ASD・不安が強い子どもの「めんどくさい」に隠れた本音とは?親子の会話3ステップ

 

ASD・不安が強い子どもの「めんどくさい」はやる気がないのではなく、不安や苦手さのサインです。気持ちが分かると親子のやり取りがぐっとラクになります。子ども言葉の裏に隠れた本音に寄り添う声かけを紹介します。
 

【目次】

 
 

1.子どもの「めんどくさい」はやる気の問題じゃない!¥

 
 
子どもが「宿題めんどくさい」「片付けめんどくさい」。
 
 
そんな言葉を聞くと、「やる気がないだけでしょ…」と思ってしまいますよね。
 
 
ですが実は「めんどくさい」の裏には、本当は違う気持ちが隠れていることがあります。
 
 
特に不安が強い子どもは、気持ちをうまく説明できず、一言で全部まとめてしまうクセがあります。
 
 
それが「めんどくさい」という言葉です。
 
 
 
 
私の息子も口癖のように、「片付けめんどくさい」「宿題めんどくさい」と、よく言っていました。
 
 
どうしてこんなにやる気がないのかな…と思っていたのですが、「めんどくさい」の裏にある本音に気づけるようになったことで、子どもが自分の気持ちを言葉で伝えられるようになっていったんです!
 
 
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2.不安が強い子どもが発する“言葉の二重構造”とは?

 
 
子どもが発する言葉は「二重構造」になっていることがあります。
 
 
子どもの言葉には、
 
 
・字面(表面的な言葉)
・意味(本当の気持ち)
 
 
 
の2つがあります。
 
 
説明をするのが苦手な発達凸凹の子は、本音の“意味”を言葉にするのが苦手です。
 
 
そのため、いろいろな感情を一言で済ませてしまっていることがあります。
 
 
 
 
例えば、外食に誘ったときの「めんどくさい」。
 
 
字面通りだと「行きたくない」と受け取れますが、本当は「お店がうるさくて疲れる」「人が多い場所は不安」という気持ちが隠れているかもしれません。
 
 
作文のときの「めんどくさい」も同じです。
 
 
・字面→「書きたくない」
・本当の意味→「文章を考えるのが難しい」「できない不安がある」
 
 
本当は、
 
 
・苦手
・不安
・緊張
・どうしたらいいかわからない
 
 
という困った気持ちがあります。
 
 
一方で、親は子どもが発した言葉の字面に反応してしまいがちです。
 
 
「そんなこと言わないで!」「頑張って書いてごらん!」
 
 
作文を「書きたくない」という言葉に対して「頑張って書いてごらん!」という声かけは、字面の上では噛み合っているように見えますが、「難しい・不安」という本心とは少しズレてしまっています。
 
 
ママが子どもの本心を受け取って言葉を選んであげることで、本音を話せるようになっていくんです。
 
 

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3.「めんどくさい」に隠れた本音を見つける声かけ3ステップ

 
 
この章では、「めんどくさい」の裏にある本心を引き出すコツを紹介します!
 
 

◆① 字面を真に受けず、まず“意味”を想像する

 
 
ママの気持ちはいったん置いておいて「ほんとにめんどくさいのかな?それとも、苦手や不安があるのかな?」と想像します。
 
 
これだけで子どもの見え方が変わります。
 
 

◆② 本音を代わりに言語化してあげる

 
想像した気持ちを言葉にして「代弁」します。
 
 
例)
「にぎやかな場所だと疲れちゃうのかな?」
「文章考えるのってむずかしいよね。手伝おうか?」
 
 
子どもは「そう、それが言いたかった!」とホッとします。
 
 

◆③ できる方法を一緒に探してあげる

 
 
「静かなお店なら行けるかな?」
「一行だけ一緒に考えてみる?」
 
 
“頑張らせる”ではなく“できる形に変える”のがポイントです。
 
 
不安が強い子どもが安心して行動に移せるようになります。
 
 
 
 
「めんどくさい」は、不安が強い子どもが出す、小さなSOSです。
 
 
 
字面どおり受け取らず、本当の意味に寄り添えば、
 
 
・気持ちを伝える力
・不安と向き合う力
・自分を理解する力
 
 
が育っていきます。
 
 
そして、「めんどくさい」以外の言葉が増えていきます。
 
 
ママのひと言で、お子さんの不安を軽くし、前に進む力に変えていきましょう!
 
 
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執筆者:笠井みほ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

 

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