発達障害アスペルガータイプの子どもが、春休みの計画を立てるときに気を付けたいポイントとは

新型コロナウイルスの影響でそのまま春休みに突入となったお子さんもおられるかと思います。発達障害アスペルガータイプのお子さんが、安心して生活できるように春休みの計画を立てるときの注意点をお伝えします。
 

【目次】

 

1.ちょっと待って!春休みの計画を立てるときに注意してほしいタイプの子どもとは?

 
 
あと少しで新学期!新型コロナウイルスの影響で、そのまま春休みに突入したというお子さんも多いことと思います。
 
 
春休みには「勉強させたい」「運動させたい」「お手伝いさせたい」「規則正しい生活を送らせたい」など、と考えているお母さんも多いのではないでしょうか?
 
 
私はFacebookをやっているので、たくさんの投稿を見ています。
 
 
「この休みの計画を立てました!」「時間割を子どもが自分で作ってます!」 など、すばらしい行動をしているお子さんがいるな~と感心しています。
 
 
しかし、発達障害アスペルガータイプの子どもで、
 
・マイルールやこだわりの強いお子さん                       
・やろうと思ったけど、いざとなると『やりたくない!』と言いがちなお子さん
 
 
という場合は、計画を立てるときに少し注意してほしいと思います。
 
 
やりたいこと・やらせたいことはたくさんあるかと思いますが、あまり詰め込みすぎない方がいいのです。
 
 
それはなぜでしょうか?
 
 
 
 

2.社会性に苦手を持つ子どもの2つのパターン

 
 

◆①自尊心が高いタイプ

 
 
発達障害アスペルガータイプの子どもは、基本的に自尊心が高い子どもが多いです。そして、変化や変更を受け入れることが苦手で、一度決めたり、一度こうだと思い込んだらそれをなかなか変えることができないという特性があります。
 
 
また、いいことがあったとしても、最後に悪いことがおきると「もうダメだ…」と落ち込んだり、何気に言った言葉に傷ついてしまったり…。しかも、そのネガティブな記憶をずっと抱えてしまう傾向があるんです。
 
 
その傾向は日常生活にまで影響することも少なくありません。そうすると日常生活がしんどくなってしまいますよね。
 
 
どういうことかというと、マイルールやこだわりの強いお子さんが、計画を立てたときに、「絶対に計画通りにやらねばならない…」という思考に陥ることがあります。
 
 
「これが終わらないと眠れないんだよ~」「これをやらないと、ごはん食べることはできない~」など強迫的になることもあります。そして癇癪やパニックをおこしてしまうこともあるのです。
 
 

◆②行動に移せないタイプ

 
 
また、自分で決めて、計画通りにやろうと思っていたけれど、いざ「実行に移す」「行動する」ということになると「できない!」というお子さんがいますよね!?
 
 
計画通りに行かなかった場合、「やっぱり、できなかった…」「どうせ、ぼく(私)ダメなんだ…」などと、できない自分に自信をなくしてしまうこともあるのです。
 
 
せっかく立てた計画もこうなってしまったら台無しですよね…では、どうしたらいいのでしょうか?
 
 
 
 

3.春休みの計画を立てるときの注意点

 
 
計画を立てることは素晴らしいことです! 段取りを自分で考えられるようになってきます。
 
 
このチカラがあると、目標に向かってどう動けばいいのかを具体的に考えて、自ら動けるようになり、自立していきます。
 
 
ここで、計画を立てる時の注意点ですが、まず計画は、お子さんが安心して見通しをもって生活できるためのものと思ってください。なので、計画を立てても「必ず守らないといけない」と思わないように注意してください。
 
 
 
 
時間割のように「何時から○○をする」と決まっていることで、「次は○○をする時間だな」と見通しがつき、安心し落ち着いて行動できるお子さんもいます。
 
 
でも、そうでないお子さんもいますよね。例えば先ほどの、計画は立てたけれど、いざ「実行に移す」「行動する」ということになると「できない!」というお子さんなどです。
 
 
まずは、「計画を立てただけでオッケー!」としてください。立てることが最初のステップとなります。スモールステップです。「計画を立てた」という第一歩を褒めてあげてくださいね!
 
 
実は、計画を立てるときに使う脳のエリアと計画を実行する、行動するという脳のエリアは違うのです。 簡単にいうと、計画がインプット領域で、行動がアウトプット領域です!
 
 
つまり、計画を立てたけれども実行できないという場合、子どもは、アウトプットが苦手だということなのです。その場合は、ハードルは低くするのがポイント!そしてもちろん、スモールステップです!
 
 
例えば1日の達成ではなく1週間の達成目標としてみる。どこかで帳尻を合わせるような少しゆるい計画がオススメです!
 
 
達成できるような目標にして「できた!」という成功体験をたくさん積ませてあげてください。自信につながりますよ。
 
 
以前私も、子どもが離乳食の時期に「1日野菜は◯種類食べさせましょう!」と言われ、それに縛られて、嫌になった記憶があります。
 
 
これを「1日でなく、1週間で網羅する!」というように、考え方を変えたら気持ちが楽になり、また離乳食を作るモチベーションが上がりました。
 
 
よろしければ、参考にしてくださいね。
 
 
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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