行き渋りの原因が給食と関係していることはありませんか?超偏食キッズは、集団で食べる給食が苦手な場合があります。給食は毎日のことなので、お子さんはつらい思いをしているかもしれません。わが家の息子が給食を克服した経緯についてお伝えします。
【目次】
1.「食べれない」のはお母さんの心配の種
この春から小学生になる偏食があるお子さんをお持ちのお母さんは、学校の給食を食べて来れるだろうか?と心配になっている方も多いのではないでしょうか。
我が家の小学校1年生の息子は超偏食です。 離乳食のときから、あまり食べない子でした。
そして、3歳ころから自分で食べるようになると、どんどん偏食が増え、最終的に安心して食べられるのは、白ご飯、うどん、そば、しらす、のり、さつまいも、きなこ、フライドポテトくらいです。
お菓子でさえもポテトチップスとバニラアイス、チョコレートくらいしか食べません。
緑黄色野菜や肉・魚のおかずはほとんど食べられません。 私は食材を小さく刻んだり、すり下ろして味噌汁やハンバーグに入れたりと、調理の工夫をしましたが、なかなかうまくいきませんでした。
「栄養不足で大丈夫だろうか?」
「せっかく作ったのに食べてくれないのは悲しいな。」
と何度も思いました。
「大丈夫、おいしいから食べてごらん。」と何度言ったか分かりません。
しかし、息子が4歳の頃からここまでやっても食べられないなら、息子が食べられるものだけを食べて、身体の成長に問題なければいいやと思うようになりました。
息子に「食べなさい!」「絶対おいしいよ!」などプレッシャーになる言葉は一切かけないようにしました。
それで、家庭では食べられるものだけ食べて過ごせていました。 幼稚園はお弁当だったので、食べられるものを持っていくことができました。
しかし、小学校に行ったら給食なので、そうは行きません。
息子は給食の初日に先生から「給食を食べないなんてダメだよ。」と言われ、「もう小学校は行きたくない!」と泣きながら帰ってきました。

このままでは本当に不登校になってしまうと心配し、給食が苦痛にならないように対策を急ぎました。
2.給食を食べない様々な理由
発達障害・グレーゾーンの子は、特定のものしか食べられなかったり、食べ物の好き嫌いが多いなど「偏食」の子がいます。 偏食が強い小学生だと集団で食べる給食が苦手なことが多いですよね。
小学校は残さず食べましょうと指導されることがほとんどですし、偏食はわがままだと思われがちです。
そのため、給食が苦痛な時間となっていることがあります。 時にはそれが原因で学校に行きたくないと言うお子さんもいるかもしれません。
そんな状況だと、お母さんはどうにかしてあげたいけど、直接介入できない給食の時間をどうしてあげたらいいのだろうと悩みますよね。
発達障害・グレーソーンの偏食は脳の特性から、味が苦手で食べられないことがあります。
また、口腔内の感覚の使い方のバランスが悪く、刺激の閾値が狭いことで、口の中の感覚が過剰に反応することがあります。

その子によって様々ですが、「ぬるっとしたもの」「シャキシャキしたもの」「パリパリしたもの」など舌触りや歯触りなどの様々な感覚が苦手な場合があります。
ですから給食を食べないことは発達障害の特性からくるものであり、決して、わがままやしつけの問題ではありません。
3.結果にびっくり!超偏食でも給食の苦痛から卒業できたワケ
入学前の保健室の先生からの給食アンケートには偏食について記入はしましたが、その程度では先生には理解されていませんでした。
そして入学後、初めての給食で食べないことを注意され、泣きながら帰ってきました。
翌日、先生に伝わるように連絡帳に具体的に丁寧にお願いを書きましました。
・息子の特性、今まで偏食を克服するように家庭でも努力してきたが困難であること。
・食べられないおかずは一口にしてほしいこと。
・もし一口でも食べたら「食べれたね」と声をかけてほしい。
・時間までに食べられない場合は強制しないでほしい。
すると先生もすぐに協力してくれて、食べる前におかずは一口に、強制せず全部食べれなくても口に入れただけでも褒めてくれるようになりました。
息子は先生に「食べれたね。」と言われたことがうれしいのと、集団で周りのクラスメイトが食べている刺激を受けて、少しずつ食べたことのないおかずに挑戦できるようになりました。
そして小学校1年生の3学期になってからは、「給食で今日はこれが一口食べれたよ!」と教えてくれるようになりました。私も息子が挑戦して一口食べたことは思いっきり褒めました。
給食では苦手な緑黄色野菜や肉・魚のおかずも一口は食べられるようになりました。
家でも「新しい味に挑戦してみようと思う!」と食べたことのない味のアイスに挑戦したりもしています。
さらに給食の献立表に全く興味がなかった息子が、今では食べてみようと思うおかずに印をつけるようにまでなったのです。

先生へは連絡帳や直接会えるときに、一口食べたことを褒めてもらえて、家庭でも食べようと挑戦していることをお礼と共に伝えました。
先生も人間!お願いしっぱなしでない親の方が、さらに協力が得られやすくなります。
まずは親が偏食の特性を理解してあげること、先生へ特性を理解してもらい具体的にどうして欲しいか伝えて協力してもらうことが大切です。
褒められたことは本人の自信につながります。息子の場合はそれで、食への興味や挑戦の気持ちが芽生えました。
我が家の偏食への対応が、参考になれば幸いです。
給食が苦手なお子さんが学校で過ごしやすくなる、「先生のホンネ」を踏まえた連携の方法が分かります▼

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執筆者:小出さとみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)