勉強時間は少なくてOK!?発達障害の子どもの学力を上げる非常識とは?

休校中の子どもの様子を見て「勉強時間が少ない…」と悩んでいませんか?実は勉強時間が少なくても子どもの学力は伸ばせるんです!今回はアンケート調査結果から、勉強の目的と発達障害の子どもの学力を伸ばす方法について解説します。
 

【目次】

 
【アンケート概要】
調査期間:2020年3月28日〜4月6日
調査方法:インターネット調査
対象:発達科学コミュニケーショントレーナーまたはリサーチャー、受講生、メルマガ会員、パステル総研・SNS読者 計385名
 

1.「休校中の勉強時間が少ない」と悩んでいませんか?

 
 
新型コロナウイルスの影響で臨時休校が始まって、もうすぐ2ヶ月が経ちますね。
 
 
お母さんたちは前代未聞の長期休暇の中、様々な悩みごとを抱えているのではないでしょうか?
 
 
先日パステル総研で行った「ママのライフスタイルに関するアンケート」によると、お母さんたちの休校中の困りごとのランキングは
 
 
 
 
という結果になりました。
 
 
“勉強時間の確保が難しい”
 
“生活リズムが変わって、宿題をする習慣が続かなくなってしまった”
 
“思うように勉強の時間が増やせない”
 
 
こんな風に「子どもの勉強時間が少ない」ことで悩んでいるお母さんは多いようです。
 
 
我が家の息子は発達障害グレーゾーンの小学2年生です。息子の学校は宿題が少なかったためにすぐに終わってしまい、通信講座などもやっていないため、毎日好きなことをして遊んでいます。
 
 
勉強というと、私が作成している漢字3問と計算問題2問で構成されているプリントを、3分くらい取り組むだけです。
 
 
でも私は、勉強時間が少ないことに悩んではいません。なぜなら、発達障害グレーゾーンの子どもの学力は勉強しなくても伸ばせる!ということを知っているからです。
 
 
 
 
そこで今回は、勉強する目的と発達障害の子どもの学力を伸ばす非常識な方法について考えたいと思います。
 
 
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2.勉強することの目的とは?

 
 
まず、お母さんにお聞きします。発達障害の子どもにもっと勉強してほしい!と思う理由はなんですか?
 
 
おそらく将来子どもに苦労して欲しくないから、という心配からですよね。
 
 
ではもう1つお聞きします。勉強する本来の目的はなんだと思いますか?
 
 
私は勉強とは、将来自分が幸せになるための道具の1つであると考えています。
 
 
学校で習う勉強というのは
 
 
「1+1=2」
 
「ひまわりは黄色い花」
 
「雪が溶けると春になる」
 
 
など、正解が決まっている問題が多いですよね。
 
 
 
 
ところが、社会に出ると物事の答えは1つではありません
 
 
相乗効果で「1+1=3」になることもあれば、相性が悪くて「1+1=0」になってしまうこともあります。
 
アーティストの手にかかれば、ひまわりは青にも赤にもなります。
 
雪が溶けると、嬉しい職業の人もいれば困る職業の人もいます。
 
 
こんな風に、色々な見方をして複数の答えを出すことが必要になります。
 
 
さらに、これからの時代は自分で問題設定をする力がより求められるようになってきます。
 
 
・AIが台頭して今まであった職業がなくなっていく
 
・1つの会社に勤め続けるという常識が崩れる
 
 
という状況の中で、「自分は何を目指しているのか?」「その目的を果たすためには何をすればいいのか?」を考えて行動することが必要になってくるんです。
 
 
つまり、勉強することの最終目標は、自分で問題設定をして、自分で答えを見つけ出す力を身に着けることなのではないでしょうか?
 
 
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3.休校中がチャンス!発達障害の子どもの学力を伸ばす非常識とは?

 
 
自分で問題設定をして、答えを見つけ出す能力を身に着けるためには
 
 
・見たり聞いたりすることで情報をしっかりインプットする
 
・理解する・考える
 
・行動したり話をすることでアウトプットする
 
 
という力をしっかりと伸ばすことが必要になってきます。
 
 
では、発達障害グレーゾーンの子どもの学力を伸ばす非常識な方法とは何でしょうか?
 
 
それは勉強時間を増やすのではなく、好きなことをとことんさせる!ということです。
 
 
脳の発達を考える上で、子どもが楽しむということはとても重要になってきます。なぜなら「楽しい!」とワクワクしながら行動することは、脳を発達させる1番の近道だからです。
 
 
ではここからは、我が家の息子の遊びを分析しながら、脳の発達について考えてみます。
 
 

◆プラレールで記憶力UP!

 
 
我が家の息子は幼い頃から電車が大好きです。臨時休校中の今は部屋いっぱいにプラレールを並べて遊んでいます。脳科学の観点から息子の行動を分析してみると…
 
 
・机やトランポリンなどの家具を避けながら様々なレールを組み合わせてレイアウトを考える
状況に合わせて行動する力がつく
 
・トーマスのアニメでみた場面を再現
→アニメを見ながら情報をインプット。思い出しながら作るので記憶力のアップにもつながる
 
・身の回りの物を使って建物やトンネルなどの情景を作る
→制限された材料で工作をすることで、自分で段取りを考えて自主的に行動する力がつく
 
・自分で電池交換をする
→サイズの合うドライバーを自分で探す、電池の向きを確認するなどよく観察すること(見る力)が求められる
 
 
など、脳を発達させるポイントはたくさんあります。
 
 

◆パソコンで段取り力を鍛える!

 
 
息子は習い事のプログラミングをきっかけにパソコンで資料を作ることに興味を持ち、毎日パワーポイントを使ってオリジナルの図鑑を作っています。ここでも分析をしてみると…
 
 
・決められた時間の中でパソコンに取り組む
→制限時間の中で段取りを自分で考える力がつく
 
・説明本を隅々まで読む
→よく見て正確に情報をインプットする力がつく
 
・ローマ字入力が必要
→自分で入力するためにローマ字を覚える
 
 
などと好きなことを使ってしっかりと色々な能力を身につけているんです。
 
 
ただし、子どもの脳を発達させるためにはお母さんの関わり方にも工夫が必要です。
 
 
お母さんのコミュニケーションで、子どもにしっかりと自信をつけてあげることがとても重要なんです。
 
 
子どもの好きなことというのは得意なことですよね。
 
 
つまり子どもが好きなことをして遊んでいる時間は、お母さんが肯定的なコミュニケーションをとる絶好のチャンスなんです!
 
 
・「これはどうやって作ったの?」と興味を示す
 
・「細かいところまでよく見てるね!」「ここの部分、よくできてるね!」と褒める
 
・「へー、そうなんだ!教えてくれてありがとう!」と感謝を伝える
 
こんなお母さんの声かけが子どもに自信をつけ、自分で考えて行動する力を授けるんですよ。
 
 
 
 
いかがでしたか?発達障害の子どもの学力を伸ばす非常識な方法は「おうちで好きなことをとことんやらせること!」です。
 
 
臨時休校中の今は絶好のチャンスです。ぜひ今日から取り組んでくださいね。
 
 
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執筆者:森あや
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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