこで、何かをする時、子どもに好きな方を選んでもらい肯定することで、少しずつ自信がつきます。
例えば朝の支度では「朝ごはんと着替え、どっちを先にしたい?」
帰ってきたら、「宿題とおやつ、好きな方からしよう、どっちがいい?」
こんなふうに自分の好きな方を選んでもらい、「おやつ、いいね!疲れが吹き飛ぶよね」と言葉で肯定を伝えます。
生活の場面以外では、好きなものを選ぶ遊びがおすすめです。
描かれているものの中で一番好きなものを選ぶ遊びで、わが家では「とっぴとっぴごっこ」と名付けていました。
使うものは絵本やイラスト、チラシなんでもOK!
「このなかで一番好きなもの」を、それぞれが決めたら「とっぴ・とっぴ・とっぴ!」と指をさします。
失敗も間違いもない遊びで、安心して自分の好きを伝えることができます。
自己主張の少ない繊細な子が、ひとつに選べないときは、2つか3つに減らすと選べるようになってきますよ。
自分の好きを主張できるようになると、自信がつくだけでなく行動力も備わってきます。
この遊びを通して、ぜひやってほしいことは親子の会話です。
「これもいいよね!ママも迷ったんだよね~。どんなところが好き?」
こんなふうに、子どもの選んだものに興味をもち、肯定し、質問をしながら会話を広げます。
いかがでしたか?
登校班が嫌で小学校への行き渋りをする繊細な子との関わりは、「楽しく登校する」ことと「子どもの好きを肯定する」ことです。
わが家の繊細さんはコツコツ自信をつけ「登校班で行ってもいいかな」と、現在は朝の支度のスピードアップを頑張っています。
子どものうちに自信を育て、自分から挑戦する勇気を授けたいですね!
楽しむことを忘れず、くれぐれも親子で頑張りすぎないでくださいね。
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執筆者:本田ひかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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