何をするにも行動が遅い発達障害グレーゾーンの子どもにイライラしてしまうことはありませんか?実は、遅い行動には理由があるんです。行動の理由と対応テクニックを知ればお互いに楽しい毎日が送れますよ。 |
【目次】
1.発達障害の子どもの行動が遅いのは脳の発達が原因?
発達障害・グレーゾーンの子どもに「片づけてしてね!」「ごはんだから座ってね!」と指示を出しても、なかなか動いてくれない。
だからついイライラして怒鳴ってしまう…なんてこともあるかも知れません。
実は発達障害の子どもの行動が遅い原因は、たくさんあります。
その1つに、発達障害の子どもは言葉~行動までの脳の処理速度が遅いことがあります。
「脳」の働きは複雑で場所によって役割があります。
少し専門的な話になりますが、脳の処理速度には「りこう脳」と呼ばれる「大脳皮質」や、「前頭葉」が関係しています。
前頭葉は、考えたり、状況を判断したりする部分です。そのため、前頭葉が上手に働けば、今どうすればいいのか瞬時にわかるのです。
ところが、行動が遅い発達障害の子どもは、脳の発達が未熟なため、耳から入った情報を素早く受け取って行動することが苦手です。
つまり脳での処理スピードがゆっくりなため、行動のスピードも連動して遅くなり、時間がかかってしまうのです。
そこで今回は、お母さんのイライラ対策と行動が遅い発達障害の子どもにやってほしい対応を紹介します。
2.まずは自分のイライラと上手に付き合いましょう!
そうは言っても、お母さんもイライラしてしまうことは多いですよね。そこで、お母さんにはまず、自分のイライラした感情と上手に付き合うことから始めてほしいと思います。
お母さんにやってほしいことは、イライラしても罪悪感をそのままにしないことです。
必ず、ここがいけなかったと思った時点で「おかあさん、怒ってごめんね!○○してほしかったの!」と謝り、その気持ちを伝えます。
そして「お母さんはあなたのことが大好きだよ」と伝えてあげます。
こんな風にイライラしてしまっても、引きずらないことが大事です。
抱いた罪悪感をプラスのコミュニケーションに変えることも大切な親子の絆になるのです。
3.行動が遅いタイプの対応は「○○対策」が大切
では、行動が遅い発達障害の子どもに効果的な対応とは何でしょうか?
それはお母さんの「3カウント対策」です!
ついつい
・「早くしなさい!」
・「時間を見て動いて!」
・「ねぇ!聞いてるの?」
などの言葉を口にしてイライラしてしまうこともあるかもしれません。
こんなとき、どのように「3カウント対策」を使えばいいのでしょうか?それはお母さんが指示を出した後に「1、2、3」と3カウント待つことです!
先ほどもお伝えしたように、発達障害の子どもは脳の発達が未熟なため、情報を受け取ってから行動するまでに時間がかかります。
3カウント数えることで、お母さんのイライラ軽減の一つにもなるのです。お母さんの自分ルールを作ることで、余裕も生まれますよね。
ただ、3カウントというのは全てのお子さんに合うカウント数ではありません。
その子が行動に移せるには「何カウント必要かな?」と色々試してみてくださいね。
そして、子どもが行動し始めたときがポイントです。その瞬間を見逃さず、「お、片付け始めたんだね!」などとしっかり褒めてあげましょう。
いかがでしたか?行動が遅い発達障害の子どもには「3カウント対策」が有効です。上手に対応して、親子で笑顔で過ごしてくださいね!
このように行動が遅い子どもに効果的なちょっとした工夫を紹介しています!
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執筆者:雨宮愛
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)