「いずれ良くなるよ」発達障害・ADHDタイプの子どもを育てていると一度は言われる言葉です。でも勝手に良くなることはありません。新学期が始まる今だからこそ、お母さんがコミュニケーションを変えてわが子の困りごとを解消できるようになりませんか? |
【目次】
1.発達障害の子どもの困りごとは勝手に解消されることはありません
気づけばもう4月!進級・進学の時期ですね。あなたとお子さんにとって、昨年度はどうでしたか?1年を振り返って、どのような想いが巡るでしょうか。
話がきけない。友達と仲良くできない。そんなわが子のことを考えると憂鬱になりため息が出てしまう。何よりお母さん自身が、
「つらかったな」
「苦しかったな」
もしこんな状態だったら要注意です。そして
「いずれできるようになるよ」
「いずれよくなるよ」
この言葉、一度は耳にしていませんか?発達障害・グレーゾーンの子どもを育てていると周囲から言われる言葉の一つです。
しかし、いずれっていつなんでしょうね…?
ちょっと耳が痛いことを言いますが、発達障害・グレーゾーンの困りごとは放っておいても勝手によくなることはありません。
だからこの機会に考えてほしいのです。本当にこのままでいいですか?
だって、ここで苦しい思いに蓋をしたら、また来年も同じくつらい1年になってしまうからです。
なんだか育てにくい、とお母さんが気づいた時点で、正しい方法でお子さんをサポートしていくこと。これが大切です。
もし、今年こそはつらい子育てから抜け出したい!楽しく育児をしたい!と本気で思うのであれば、お母さんがコミュニケーションを変えてわが子の困りごとを解消できるようになりませんか?
2.運動が苦手な息子が逆上がりができるようになった理由
我が家の息子は年長さん。発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの、やんちゃな子です。
息子は外で思い切り身体を動かすのは得意ですが、自分の身体に意識を向けなければならない器械体操などは苦手です。
そんな息子ですが、年少のときから保育園で体操を習っています。プロの体育の先生が週に1回指導して下さっているんです。
3年たった今、どうなっていると思いますか? なんと年長さんになってからは連続逆上がりができるまでに成長しました!
もともと運動が苦手なわけですから、勝手にできるようになるか?といったら、絶対にならなかったと思います。さらに、ノウハウがわからない私が教えてもできるようになることはなかったでしょう。
なぜ、発達障害・ADHDタイプの息子がここまで成長したかわかりますよね?
それはプロの先生が正しいやり方でコツを教えてくれたからです。
もちろん、この背景には、発達科学コミュニケーション(発コミュ)を通じて家庭で自信を育んでいたこともありました。
さらに、この先生が素晴らしいのは、声かけがうまいこと!
子どもをよ~く観察しているから、いつ、どんなタイミングで、どんな声かけをしたらその子に刺さるのか、心得ているんです。
そんな先生に心をわしづかみ(笑)にされた子どもたちはやる気満々!難しい技にももっともっと挑戦したくなり、その結果上達するんですね。
いかがでしょうか?実は発達障害・グレーゾーンの子育ても、これと一緒です。
3.コミュニケーションをチェンジして苦行の子育てから脱出しよう!
「いつかよくなるだろう」
そう思って、イライラしたり憂鬱になっていたのは、まぎれもない私自身です。
発コミュに出会うまで5年間、私はこの状態に苦しみました。息子が朝起きてくるだけで恐怖だったんです。
「あぁ、また一日が始まる」
と思い、憂鬱になっていました。本来であれば、子どもはとても可愛くて愛しい存在なのに。それにも関わらず、幸せを感じられませんでした。
手のつけられない癇癪、初めてのことに対する拒否反応の強さ、生まれたばかりの妹に対する嫉妬…
しつけてもしつけても思い通りにならない息子をただ叱りつけ、毎日をただルチーンのようにひたすらこなしていく。
だから子育ては苦行だとさえ思っていました。でも今は、「必死」という言葉は当てはまらなくなりました。
子どもに余裕をもって向き合えるようになり、困りごとを自分で解消できるようになりました。そして息子の笑顔は数十倍に増えています。その秘訣は何だと思いますか?
それは、発コミュを学んでポジティブなコミュニケーションにチェンジしたから。
発達障害・グレーゾーンの子育ては、闇雲に頑張れば良いというものではないことに気がついたんです。
発コミュでは、まず子どものできている行動に注目し、肯定します。とっても簡単なんですよ。
例えば、靴を履こうとしている場面。
「靴、履こうとしてるんだね」
「右足、履けたね」
「マジック、ペタッとできるかな」
こんな声かけの積み重ねがお子さんの自信ややる気を育んでいきます。 ちなみに以前の私は、
「右と左、間違ってるよ!」
「早く履きなさい!」
「ちゃんとマジック止めてないじゃない!」
早くできるようになって欲しいからと、このような声かけをしてしまっていました。
これではお母さんのせっかくの頑張りも、お子さんのやる気や自信もマイナスになってしまいます。
子供の成長は待ったなしですから、このような状況は一刻もはやく脱出したいですよね。
パステル総研では、わが子のために学び、ネガティブなコミュニケーションをチェンジして、困りごとを自分の手で解消してきたママたちの記事が毎日配信されています。
きっと悩んでいる背中をそっと押してくれると思います。あなたの力になれますように!
執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)