発達障害・グレーゾーンのきょうだい達がケンカで相手を叩いたり泣かせたり…そんなとき「なんでそんなことしたの!」と叱っていませんか?頭ごなしに叱らずにケンカの理由も聞けて、子ども達のコミュニケーション力もぐんと向上するある方法をご紹介します! |
【目次】
1.「なんでそんなことしたの!」と叱っていませんか?
2.上の子へのNGワードは「お兄ちゃんなのに!」
3.きょうだいゲンカ勃発の理由を聞きたいときはこの声がけ!
4.発達障害・グレーゾーンきょうだいのコミュニケーション力が向上する!「〇〇〇〇〇」形式!
1.「なんでそんなことしたの!」と叱っていませんか?
子ども達が、
・ケンカをしてきょうだいを叩いて泣かせた!
・イジワルなことを言ってきょうだいを怒らせた!
といったように、「悪いこと」をしたときついこう言って叱っていませんか?
「なんでそんなことしたの!」
確かに、きょうだいを叩いて泣かせたり、イジワルなことを言っているのを見かけたら、お母さんとしては心穏やかではないですし、「どうしてそんなことをしちゃうの?」と「コトの真相」を知りたくて言ってしまいがちですよね。
でも実は、これはれっきとした子どもを「非難する」言葉。
「そんなことするなんてダメだよ!」と頭ごなしに子どもを非難しているのと同じ意味になるんです!
理由もなく叩いたり、イジワルなことを言ったりする子なんていないはずですよね。
それを頭ごなしに非難するような言い方で叱ってしまうと、子ども達も自分の言い分を聞いてもらえずに「だって…」と口をつぐんで、不満を抱えたままとなってしまいます。
気持ちの整理がつけられないまま、不満を抱え続けていると、ほんの些細なことでも引き金となって、またきょうだいゲンカが勃発!ということが起きてしまいます。
2.上の子へのNGワードは「お兄ちゃんなのに!」
特に、お兄ちゃんが弟を叩いたり、イジワルなことを言ったりしているところを見かけるとより一層厳く叱ってしまっていませんか?
「自分より小さい子にイジワルするなんてもってのほか!」
「お兄ちゃんは弟に優しくするもの!」
といったように、私たちは上の子に無条件に「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」という役割を当てはめてその行動を判断してしまいがちです。
頭に「お兄ちゃんなのに」という言葉をつけて「お兄ちゃんなのに、なんでそんなことしたの!」と言ってしまうと、ただ「お兄ちゃん」というだけで「頭ごなし」に叱られてしまった上の子が、ますます不満をつのらせていってしまいます!
3.きょうだいゲンカ勃発の理由を聞きたいときはこの声がけ!
子どもがケンカの最中に、きょうだいを叩いて泣かせてしまった!ということが起きたとき、叩いた理由を確認したいのであれば、「なんでそんなことしたの!」と叱るのではなく、「本当はどうしたかったの?」と投げかけてみてください
「本当はどうしたかったの?」というその言葉には、「そうしたのには何か理由があるんだよね?」 という意味が込められているのです。
それは、
「あなたのことを『非難』しているんじゃないよ!」
「あなたのことを『信じて』いるよ!」
というお母さんからのとってもポジティブなメッセージとなって、きょうだいゲンカをして興奮してしまっている子どもの脳を落ち着かせ、安心させてあげることができます!
4.発達障害・グレーゾーンきょうだいのコミュニケーション力が向上する!「〇〇〇〇〇」形式!
次に、
「そっか~」
「なるほどね~」
「〇〇君はそんな風に思ったんだ~」
と子どもの思いをしっかり受け止めてあげて、「どうしてそう思うの?お母さんに聞かせて!」と丁寧に質問を投げかけながら「インタビュー」形式で、叩いてしまった理由を聞いてみるといいですよ。
発達障害・グレーゾーンの子ども達は、相手の気持ちを察することが苦手だったり、周りから見ると「わがまま」に見えてしまうような言動をすることがあったりして、きょうだいとの摩擦が生まれやすい傾向があります。
でも、この「インタビュー」形式でこちらの主観を入れずに、とにかく子どもの話を聞いてあげましょう!困った行動を起こしてしまったその裏に、実は「凸凹の特性で本人も困っている!」という事情があってのことだということが分かることもあります!
きょうだいゲンカで「なんでそんなことしたの!」と頭ごなしに叱ってしまうだけではもったいない!
「本当はどうしたかったの?」とインタビュー形式で言葉を交わしながら親子で振り返りの時間を持つことで、発達障害・グレーゾーンの子ども達のコミュニケーション力も向上し、きょうだいゲンカから「学び」を手に入れることができますよ!
発達でこぼこきょうだいのケンカをまるっと解決する秘策をお伝えしています!
執筆者:たくだなつこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)