運動会の練習に参加しない繊細な子に、どう関わればいいのか悩んでいませんか?子どもが動けない背景には、「完璧じゃないとダメ」という思いが隠れていることがあります。安心して「やってみよう」と思えるための関わり方を紹介します。
【目次】
1.運動会の練習をしない⁉繊細な子が見せる困ったサイン
2.完璧じゃないとダメ?繊細な子が動けない理由
3.見ていないようで見ている!動き出す安心の関わり
◆待つことで見える成長
◆完璧主義をやわらげる声かけ
◆ママの失敗が安心につながる
1.運動会の練習をしない⁉繊細な子が見せる困ったサイン
「運動会の練習をしません」と園の先生に言われて、ドキッとしたことはありませんか?
家では何も言ってなかったのに、なぜ?どうして?
そんなふうに戸惑うママも少なくないのではないでしょうか?
実は、お遊戯やダンスの練習を嫌がる繊細な子は、決して珍しくありません。
練習をしたくないから行き渋る、なんてこともあるくらいです。
わが家の繊細な息子もそうでした。
先生から「お遊戯の練習に参加しません」と伝えられて「なんでやらないの?」と戸惑うばかり・・・

どう関わっていいかわからず、もどかしい気持ちでいっぱいだった私ですが、そこには繊細な子ならではの思考のクセが隠れていたのです。
2.完璧じゃないとダメ?繊細な子が動けない理由
繊細な子が練習を嫌がる理由、それは「できないからやらない」ではなく、「完璧にできると思えないから動けない」という完璧主義な思考からきているかもしれません。
繊細な子の脳は、不安や緊張を察知する扁桃体という部位が敏感に働きやすい特徴があります。
失敗を大きなダメージと強く感じやすく、曖昧なことにも不安を抱えやすいのです。
その結果、「できたらOK」「できなかったらダメ」と白黒はっきり分けたがる思考になりがちです。
グレーな状態に耐えることが難しく、最初の一歩がなかなか踏み出せないのです。
この0か100かの思考は、子どもを「完璧じゃないならやらない」という状態にしてしまうのです。

わが家の繊細な息子も、先生の前で「失敗したら恥ずかしい」という思いから、動くことができなくなっていました。
だからこそ、「できるかも」と思えるまで、安心して周りを観察できる時間が必要だったのです。
3.見ていないようで見ている!動き出す安心の関わり
では、どんな関わりをすればいいのでしょうか?
ここでは、わが家の繊細な息子が運動会の練習を乗り越えた実体験と、完璧主義をやわらげる関わり方を紹介します。
◆待つことで見える成長
わが家の繊細な息子が動き出せたきっかけは、「練習の場にいさせてもらう」ことでした。
踊らなくてもいい。動かなくてもいい。
ただ、自分の立ち位置にいるだけ。
それだけでも十分だったのです。
実は、担任の先生から練習中は「全く見ていないようで、実は周りの動きをチラチラ観察している」と教えてもらいました。
そこで、先生と相談して何も指摘せず、動き出すまで見守る対応をお願いしました。
するとある日、周りの動きをある程度覚えてきた頃に、スッと動き出したのです。
「できない」から「できるかも」に変わるには、やりなさいと指示するのではなく、安心するまで見ていられる時間が必要だったのだと実感しました。
◆完璧主義をやわらげる声かけ
繊細な子が抱えやすい完璧主義をやわらげるには、
「できたとき」より「やり始めたとき」こそ褒めることが大切です。
できた時だけ褒めていると、「完璧にできることが大事」なんだと思い込んでしまいます。
もちろん、できることも大事ですが、そうすると「できない」や「失敗しそう」だと感じることには挑戦できなくなってしまいます。
だからこそ、
・途中までできたとき
・完璧でなくてもやったとき
・指示に従おうとしたとき
こうした過程を見つけて「やり始めたんだね」と声をかけることで、「やり始めることが大事」という価値観が育ち、
「やってみようかな」という安心感につながっていきます。
◆ママの失敗が安心につながる
そしてもうひとつ大切なのが、ママ自身が完璧じゃない姿を見せることです。
「ママも苦手なことがあるよ」
「ママ、失敗しちゃった」
そんな姿を見せることで、子どもは「失敗してもいいんだ」と安心できます。
「ママだって失敗するんだ」と感じられることが、繊細な子の完璧主義を少しずつやわらげていくのです。

運動会の練習をしない。
繊細な子がそんな姿を見せたとき、「どうしてなんだろう?」と感じるのは自然なことです。
でも、見ていないようで、実はしっかり見ていて、自分なりに準備をしているのかもしれません。
だからこそ、焦らず、責めず、「できるかも」と思えるその瞬間まで、温かく待っていてあげてください。
繊細な子が動き出すためには、あたたかく信じて待つこと、完璧主義をやわらげるママの安心の関わりが、何よりも力になっていきますよ。
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執筆者:くぼ あかり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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