もう学校で困らない!発達障害の子の不器用さはお家での○○でカバーできます

発達障害の子どもは不器用とよく言われますが、極端に不器用だと困りごとも深刻化しやすくなります。特に、学校で授業についていけないと行きしぶりも心配!そうなる前に、家でできるオススメの対策をお伝えします。
 

【目次】

 

1.発達障害の子どもの不器用さ、もしかしたらDCDかも?

 
 
よく、発達障害の子どもは不器用だと言われます。
 
 
・塗り絵できれいに塗れず、はみ出す
・ハサミがうまく使えない
・黒板の文字をうつすのに時間がかかる
 
などと細かい作業が苦手だったり、
 
・スキップができない
・公園の遊具でうまく遊べない
 
というように運動が苦手など、生活の中でお子さんの不器用さを感じる場面はないでしょうか?
 
 
もしかしたら、生活に支障があるぐらい極端に不器用なお子さんは発達性協調運動障害(DCD)かもしれません。
 
 
DCDは発達障害の一種で、協調運動が不正確だったり、うまくいかなかったりします。協調運動とは、「手と目」「足と手」など、別々の機能を一緒に動かす運動のことです。
 
 
DCDは子ども全体の5%以上に見られ、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)の子どもの場合、約50%に併存するそうです。
 
 
DCDの人は友人関係も苦手になりやすいと言われ、社会参加やQOL(生活の満足度)が低いというデータもあります。
 
 
実は、単なる不器用では片付けられないほど様々な問題が起きる危険性があるんです。
 
 
お子さんであれば、小学校に入ると体育、工作、ダンス、リコーダーなど、様々な授業で苦労することになります。
 
 
周りからは運動不足や練習不足、やる気がないと思われたりしますが、DCDの場合はそれが原因ではありません!
 
 
 
 
やる気はあるのに、発達障害の特性が原因でうまくいかない。そんな子どもたちが学校の授業で困らないように、お家でできる対策をお伝えします!
 
 
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2.極端な不器用さんに起こりやすい問題の特徴

 
 
まず、DCDの子どもたちはどんな問題を抱えやすいのでしょうか?
 
 

◆周りから気付かれにくいため対応が遅れる

 
 
実は、不器用というのは周りの人はそんなに困りません。だから、明らかな運動障害でなければ気付かず放っておかれる、二次障害になっても対応してもらえないということも起きてしまいます。
 
 
発達障害の子どもが不器用さのために
 
・新しい動きがうまくできない
・姿勢が崩れやすい
・文字が雑になったり、はみ出したりする
 
など、学校でうまくできない経験が積み重なると学校嫌いになってしまうこともあります。
 
 
例えば、癇癪を起こしたらお母さんは困るし、周りの目も気になるのでどうにかしよう!と思いますよね。
 
 
でも、ちょっと動きがぎこちないかな?という程度だったら大きな困りごとではないので見過ごされがちです。
 
 
ぱっと見て分かりにくい場合は、周りに気付いてもらえないリスクが高いのです。
 
 

◆友人関係が苦手になりやすい

 
 
さらに、一見関係がなさそうですが対人関係にも影響が出てきます。
 
 
例えば「みんなで○○して遊ぼう!」というとき。それが苦手な運動だったら?そして、チームで取り組む遊びだったら?
 
 
・上手くできなかったらどうしよう
・自分が入ったら迷惑をかけるのではないか
・失敗したらバカにされるかも
 
 
そんな風に感じてしまうと参加できなくなり、変わっているとか、付き合いが悪いなどと思われてしまう場合もあります。
 
 
不器用というのは隠せないので失敗経験になりやすく、自分だけができないという悲しさや恥ずかしさを感じやすいのです。
 
 
だから、不器用さのある発達障害の子が苦手なことにチャレンジするのは、かなりハードルが高くなります。
 
 

◆人一倍努力しているのに叱られる

 
 
さらに、努力をしてもなかなかできないということが周りに理解してもらえずに、叱られたのがつらかったという人も多いようです。
 
 
周りの子と同じように努力をしても、発達障害の場合は脳機能の違いによってうまくいかないということが起きてしまう。
 
 
でも、それを周りが知らなかったらやる気がないように見えてしまうんです。
 
 
 
 
そのため、一生懸命がんばっているのに姿勢がくずれてしまい叱られるなど、真面目にやっているのに怒られたという経験が多くなります。
 
 
だから、周りの人がDCDについて理解することも大切です!
 
 
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3.DCDの子どもが授業で困らないための対策とは?

 
 
では、学校の授業で発達障害の子どもの失敗経験を減らすために、どんな対策ができるでしょうか?
 
 
まず、運動に関しては、苦手な運動は個別に教えるのがオススメです。
 
 
みんなと一緒だと、一人だけ下手なのが目立ってしまいます。同じレベルの人となら楽しくても、上手な人の中で一人だけできなかったら嫌ですよね。
 
 
ですから、苦手なことは個別に教えてもらった方が苦手意識を持たずに済みます。
 
 
次に、家でできる対策は運動の予習をすること!DCDの子は初めての運動がものすごく苦手なので、学校の体育が初めての経験になると、どうしていいか分からなくなってしまいます。
 
 
だから、ある程度練習してから学校の授業に参加するのが大事になってきます。
 
 
例えば跳び箱や縄跳びなど、学校でやり始める2週間以上前から家で練習しておく。それだけで、すでに経験があるので随分スムーズに入れるようになります。
 
 
DCDの子に限らず発達障害の子どもたちは、ちょっと不器用だったり、初めてのことが苦手な場合も多いですよね。だから、運動の予習はどんな子どもたちにも効果的な対策になります。
 
 
また、音楽のリコーダー演奏も不器用さがある子にはハードルが高い授業です。音を聞きながら指を動かすのが大変な場合は、
 
・耳で聞いて、先に音楽を覚えるようにする
・次に、指を動かす練習だけをする
 
というように、それぞれ別々に練習するのがオススメです。
 
 
協調運動の改善も大切ですが、とにかく大切なのは「自信を失わせないこと」です。自信があれば、他に苦手があったとしても大人になってからの社会適応にもつながります。
 
 
映画『ハリーポッター』の主演ダニエル・ラドクリフさんもDCDで、今でも字をきれいに書いたり、ひもを結んだりするのは苦手だそうです。
 
 
協調性が求められる学校時代には居場所がなかったそうですが、その苦しさから個性を重視する映画の世界に入り、そこで才能を開花させていますよね!
 
 
 
 
頑張っているのにうまくいかない。だけど、周りの子たちの何倍も努力しているかもしれない。
 
 
そんな発達障害で不器用さのあるお子さんには、家で予習をすることで学校で成功するチャンスを作ってあげてくださいね!
 
 
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執筆者:三浦知花
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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