息子の発達障害を疑っていたものの、まだ3歳で幼児期は個人差も大きいし…様子を見ようと結論を先送りしていた私。けれど、他の子どもとの違いに違和感は大きくなるばかり。診断が付くことに抵抗もあり躊躇しましたが、様々なところに問い合わせ開始。たどり着いたのは「西宮市立こども未来センター」でした。 |
【目次】
1.うちの子、発達障害かも?幼児期の違和感を見過ごさないで!
2.診断の有無は関係なし!市が運営する診療所をオススメする理由
3.こども未来センターを受診するまでの流れ
①まずは電話
②カウンセリング
③発達検査
④診察
⑤作業療法開始
⑥継続的な診察
4.悩んでいるお母さんに伝えたいこと
1.うちの子、発達障害かも?幼児期の違和感を見過ごさないで!
寝ない、なかなか言葉が出ない、お友達と仲良く遊べない… 子どもを育てていると悩みは尽きませんよね。
集団生活が始まると、「あれ?うちの子…何か違うかも…」と周りの子と比べて我が子の発達に違和感を感じ始めるお母さんも多いのです。
私もまさしくその1人でした。
息子に対しては、生まれてずっと育てにくさを感じていました。とにかく寝ないし、抱っこしていないとずっと泣いているような赤ちゃんでした。
言葉がなかなか出ない、歩くのが遅い…気になることは色々ありましたが、周りからも「早生まれだし」「男の子はしゃべるの遅いよ」と幼児のうちは心配し過ぎないように!と言われていました。
そんなものなのね、と初めての子育てで知識もない私はそう思っていました。いえ、そう思いたかった、というのが本心かもしれません。
そんな中、小規模保育園を卒園し待機児童になってしまった為、年少でマンモス幼稚園に入園することに。
登園拒否、登園しても教室から脱走、お遊戯はスルー、行事はずっと先生に抱っこされている状態…
当時はとにかく毎日が辛く、嫌がる息子を無理やり1時間かけて自転車に乗せ、2人で泣きながら帰っていました。しかし、今思うと私よりも息子の方がもっと辛かったと思います。
叱ってばかりで、息子との時間が苦痛でしかなく、手を上げてしまったこともあります。
今でも思い出し、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいになります。本当に反省しています。
私自身、早い段階で違和感を感じていたのに、診断がつくことへの不安、また認めたくないのもあり、きちんと対応してやれませんでした。
家族や友達に相談して気持ちを聞いてもらって楽になることもありましたが、根本的解決にはなりません。辛い1日はまた明日も始まるのです。
幼児期は発達に差があるとは言え、他の子どもはきちんとできている、何でうちの子は…違和感がどんどん強まり、受診をやっと決意したのは年少の10月頃でした。
2.診断の有無は関係なし!市が運営する診療所をオススメする理由
受診しようと決断した私は、とにかく色々なところに電話をかけまくって相談できるところを探しました。そして行き着いたのが「西宮市立こども未来センター」。西宮市在住の18歳までの子どもが対象です。
こども未来センターでは、カウンセリング⇒発達検査⇒診察という流れになっています。
私たちは、待ち期間短縮のため、発達検査は他の診療所で受けて、その後の診察やリハビリはこども未来センターでお世話になりました。
一般の診療所と西宮市が運営する診療所、比較してそれぞれメリット、デメリットがあると感じましたが、市が運営する施設で診て頂くメリットの方が格段に大きい!です。
メリット
・検査、診察、療育がワンストップで受けられる
・療育園も併設されている
・ペアレントトレーニングなど、親の勉強会が開催されている(無料)
・西宮市内の情報を得やすい(資料がたくさん置いてある)
・園や学校との連携をしてもらいやすい
・療育園も併設されている
・ペアレントトレーニングなど、親の勉強会が開催されている(無料)
・西宮市内の情報を得やすい(資料がたくさん置いてある)
・園や学校との連携をしてもらいやすい
特に、行政や学校など、公的機関とのやり取りの中で「こども未来センターに通っている」と言うと、何かと話しが通りやすい印象でした。
親向けの勉強会も、幼児期、学童期などに分けて開催されており、とても人気でした。
デメリット
・とにかく初診まで時間がかかる
・何かにつけ手続き書類が必要(診断書などを希望する場合など)
・何かにつけ手続き書類が必要(診断書などを希望する場合など)
次は、時系列で受診の流れをご説明します。
3.こども未来センターを受診するまでの流れ
私が初めてコンタクトを取ったのは2018年10月です。ここからは当時の状況になりますので、受診を検討される場合には、必ず最新情報を確認くださいね。
①まずは電話
簡単な状況ヒアリングと、今後の流れの説明を受けました。 その電話ではカウンセリング日時は確定できず、後日電話がかかって来て決定しました。
カウンセリングは、その2か月弱後の予約となりました。
②カウンセリング
事前に送られてくる生育歴から、現在までの様子や困りごとをヒアリング用紙に沿って記入して持参します。
カウンセリングは保護者だけでも良かったのですが、私は仕事の都合上夕方にしか行けなかったので本人も連れて行きました。
待てない息子が途中で飽きてしまうのは目に見えていたので、このときは祖父母も一緒に付き添ってもらいました。祖父母にも話を聞いてもらうことで、理解も深まったように思います。
カウンセリングでは、時間をかけて丁寧にヒアリングをしてくださるので、困っていること、相談したいこと、質問などをメモなどにまとめておくと良いと思います。
今後の流れについて説明を受けた際に、実際の診察までは発達検査を経ておよそ半年待ちということが分かりました。
半年間何もできないのは辛い、とお伝えすると、他の医療機関で先に診察、発達検査を受けておくのはどうかと提案されました。
