グレーゾーン 自閉症スペクトラム

「勝ち」にこだわる子にどう対応する??発達障害/自閉傾向の子によくあるこだわり対応法!!

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発達障害、特に自閉傾向のある子どもによくある「勝ち」へのこだわり。どうしたら「勝ち」へのこだわりを卒業できるのか…。これは、ズバリ!!「勝たせ続ける」ことです。筆者の実例をまじえ、これから紹介していきます。
 
 

【目次】

 
 

1 発達障害・自閉傾向のある子どもによくある「勝ち」へのこだわり

 
 
発達障害、特に自閉傾向のある子どもによくある「勝ち」へのこだわり。これって、結構大変ですよね。
 
 
幼稚園や学校でも、勝たないと暴れまわったり癇癪おこしたり…。 
 
 
「勝ち負けは関係ないよ」
「ゲームは勝つときもあるけど、負けるときもあるよ」
「勝っても負けても楽しもうね!」
「負けちゃったけど、楽しかったよね!」
 
 
など、対応してもらっていると思います。これももちろん肯定的な対応でいいと思います。「負けることに慣れさせる」負けても大丈夫なんだ…そう子どもに思わせる。こんな方法を試している方も少なくないと思います。
 
 
でも、なかなか癇癪はおさまらずエスカレートしていくばかり…。いったいどうしたらいいの??お友達にも迷惑かけちゃうし。どうしたら、楽しくゲームできるようになるんだろう…。
 
 
家で、家族とトランプやすごろくなどしている時、子どもが負けそうになったら、いつもの癇癪。「あ~、またはじまったー。」実際、相手をする私たちも疲れてしまいますよね。
 
 
 
 

2.発達障害・自閉傾向のある子どもとの「トランプゲームを通して」わかったこと

 
 
我が家もまさにそうでした。私には自閉傾向のある小学生の息子がいます。
 
 
ある日、息子は絵をかいている最中でしたが、父の誘いにしぶしぶ承諾し、家族でトランプ(ババ抜き)をすることになりました。以前も、ババ抜きは家族でしたこともあり、ルールはわかっていていました。嫌がっていたわりには、和やかにゲームが進んでいました。
 
 
父が一番に抜けました。そして、「母:カード2枚、息子:カード1枚」となり、息子が母の2枚のカードから1枚を選ぶことになりました。
 
 
息子は固まってカードを選ぶことができません。時間だけが過ぎていきます。
 
 
父「どっちか選んだらいいだけや」
母「右か左か選んで。上か下か。ゲームなんやし、勝っても負けてもいいやんか…」 
父「死ぬわけでもないんやし、負けたってゲームなんやから…」
 
 
息子は天井を見つめたまま、動かなくなりました。
 
 
時が流れます…。
 
 
父は「こっちも人間なんやから、ゲームでこんなんやったら、みんなしらけるで。どっちや!早く選べよ!」と、しびれをきらせます。
 
 
それでも、まだ選べない…。
 
 
父「選べないんか?選べないんか!」 だんだんと声が大きくなる。
 
 
父「情けない。そんなんもでけへんのか。情けない。もうええわ。二度とやらんぞ!あっち行けや。あっちの部屋行け!」と怒鳴る。
 
 
その後、息子はすごすごと部屋をでました。私も、何も言わず、そのまま息子のあとを追い部屋を出ました。「気にせんどきやー」と言いながら、息子の身体をさすりました。息子は半泣きになりながら、大声で泣き叫びたいのをこらえている様子でした。
 
 
母「嫌やったなあ…」
 
 
その後、しばらくして息子がこう言いました。
 
「なんかトランプして、いいことあった?楽しかった?嫌と思ったこと、無理やりやったらこうなるねん。何の意味もなかった。時間の無駄だった」
 
 
自閉傾向のある子どもは、高い自尊心を持っていて、それが損なわれることで、私たちが思う以上に傷ついてしまいます。
 
 
自分が世界で一番優れた子どもであり、世界で一番愛さる存在であり、世界で一番大切にされる存在でなければならないと思っています。
 
 
今回は、ババ抜きで息子が非常に傷ついてしまった場面です。なぜ、こういうことになってしまったのでしょうか?どうしたらよかったのでしょう…?
 
 
 
 

3.発達障害・「勝ち」へのこだわりのある子どもとゲームをするときのポイントは
ズバリ!!「勝たせ続ける」ことです。

 
 
息子は、幼稚園前までは「じゃんけん」ができませんでした。
 
 
トランプなどの勝ち負けがあるゲームをするとき、自分が負けるということがわかるとカードをぐちゃぐちゃにしたり、癇癪をおこしたりし、なかなか楽しくゲームができなかったのです。
 
 
その後、幼稚園に行くようになり、じゃんけんや勝ち負けのあるゲームもできるようになりました。できるようになったので、私も「なんでカードくらい選べないんだろう?」と思ってしまいました。
 
 
「どうしても負けることができない」というプレッシャーから、息子はカードを選べなかったのだと思います。できなかったことができるようになったら、私たちは、できるようになったことばかり注目して
 
「この前できるようになったんだから、もうできるでしょ!」
 
 
となりがちです。
 
 
子どもの成長は直線状ではありません「できたり、できなかったり」という時期をくりかえしながら、できるようになっていくのです。昨日できていたことが、今日できないかもしれない。半年前にできてたはずのことが、今日はできないかもしれない…。そういうことがあるかもしれません。
 
 
でも、決して私たちはガッカリせずに「そういうこともあるよね!」そんな気持ちで、ゆとりをもって子どもと関わっていきたいものです。
 
 
 
 
今回、カードを選べない時点で、息子が勝てるように目配せでもするべきでした。発達障害、特に「勝ち」へのこだわりがある子の場合、
 
 
「勝つ」ことが最重要!「負けること」は許されません。
 
 
負けるかもしれない…。負けたらどうしよう…?どうしたらいい…?どっちのカードとればいい…?このような状況は、非常にプレッシャーでもあり本人は非常につらい状況です。
 
 
もし、自分が選んで負けたらもう大変。この世の終わりのようになります。固まって動けなくなる気持ち、わかりますよね。このようには、させたくありません。ますます、自信が無くなってしまいます。
 
 
そんな時は、勝たせ続けるといいのです。勝つことに飽きるまで勝たせてあげる。
 
 
「え?わざと勝たせちゃっていいの??」不安になりますよね。安心してください。これは、発達科学に基づいた
脳が成長するメカニズムなのです。
 
 
いつしか、
 
 
「もう負けてもいいかなあ」
「お母さんに、勝たせてあげよう」
 
 
子ども自ら思うタイミングがいずれやってきます。勝つことに満足させてあげることが大切です。そしてあせらず、私たちは待ってあげることが大切なのです。子どもは、自分の状態を理解して言葉で言えるようになると、次の発達段階へとステップアップするのです。
 
 
発達障害、特に自閉傾向の「勝ち」へのこだわりが強いお子さんの場合
 
 
勝たせ続けてあげてください。
本人が勝ちに満足するまで。
本人が勝ちに飽きるまで。
 
 
幼稚園や学校ではなかなか、こんな対応はできないと思います。家でゲームをするときこそ、チャンスです。どうぞ皆さん、子どもに勝たせてあげるように。勝つことに満足させられるように。
 
 
長い目で、見守ってあげてください。そして、楽しくゲームしてみてください。
 
 
これが、「勝ち」にこだわりがある子の、脳の発達メカニズムに基づいた対応です。
 
 
執筆者:愛川まいこ
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
 
 
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