子どもを褒めても嫌がられてしまい、褒め方に悩んでいませんか?実は、発達障害の子には「ただ褒める」だけでは響かないことが多いのです。この記事では、私自身が子どもとの関わりの中で気づいた本当に届く褒め方をお伝えします。
【目次】
1.発達障害のわが子を褒めると「言わないで」と嫌がり困っていました
2.発達障害の子を褒めると嫌がる理由は何?
3.褒められるのが苦手な子にしっかり届く褒め方
1.発達障害のわが子を褒めると「言わないで」と嫌がり困っていました
やってほしい行動をしてくれた時に、「手を洗えたね!」「ご飯食べてるね!」とせっかく褒めたのに、「やめて!」「言わないで!」と怒られてしまってガッカリしたことはありませんか?
褒めようと頑張っても、子どもに全然響かない…そんな経験をして困っていた過去がありました。
褒め方よりも大事な視点を持つと、もっと楽に「褒め」が伝わるようになります。
私自身も、自閉スペクトラム症、軽度知的障害の息子に、やってくれたことをそのまま伝える実況中継の褒めをしていました。
すると、なぜか嫌な顔をされ「もう言わないで!」と怒られたことがあります。
褒めた方がいいと聞くけど、嫌がられちゃった場合どうすればいいの?
子どもって褒めたら喜ぶんじゃないの?と思っていました。

子どもから拒否されるぐらいなら、もう褒めるのは辞めようかなと極端なこともやってしまっていたんです。
そんな風に悩み、褒めること自体に自信をなくした時期がありました。
でも実はそれは“褒め方が下手だから”ではなかったんです。
この記事では、発達障害の子に褒めがしっかり届く関わり方をお伝えしていきます。
2.発達障害の子を褒めると嫌がる理由は何?
なぜ褒めても子どもが嫌がるのか、気になりますよね。
それは「褒められること自体」が嫌なのではなく、「自分のことをちゃんと見てもらえていない」と感じているからなのです。
発達障害の子どもは特に、自信をなくす経験が多く、100%ばかりの注目をして褒めていると完璧を求めてしまう傾向があります。
その理由として、
・やってほしい時だけ褒められることで「コントロールされている」と感じる
・褒めるポイントが親子の間でズレがある
子どもとしてはありのままを認めてほしいのに、行動した時だけ褒めていると、行動しないと褒めてもらえないんだと感じる子がいます。
・表情や声のトーンが一致していなく違和感を感じる
言葉は褒めているのに表情が無表情だったり、声が低いトーンだと、「本心じゃない」と敏感に察知する子がいます。
こうしたズレが、「褒められる=プレッシャー」と受け止められてしまうのです。

褒められることでプレッシャーに感じると、居心地も悪いですよね。
私も最初は「褒め方を工夫しなきゃ」と思っていましたが、違いました。
大切なのは、ママがちゃんと見てくれていることが伝わる関わり方だったんです。
そこで私は、褒めることを「ごほうび」ではなく「安心を届ける方法」として意識するようにしました。
ここからは、その具体的な方法をご紹介します。
3.褒められるのが苦手な子にしっかり届く褒め方
褒めるのって難しいと感じた方も、いるかもしれません。
ここからは、私が実際に効果を感じたもっと褒めが楽になる関わり方をご紹介します。
◆① 小さな変化を見逃さず「驚き」で伝える
脳は“行動を始める瞬間”に一番エネルギーを使います。
だから「やり始め」に注目して驚いてあげるのが効果的です。
例えば、ご飯を食べにきただけで、
「え?!椅子までこれたね」「わお!椅子に座れたね!」
「ご飯を食べに来てくれて嬉しいよ」と伝えていきました。
大きな成功じゃなくても、「行動できた瞬間」を喜ぶと、子どもは思わずニヤッとします。

◆② 言葉でなく“注目”を向ける
褒め言葉を嫌がるときは、言葉にしなくてもOKです。
笑顔で見る
うなずく
グッジョブサインで反応する
これだけで「ママが見てくれてる」と伝わり、心は満たされます。
言葉を省いても、「安心」がしっかり届くのです。
声に出すと頑張っている感じが出てしまうときは、笑顔だけ徹底するとそれだけで「ママは今日もご機嫌だ=安心」と受け取ってくれます。
私の息子も最初は褒め言葉を嫌がっていましたが、息子が思ってもみなかったところで誉め言葉を届けられるようになると、少しずつ表情が柔らかくなっていきました。
今では、「僕、こんなことできたよ!すごい~?」と自分から褒めてほしいことを要求するようになりました。
「褒めるのが苦手…」と悩んでいるママも大丈夫です。
今日からできるのは、子どものやり始めに気づいて、そっと笑顔で注目してあげることだけです。
その一歩が、「やめて!」と言われる毎日から、「見て!褒めて!」と笑顔で言ってくれる日常に変わっていきますよ。
知的障害キッズの行動力と会話力を引き出す対応をお伝えしています。
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執筆者:みやび 楓
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)