このカウンセリング時は、2時間近くかけて話を聞いてくださり、暗闇にいた私の中に少し光が差したように感じたことを強く覚えています。
③発達検査
息子の場合は、他の診療所で検査、診断を受けましたが、こども未来センターで受ける方ももちろんいらっしゃいます。(ただしかなり待つことにはなります)
他で検査を受けているのであれば、この点は省けるので診察予約、になります。
私は他で受けた検査と診断結果をこども未来センターに送り、診察予約がやっと完了しました。それでも診察まではそこから3か月後でした。
④診察
待ちに待った診察。息子本人も一緒です。
先生も息子に話しかけ、遊ぶ様子を少し見てから、看護師さんが息子を部屋の外に連れ出して遊び相手をしてくださいました。
先生が、子どもさんには聞かせたくないよね、と配慮してくださったおかげで、ありのまま、悩みをぶつけることができ、良かったです。
先生からは、発達障害についてや息子の診断、今後についての説明を受けました。(発達障害と診断がつかなかった場合でも対応してくださいます)
とても丁寧に対応してくださるので安心ではありますが、ここで1つ私からアドバイス。
もし何らかの療育を希望されるのであれば、お母さんは積極的に担当医に働きかけてください。
私は、当時はとにかく幼児期のこの大切な時間に何かしらの対応をしてやりたくて、作業療法などの療育を受けたい!と強く訴えました。
その結果、言語はまだ早いので作業療法から、ということになりました。私から言わなければ、もしかしたら作業療法を受けるのはもっと後になっていたかもしれません。
⑤作業療法開始
診察から4か月後ほど経ってから作業療法開始。
3か月または6か月のクールが決められており、月2回のペースで予約します。6カ月であれば、合計12回受けることになります。
トランポリン、ボールプール、ブランコ、はしごなど…全身を使って、体を動かせる大きな部屋、そして、座って手先を使って作業できる個室のような部屋があります。
廊下でサッカーや、ストライダーの練習をしているお子さんも見ました。
息子の場合は体幹が弱いなどの理由から、全身運動をメインに対応してくださり、先生との相性も良かったので、息子は毎回楽しみにしていました。
予め決められたクールが終わると一旦終了です。そして、また必要があれば半年後以降に受けられることもあります。
これは、担当医や作業療法士さんがその子に必要かどうかを見極めて判断されます。
我が家は一定期間を経て、再度6か月クールで作業療法を受けることができました。
2回目のクールでは、お世話になっている児童発達支援の責任者とスタッフの方が見学に来てくださるなど、積極的に横の連携も取ってくださり、本当にありがたかったです。
⑥継続的な診察
約半年ごとに継続して診察を受けます。投薬などがある場合にはもう少し間隔がせばまるケースもあります。
診察時に次回の予約日時を先生が確保してくださるのですが、私は毎回、「息子も連れてくる方が良いか?」の確認をしていました。
次回はお母さんだけでいいですよ、というときもあれば、そろそろ本人の様子も診ておきたいので連れてきてください、と言われることもありました。
4.悩んでいるお母さん達に伝えたいこと
繰り返しになりますが、お子さんの発達に違和感を感じているのであれば早めに相談に行ってください。
受診の目的=診断してもらう、ではありません。
診断に抵抗を感じているお母さんの気持ちも分かります。けれど、本人が一番辛い、ということを念頭に、我が子の発達を正しく理解し、サポートしてくれる人が多いに越したことはありません。
そして、我が家の場合は、初めて相談してから本格的に療育を始めるまで1年近くかかっています。
幼児期の成長にとって1年は計り知れないほど大切な期間。その大切な時間を無駄にして欲しくありません。
今抱えている違和感から目を背けずに、とにかく早くきちんとした知識のある専門医に早めに相談して、その子の発達特性を理解して、きちんと対応して欲しいです。
幼児期の脳が柔らかいうちであれば、より効果は早いことは確実に言えることです。
そして、医療的ケアをきちんと受けながら、お家でもその子にとって正しい対応をするとさらに効果が上がります。
近頃はペアレントトレーニングの重要性がうたわれていますね。こども未来センターでも定期的に開催されていてたので、私自身も何度か参加させて頂きました。
もちろん勉強になることもありましたが、年代別に分かれているものの、息子に当てはまる内容ではないな、ということも多々あり…
個人的には、「発達科学コミュニケーション」がとても役に立ちました。
家での対応も変えることで、相乗効果が生まれますので、作業療法や言語療法の効果もぐっと上がって来ます。
悩んでいる時間、私はとても勿体ないと思います。その間にも子どもが成長するチャンスはたくさんあります!
抱え込まずに、まずは相談してみることからスタートしてくださいね!
==施設詳細==
【施設名】 西宮市立こども未来センター
【住 所】 〒662-8567 兵庫県西宮市六湛寺町10番3号
【電 話】 0798-35-3151(代表)
【公式HP】https://www.nishi.or.jp/kosodate/kodomomiraicenter/index.html
【施設名】 西宮市立こども未来センター
【住 所】 〒662-8567 兵庫県西宮市六湛寺町10番3号
【電 話】 0798-35-3151(代表)
【公式HP】https://www.nishi.or.jp/kosodate/kodomomiraicenter/index.html
執筆者:瀬名香織
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)