発達障害・グレーゾーンのお子さんは、朝起きるのが苦手で遅刻しがちなお子さんが多いです。寒くて布団から出られない朝、慌てないで焦らないで、穏やかに登校できるようなお母さんの声かけをお伝えします |
【目次】
1.発達障害のお子さんが朝起きられないのは、サボりではありません
冬の寒い朝、布団から出られない…朝、起きるのってほんと一苦労!子どもだけでなく私も起きるのが苦手です。でも息子の場合は一年中、なかなか起きられません。
息子との朝の過ごし方は、私たち親子にとって大きな課題でした。
息子を起こすために、大きな声を出すのも疲れる。部屋へ入って布団をめくり上げるのはエネルギー使うからいや。なんとか起こしても、布団から出てパジャマから着替えないと、また寝てしまわれるとガッカリ。
どうやったらスムーズに起きてもらえるんだろう。という悩みをずっと抱えていました。
発達障害やグレーゾーンのお子さんの中には、学校でたくさん頑張って疲れ果てて帰ってきます。うちの場合は、帰宅後の夕方から寝てしまうこともあり。
朝なかなか起きられないのは、眠いしサボりたいと怠けているのではなくて、本当に疲れているんだと思います。
なんとか起きてから、出かけるまでも大変!息子の場合はギリギリで起きてきて…眠いし焦っているので機嫌が悪いんですよね。
髪型が気に入らないからと鏡見ながら、よく怒っていました。自分では寝癖を直せないし、でも冷静に私に頼むこともできずイライラしながら「髪の毛燃やしたい」と言っていたことも。
「朝ご飯、食べて。」とか「水筒用意したよ!」と伝えただけで、うるさいと言われると、朝起こしたり、遅刻しないように子どもの手伝いをしながら、なぜ私がこんなに怒られているんだ?と思うんですよね。
その態度はなんだ?と…つい反撃してしまい、喧嘩に発展。
息子は逃げるように家を出ていきます。私は見送りもせずリビングにて、疲労感と後悔を味わいました。
そんな息子も中学生になりました。今はiPhoneのアラームを自分でセットして時間になったら一人で起きます。いつまでも起きてこない時は電話して起こしますが、基本的には本人にお任せ。
起きてからも、本当に遅刻ギリギリでまずい!と思うのですが、ここも本人にお任せ。ひたすら穏やかに過ごし、応援の姿勢で玄関で見送っています。
朝のバトルが無くなったことで、奪われていたエネルギーがフルで使えるんですよね。あ〜今朝もうまくいった!という達成感があると、1日がとてもいい感じになりました。
毎朝のようにバトルして、親子関係が悪くなっていた私たち親子が、穏やかに朝を過ごせるようになった理由とスキルをお伝えしていきますね。
2.遅刻しそうだからと早くして!と言うのがNGなわけ。
遅刻させてはいけない、サボりで休んではいけない、親への暴言は許してはいけない。そう決めていた私。
出がけの忙しい朝であろうが、遅刻ギリギリで切羽詰まっていても、その日が期末試験であっても、その態度はいけないんだとスルーしませんでした。
私が我が子に教えないといけない親としてのつとめなんだと思い込んでいたんです。
小学生でも中学生でも我が子は一人の人間。自分とは別の意思を持っていて、親の自分が思っている以上に子どもは成長しているんですよね。
親の納得するタイミングで「分かった」という顔をしていないだけ。親のペースで動いていないだけ。見えないから親が勝手に焦り「分かっていない」とジャッジしてしまうんです。
いつまでも私が教えてあげないと…ではないです。
この時間だと間に合わないこと、遅刻はいけないこと、今日は休んでも大丈夫そうな授業であるとか、顔を洗わないといけてない、学校の支度は前の日にやっておいた方が朝は楽なこと、など。
子どもは全部、分かっています。小学校に入ったお子さんならば。となると、朝からガミガミ言われるのって、すごい苦しいことなんだと想像できませんか?
分かっていない前提と思われることも失礼な話。忙しい朝に、色々言われるのも聴覚的にも苦痛。そりゃ子どもも反発しますよね。
その上バトルになったら…「親は分かってくれない」という不信感にもつながるし、朝からかなりのエネルギー使ってヘトヘトに。
怒りや悲しみといったマイナスの感情をひきずって学校で過ごすことを考えると…子どもへガミガミ言うって、こんなにもデメリットが多いのです。
3.一日の始まりは穏やかに!ノーストレスで忙しい朝を過ごす方法
眠い、寒い、しんどい、時間がない!…焦りながらも頑張って登校しようと仕度している我が子へ、私たち母ができることは「信じて応援する」です。もうこれしかない!
朝から、美味しいご飯を作って、靴下ハイって渡してあげて、笑顔で優しい声で…。
これができたらいいんですよね。どのお母さんも、好んでガミガミ言いたいワケじゃあないですものね。
焦らせない、煽らない、今以上にストレスを与えない、そのためにまず取り組むこと!それは「反応しない」です。
子どもの口調が多少、不機嫌でも、朝ごはん食べなくても、服を脱いだままでも反応しない。
焦っているように見えなくても。すでに遅刻決定の時間であっても。
子どもは、しまったー!と感じていますから。ちゃんと分かっていますから。
以前の私は「あ〜あ遅刻になっちゃった…。」とか「もっと早く起きなさい!」とダメ出ししていましたが、もうやめました。
息子が困っていて頼まれたら、カバンとってあげたりマフラー渡したり、コップにお水を入れてあげます。
無理やり笑顔を作ることもなく、妙にポジティブに遅刻しても「大丈夫、平気だよ!」とも言いません。ただ、不機嫌な態度や言葉使いに反応しないだけ。
「頑張って仕度したね」「慌てないで気をつけてね」そして「行ってらっしゃい」で終わりです。
朝、反応しないって難しいです。本音は遅刻して欲しくないから。もっと余裕持って起きて欲しいものです。その気持ちはしっかりと持っていていいんです。でも、ガミガミと言葉に出して、子どもの心を否定しないこと。
これができるのはお母さんだけ。お母さんの対応が変われば、子どもは敏感に、自分のことを信じてくれている、と伝わるはずです!そうなると親子関係はどんどん良くなるし、朝の過ごし方は激変しますよ!
「反応しない」をやってみて、できた後は自分のために美味しいお茶を飲んで労ってくださいね。やってみてください、応援しています!
執筆者:秋村若菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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