発達障害の子どもが体を使ったり大きな声を出したり楽しいコミュニケーション遊びで言葉を学べたら、脳も心もぐんぐん発達します。春の公園など広々したところは、大人も子ども心が解放されます。みんなで思いっきり遊べる「文作りゲーム」を紹介します。 |
【目次】
1.発達障害の子どもはコミュニケーションが苦手……
新型コロナウィルス感染拡大防止のための臨時休校。おうちの中でじっとしているのは辛いですね。
発達障害の子どもは、長い時間じっと座っていることが嫌いです。そして、興味がないことを無理強いされると、ますますやる気をなくします。
お母さんが宿題や家庭学習を見てあげようとするとついつい親子のコミュニケーションもギクシャクして、親子バトルになることはありませんか。
辛い気持ちを上手に言葉で説明できたら、今、起きているトラブルもだいぶ少なくなるでしょう。
だからと言って「国語」のドリルを無理やり何回やっても、言葉を使う力はつきません。子どもの脳も発達しません。
2.「楽しい」という気持ちがエネルギー源!いつの間にか言葉を学んでいます
発達障害で自信をなくしている子どもはコミュニケーションが苦手ですが、言葉を上手に使えるようになると、困っていることや「こうしたい」ということが説明できるようになります。
子どもが自分の気持ちを上手に説明できるようになるので、困りごとや解決策が見えてきて、お母さんもどうしてあげたらよいのかわかりやすくなります。
言葉の勉強は、本を読んだり文字を書いたり、ドリルを解くだけではありません。
身近ないろいろな言葉を思い出したり、大きな声を出して誰かに何かを伝えあってコミュニケーションをとることで、言葉を使う力が養われます。
子どもの脳は、行動することでどんどん発達します。
天気のよい日に春の公園で、どれだけ大きな声を出しても叱られることなく、元気に体を動かすことができたら、子どもの心は解放されます。
なぜ、お天気のよい日に屋外で体を動かすとよいか。強い紫外線に当たることは健康によくありません。
しかし、適度な日光に当たると、セロトニンという物質が体内で分泌されると言われています。セロトニンは、感情の高ぶりを抑え、心をおだやかに安定させる働きがあるのです。
発達障害の子どもは、お天気のよいおだやかな日に、屋外で心を解放させて、親子で楽しくコミュニケーション をとりながら遊ぶと、言葉の力もついて脳もどんどん発達していくのです。
言葉を使う力がつくと、「説明力」がぐんとアップします。
3.外で元気に遊ぶだけで、子どもの脳がぐんぐん発達するゲーム
春の公園で楽しく大きな声を出して体を動かしながら遊べる、「文作りゲーム」をご紹介します。
「だるまさんがころんだ」遊びをしたことがありますか。この遊びの発展バージョンです。何人でも遊べます。
どこでも遊べますが、オススメは、大人も子どもも思いっきり大きな声を出せる公園などの屋外です。
「だるまさんがころんだ」は10文字です。この10文字を自分で作るのです。
「おかあさんはやさしい」(10文字)
「カタツムリがうまれた」
などです。しばらく考えて思いつかない子どもには、ヒントを言ってあげます。
「おとうさんは……、続きを考えて〜。」
そうすると、子どもは続きの文を作りやすくなるのです。
ヒントを出すときに、「おとうさんは」を「おとうさんが」に変えてみます。
すると、机の上ではさっぱり理解できなかった「て、に、を、は」をスルッと使い分けられるようになるのです。
屋外でコミュニケーションを楽しんで遊ぶと、大人がびっくりするほど言葉を思い出します。なかなか思いつかなくても、とても楽しそうに考えます。
おもしろがってどんどん文を作って遊びます。
ぽかぽかでやさしいお日さまの下で、みんなで大きな声を出して遊ぶと、お母さんも子どもも心が解放されるし、おだやかな気持ちになります。楽しみながら文章を作るので、説明力が鍛えられます。
・大きな声を出す
・言葉を思い出す
・文を作る
・数を数える
・体を動かす
発達障害の子どものコミュニケーション能力、言葉の力をつけながら、脳がぐんぐん発達する遊びです。
勝負がつく遊びはトラブルを起こしがちですが、「動いた・動かなかった」などのジャッジはゆるやかに。子どもの文句はスルーしてください。
親子で楽しくコミュニケーションをとりながら、「文作りゲーム」で遊んでみてくださいね。臨時休校でできたぽかぽかの春の時間、有効に使いましょう!
子どもの脳をぐんぐん発達させる遊びを多数紹介しています!
執筆者: ここのひなた
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)