【お悩み相談室】 みんなが砂場で泥んこ遊びをしているのに発達凸凹のわが子は後ずさりするんです

息子は3歳で、発達凸凹があるんじゃないかと思います。集団に馴染みにくく、アスペルガーっぽいと感じます。公園でみんなが楽しそうに泥んこ遊びをしているのですが、わが子はその中に入れずに後ずさりしてしまいます。どうしたらいいのでしょうか?

 

3歳・男の子のママ

一見、定型発達に見えるのだけれど、本人には困りごとがあって、それをわかってもらえない。すべてに自信がなく不安が強いために、得意なこと・本来の力が発揮できない、そんな発達凸凹・グレーゾーンの子どもの隠れた力を引き出す専門家である私がお答えします。

 

発達科学コミュニケーションリサーチャー 今村裕香

 

【目次】

 

1.砂場で遊べなかった発達凸凹の我が家の息子

 
 
私も相談者さんと同じような経験をしています。お気持ちよくわかります。わが子も、不安が強く集団生活が苦手なタイプでアスペルガーっぽい特徴があります。
 
 
それを私は『隠れアスペルガー』と呼んでいるのですが、以前は相談者さんの息子さんと同じように、砂場が苦手でした。
 
 
みんなが泥だらけになって「キャ~!楽しい~!」なんて遊んでいるのに、わが子は後ずさり…。
 
 
「なんで!?みんなあんなに楽しそうにしているのに…」
 
 
当時は、砂場で泥遊びをしないわが子に対して、「なんで遊べないんだろう…」とちょっと情けないような何とも言えない気持ちでした。
 
 
相談者さんもご存じかもしれませんが、砂場遊びって知育にもいいと言われていますよね!
 
 
外遊びという面からみても五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)が刺激される要素満載で、子どもの発達にはもってこいです。だから私も砂場遊びをしてほしかったんです。
 
 
しかし、発達凸凹や隠れアスペルガーの子どもで感覚過敏がある場合、その刺激を苦痛に感じることもあるんです。
 
 
 
 

2.砂場で遊べないのはなぜ?

 
 
次に、発達凸凹や隠れアスペルガーの子が砂場で遊べない原因を2つ挙げたいと思います。
 
 

◆感覚過敏の場合

 
 
相談者さんのお子さんは、感覚過敏はお持ちでしょうか?日常生活の中で、光や音や匂いなどに敏感ではありませんか?
 
 
例えば、
 
・特定の音に耳をふさぐ動作をする
・赤ちゃんの泣き声が嫌い
・光を異常にまぶしがる
・裸足で外を歩いたりするのが苦手
・粘土やのりを触るのを嫌がる
 
などです。
 
 
感覚過敏はその子でなければわからないものです。無理やりどうこうさせても良い方向には向かいません。
 
 
もし、感覚過敏で砂場で遊べない場合は、無理強いしないことが大切です。
 
 

◆集団生活が苦手、初めてのことが不安

 
 
感覚過敏はそれほどなかったとしても、集団生活が苦手な子の場合、砂場で色々な年齢の子どもたちが「ワイワイ」「ギャーギャー」しているところへは行きにくいことも考えられます。
 
 
「入りたくても、どうしていいかわからない」…という不安を感じる場合もあります。
 
 
特に、自閉傾向がある子の場合は、初めてのことや見通しの立たないことに不安も強くなりますので、砂場に行こうと思っても後ずさりしてしまうこと、あると思います。
 
 
逆に、想像力が豊かすぎて、まだ起こっていない事柄を想像してしまうこともあります。
 
 
それが楽しい事柄ならいいのですが、あまり楽しくない・怖い・心配などの想像になってしまい、不安だったり怖くて行けなかったり、という場合もあるでしょう。
 
 
どちらにも共通することは、自分の中で経験がなく、先の見通しが立たないから不安なんです。
 
 
子どもによって感じ方は違うと思いますが、発達凸凹や隠れアスペルガーの子どもたちは、私たちがそれほど感じない刺激も敏感に感じとってしまい、不安になったり嫌な気持ちになったり、とても疲れたりしてしまうことがあるんです。
 
 
幼児の子は誰もが経験が少ないため、わからないことだらけですもんね。
 
 
でも、せっかくの外遊び!そして砂場遊びは、子どもの発達にプラスになる要素がたくさんあるので、遊べないからといってあきらめるのももったいないですよね。
 
 
次に、砂遊びのどんなところが子どもの発達にプラスになるのかお伝えしますね。
 
 
 
 

3.砂場で遊べないからと言ってあきらめるのはもったいない!砂場遊びのメリット

 
 
