コロナ第5波で再び子どもたちの運動不足が懸念されます。昨年3月に実施したアンケートでは、一斉休校中のお悩みとして、運動不足が第2位にランクイン。道具不要、親子で楽しくできる運動遊びを3つご紹介します! |
【目次】
【アンケート概要】
調査期間:2020年3月28日〜4月6日
調査方法:インターネット調査
対象:発達科学コミュニケーショントレーナーまたはリサーチャー、受講生、メルマガ会員、パステル総研・SNS読者 計385名
1.発達障害・グレーゾーンの一斉休校中の困りごと第2位は「運動不足」
昨年からの新型コロナウイルスの影響で、外出が制限されています。水泳の授業がなかったり運動会の規模が縮小されるなど、子どもたちは運動不足になりやすい傾向があります。
そのことを心配されているお母さんたちは非常に多く、パステル総研が昨年の一斉休校中に実施したアンケートでも、一斉休校中の困りごととして「運動不足」が第2位にランクインしました。
「勉強しない」というお悩みよりも、お子さんの運動不足を心配されるお母さんが多いことが分かりました。
運動量が低下すると、体力がなくなってしまうだけでなく、生活リズムが安定せず、夜遅くまで起きていたり、朝起きられなかったり、食欲がなかったり、ということが起こります。
発達障害・グレーゾーンの子どもの発達を加速させるには運動が不可欠。今、再びコロナ第5波の影響で、学校が休校になったり、分散登校になったりしています。
この記事では、運動がどうして大切なのかという理由と、おうちで道具いらずで楽しくできる運動遊びをご紹介します。
2.発達科学的に運動が大切なワケ
運動は発達のカギ。この理由は胎児のときまでさかのぼります。
お母さんたちが妊娠中感じる「胎動」。人間は生まれる前から動くことができますよね。 脳で運動をつかさどる分野(運動野)は、生まれる前から発達している、脳の土台なのです。
子どもの発達からみても、歩けるようになってから言葉を話す、走るようになってから二語文を話す、など、運動機能の発達に比例して他の機能も発達していきます。
運動をして、脳の土台である運動野に十分な刺激を与えると、脳全体が活性化して発達していくのです。
私たちも軽い運動をしただけで頭がすっきりした、という経験はよくありますよね。 運動をして脳全体を刺激することで言葉や思考も刺激しているのです。
反対に、交通事故などで寝たきりになってしまった人が認知症になってしまうのは、運動による刺激が得られなくなったから、というのも一因になります。
しっかり運動させれば、脳全体が活性化して言葉や思考も伸びていく。 特に発達障害・グレーゾーンの子どもたちは発達がゆっくりですから、意識して運動していきたいですね。
毎日どれぐらい運動したらいいのか、というのはこちらの記事にまとめました。併せてチェックしてくださいね。
3.道具不要!親子でできる運動遊び3選
意識して運動させたいといっても、今は外出自粛。外で思いっきり遊ぶのは難しいですね。
発達科学コミュニケーショントレーナー・リサーチャーは運動の大切さを知っていますので、みんな工夫を凝らして運動量を確保しています。
トランポリンを購入したり、人のいない川辺にでかけたり、ユーチューブで踊ったりしている人もいますよ。
今回私は、運動が苦手なお母さんでも、道具がなくても、マンションでも、気軽にできる運動遊びを3つご紹介したいと思います。
◆①抱っこキープ
お子さんがグズグズ「お母さん、だっこ~!」とまとわりついてきたらチャンスです!お子さんを抱っこした状態で手を放します。お子さんがお母さんに全身でしがみつく運動になります。
慣れてきたら、お母さんは上半身を前に少し傾けてみましょう。しがみつく力がもっと必要になりますので、運動量が上がります!
また、左右にゆらしてみたり、子どもの体をツンツンしたり、軽くくすぐってみたりするのもおすすめです。振り落とされないようにしっかりしがみついてもらいましょう!
スキンシップでお子さんの気持ちも安定します。
「お母さん、ギューッってしてほしいな」「ギューギューしてくれてうれしい!」と声をかけてあげてくださいね。
お母さんは腰を痛めないように気を付けながら試してみてください。長くても1分程度で切り上げるのがオススメです。
◆②大人で鉄棒
子どもの両手をつかみ、大人の体を登るようにしてくるりと一回転させます。
日本の体育の授業は、鉄棒やマット運動など、「回る」運動が多くあります。回ることに抵抗感があるとつらいですので、おうちでお母さんと試してみてください。
最初は、補助の大人を一人つけてサポートしてあげるとスムーズです。子どもが安心するように、強めの力で手を握ったり、サポートしてあげたりするといいと思います。
1点注意したいのが、知らない人が見ると子どもが大人を蹴っているように見えることです。
息子がまだ幼稚園の頃、先生相手にやりだがったそうなのですが、しっかり言葉で説明できなかったために、先生は蹴られたと勘違い!怒られてしまいました。
まずは、おうちのなかでやってみましょう!
◆③手押し車
大人が子どもの両足を持って、手を使って進む遊びです。幼稚園での活動や療育でも取り入れられていることがあります。
これはかなり体力を使うらしく、息子が年少の頃は10秒ぐらいでつぶれてしまっていました。
きついのでトレーニングにならないように、とにかく楽しく!を意識して取り組んでください。
我が家の場合、
「今度はお父さんのところに行こう!」⇒お父さんからチョコをもらう
「次はお布団に行こう!」⇒布団でゴロゴロ
「妹ちゃんのところに行こう!」⇒お兄ちゃん、スゴイ!と拍手
という感じで、冒険とご褒美をセットにしてみると、徐々に長い時間できるようになりました。
息子がお世話になっている療育では、同年齢の子同士でやることが多いです。
相手のペースをよく観察して力を合わせるのにとてもいい練習だと思います。年の近いきょうだいがいる場合は、ぜひチャレンジしてみてください。
もちろんお母さんもそばにいて、安全を確保しながら応援してくださいね!
道具なしで今すぐ試せるおうちでの運動遊び、ぜひチャレンジしてください。
執筆者:丸山香緒里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)