子どもが話しかけてくるとき、皆さんはどんな反応・応答をしていますか?会話の刺激で、脳はぐんぐん加速していきます。言葉の質や量が「子どもの将来まで左右するらしい」という研究もあるほど大人のかかわりが、重要になってきます。 |
【目次】
1.会話しても反応なし、名前を呼んでも返事なし!どうして?
3か月前、お母さん達の集まりに来ていたAさんから、今の子どもの困りごとを相談されました。
Aさんの5歳になる娘のNちゃんは、発達の診断はありません。
しかし、4歳半ばから名前を呼んでも、会話していても反応することがなくなったそうです。
母:「Nちゃん?」
子:「・・・・。」3回目の呼びかけにも反応なし。
目の前に立ち顔を近づけ
母:「Nちゃん!?」
子:「な~に?」
ようやく反応してくれました!
ふと耳が悪いのかと思い、耳鼻科に受診してみましたが「正常」。
正常なのになぜ?急に名前を呼んでも、何を聞いても反応してくれないのだろうと悩んでいるとのことでした。
聴力は正常なのに呼んでも反応しないまま放っておくと、自分の世界だけで生きる時間がながくなり、コミュケーション力が低下したまま、社会性が育ちにくくなります。
今回のNちゃんには診断はありませんが、少し自信が持ちにくい失敗を恐れるタイプです。この特性にあうコミュニケーション方法ではなかったことで、Nちゃんの「反応できない」に繋がってしまったようです。
子どもが何かしらのコミュニケーションをしようとしたとき、お母さんが愛情のあることばやからだを使った表現で、子どもの思っていることをできるだけ受け止めてあげることを「情緒応答性」といいます。
日常生活の何気ない会話でのこの「応答性」が、成長期の子どもには大切です。
子どもが話しているときのお母さんの応答の質によって、子どもの自己成長を加速することができるのです。
今回のAさんは、改善するべくどんな小さなことでもオーバーリアクションで会話をしたり、Nちゃんの会話を引き出す話しかけをしました。
結果3か月後には、ニコニコと振り向いてくれるようになったそうです。
中には、コミュケーション自体が苦手なお子さんもいますので、無理に会話を進めることは注意が必要です。
子どもが会話を投げかけてきたときがチャンスなので、逃さないように心がけましょう。
2.「ありがとう」から始まるコミュニケーションをスタート!
何をどうしたらいいのか分からないお母さんは、
まず「ありがとう」「ごめんなさい」「おはよう」「おやすみ」を子どもの目を見て、しっかり伝えることからやってみましょう!
必ず、子どもはお母さんの言葉を覚えていきます! すんなり出てくるようになったらOK!
難しく考えずに、ママが伝えたい言葉をお手本として子どもに短く伝えることから始めればいいのです。
親の応答力が、子どもの脳にインプットされます。あとはアウトプットできる場面を作れば、自然とすんなり会話になるはずですよ。
3.子どもの会話を引き出す!あいづち名人になる
子どもに会話力をつけるためには、幼少期から会話の質が大切です。
子どもから話しかけられたり、問いかけられたら何かしら反応や応答するように心がけていきましょう。
そのためには、お母さんがあいづち名人になることがGood。色んなバリエーションのあいづちを考えてみてください。
【驚きバージョン】…「おお!」「わぁー!」
【共感バージョン】…「ほんとだ!」「そうだね!」
【受容バージョン】…「なるほど」「そうなんだね」
他にも、まだまだ沢山あります。
また、会話の途中に必ず「うんうん」「へぇ~」などオウム返しをしてあげましょう。
※オウム返し…子:「電車みたんだよ」母:「電車みたんだね!」と子どもが話した言葉をそのまま返すこと。
そして、子どもが話しているときは、共感してほしいことが多いのでお母さんからの答えやアドバイスは抑えていきましょう。
子どもの話を引き出してあげることが肝心です。
ぜひ、色々なあいづちで子どもの話をどんどん引き出してあげてくださいね。
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執筆者:雨宮愛
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)