発達凸凹の子どもにとって、身体的にも精神的にも成長させてくれるのが砂遊びなんです!本当に砂遊びってよくできているんですよ。
 
 
例えば、
 
・手を使ったり道具を使って遊ぶことにより、手先や指先が器用になります
 
・砂でいろいろ形をつくったり、トンネルを掘ったり…空間認知能力が養われます
 
・ごっこ遊びを存分に楽しめます。お団子を作ったり、型でぬいてお店屋さんごっこ、チョコレート工場や、ダム建設など…想像力・創造性が育まれます
 
・アスファルトでない凸凹した砂の感触、しゃがむ姿勢などバランス感覚や足腰も鍛えられます
 
・砂のいろいろな感触…サラサラ、ざらざら、べちょべちょ、ドロドロなど触ることで情緒が豊かになります
 
・砂にはいろいろな菌や微生物もいたりして、免疫力も高まります
 
・砂で何かを作るとき、何度も壊れたり失敗したりしながら遊ぶので、忍耐力・集中力もついていきます
 
・友達とお店屋さんごっこをしたり、スコップなどを貸し借りしたりすることで、社会性・協調性が養われます
 
など、少し挙げただけでもこんなに発達凸凹の子どもにイイことがあるんですよね。私たち大人も、サラサラの砂を握ったり触ったりしたら癒やされませんか?
 
 
そして、指先から伝わる砂や泥の温度や感触、重さや感覚は脳に様々な刺激を与え、脳を発達させていくのです!
 
 
では次に、どうやって私がわが子を砂場で泥遊びするまでもっていったのかをお伝えしますね。
 
 
 
 

4.親子で楽しもう!発達凸凹の子にはスモールステップがポイントです

 
 
子どもの反応を見ながら、できること・楽しめることから少しずつ始めることがポイントです。
 
 
発達凸凹の子どもの中には、ネガティブな記憶を蓄積してしまう特性をもつ子もいます。
 
 
特にものすごく嫌がる場合、「成長のために…」という親心だったとしても、お子さんにはネガティブな記憶が残ってしまいます。
 
 
また、感覚過敏がある場合は、その子でないと本当のしんどさは分からないものです。だから無理強いせずに、お子さんの様子を見ながらやっていきましょう! 
 
 
ネガティブな記憶が残らないよう、気をつけてくださいね。
 
 
感覚過敏がある場合の工夫として、サラサラ砂も苦手という場合は、まずはお家で大豆や小豆などを使って遊んでみるのもいいかもしれません。
 
 
レジャーシートを敷いてボールに豆を入れ、まずは触ってみる。触れない場合はスプーンですくってお茶碗に移してみる。
 
 
お茶碗からボールにザーッと戻す、ペットボトルに入れて振って音遊びをすることもできますね。「どんな音がするかな?」「いい音だね…」など、楽しく会話してください。
 
 
豆が大丈夫になったら、お米で同じようにするのもいいですよ。粒をだんだん小さくしていきます。触った感触を楽しんだり、じょうごからペットボトルに入れてみたり…。一緒にお米を洗ってみてもいいですよね。
 
 
食べ物なので、このときに食べ物を大切にすることをお話するのもいいと思います。
 
 
このようにスモールステップで、「できた」「楽しい」を積み重ねていって、いずれ砂場遊びできたらいいですね!
 
 
わが子の場合も、少しずつ慣れていったんです。私も一緒に遊びながら…。
 
 
息子はドロドロが苦手だったため、サラサラ砂からチャレンジ!サラサラなら意外と触れたんですよね。しかし、サラサラ砂では思い通りの形って作れないんです。
 
 
ここで隠れアスペルガーの子の能力発揮!探究心・好奇心が発動しました!
 
 
感覚がどうこうよりも、『自分が作りたいもの』を作るためにどうしなければいけないか、頭を働かせます。
 
 
そして、水分が必要だということを認識します。すると、自ら水を入れて泥で遊ぶようになったんです。
 
 
こんなふうに、遊びから感覚過敏を和らげていくこともできますよ。
 
 
隠れアスペルガーの子は、本当にたくさんの能力を持っています。お母さんがその能力に気づいて少し伸ばすだけで、自ら考え、自ら想像・創造し、さらに能力をアップさせていきます。
 
 
いかがですか?
 
 
「服が汚れたら洗濯がたいへーん…」という気持ちもあるかもしれませんが、汚れてもいい服を着て、まずはお母さんが砂遊びを楽しむというところからやってみてはいかがでしょうか?
 
 
発達凸凹の子にいっぱい楽しい体験・経験をさせ、脳を刺激して発達させてあげましょう!
 
 
もともと子どもは好奇心旺盛!行動することで「やりたい」気持ちも芽生えます
 
 
 
 
不安な気持ちを受け止めて、それから、子どもが一歩進めるようにポジティブな言葉をかけてあげてくださいね。笑顔と優しい声!がポイントです。
 
 
お母さんが認めてくれ、見守ってくれているという安心感があれば、発達凸凹の子どもも未知の世界でも少しずつ踏み出していけるものですよ。
 
 
焦らずに…スモールステップでやっていきましょう!
 
 
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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