災害への備えはできていますか?震災を経験したからこそお母さんや妊婦さんに伝えたいこと

東日本大震災から10年以上が経ちます。災害への備えはできていますか?子どもと二人きりだとしたらお母さんがしっかりと落ち着いて行動しなければいけません。そのためには準備と心構えが必要です。そこで、大きな地震の起きた被災地にいた私の経験を皆さんにお伝えします。
 

【目次】

 

1.災害への心構えはできていますか?

 
 
東日本大震災から10年以上が経ちます。
 
 
あの日、誰もが予想もしないほどの大きな被害が出ました。
 
 
日本は地震大国とも言われていますし、研究が進みどこでどのくらいの地震が何年後に起こる可能性があるとまで予測されています。
 
 
しかし、実際のところは突然発生しますし、どのような被害が出るか想定外のことがたくさん起こります。これは、地震に限らず台風や竜巻など様々の自然災害に言えることです。
 
 
ですから、起きた時に慌てずに対応するためにも物資だけではなく心の準備をしっかりとしておくことが大切です。
 
 

 
 
小さい子どもがいる家庭や妊婦さんは、気をつけなければいけないことがたくさんありますよね。
 
 
子どもも大人も突然の出来事に不安を感じるのは当然です。特に発達障害・グレーゾーンの子どもは不安を強く感じてしまうことが多いです。
 
 
突然の出来事に、パニックを起こしたり、落ち着きがなくなってしまうことも考えられます。
 
 
様々なことを想定して、災害が起きた時の準備や心構えはできていますか?
 
 
メディアの情報では大きな被害の状況は伝わりますが、実際にどのようにしたかなど小さなことはなかなかわからないですよね。
 
 
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2.二人目の出産を控えた姉と姪と過ごした経験

 
 
10年前の震災時、私にはまだ子どもがいませんでしたが、2人目の出産予定日が迫っている姉がいました。
 
 
職場の対応に追われながらも、一番に気になったのは姉と3歳の姪のこと。
 
 
地震が発生したのは14時46分。午後の明るい時間でした。
 
 
しかし、昼間ということは姉と姪が2人きりで過ごしている時間であり、他に大人がいないということです。
 
 

 
 
電気が止まり夕方には真っ暗。信号も止まり運転に時間がかかりながらも姉のもとへ行くことに必死だったことを今でも覚えています。
 
 
真っ暗な家の中でライトをつけて2人で過ごしている姿を見て、無事でよかったと心から安心しました。
 
 
電気と水が止まり、ただ静かに余震に気を付けながら時が過ぎました。
 
 
3歳の姪にすれば、状況も分からずただただ不安な時間だったことでしょう。
 
 
私にできたことは、お腹の大きな姉の代わりに動くことと姪と一緒に遊ぶことくらいでした。
 
 
一晩あけてようやく状況が分かり始めて、自分がいる場所よりもっとひどい状況になっている地域があることを初めて知ったのです。
 
 
このような状況の中で、小さい子どもがいたり、お腹に赤ちゃんがいたりするお母さんは不安に押しつぶされてしまいそうですよね。
 
 
こんな時だからこそ、冷静に行動して子どもが安心して過ごせるようにするのが大切です。
 
 
実際に姉と過ごして感じたことを次の章でお伝えしますね。
 
 
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3.お母さんや妊婦さんへ伝えたい災害時の準備と心構え

 
 

◆近所に助けをお願いできる関係を作っておく

 
 
姉の家は迎えには家がなく、隣がアパートとお年寄りのお宅でした。子どもと自分だけの時のことも考えて、近所の人に助けを求められる環境を作っておくことは必要だと思いました。
 
 
震災当時は昼間だったので姉の旦那さんは職場の対応に追われ、帰宅できたのは深夜でした。子どもとお母さんで過ごす時間が長くなることも想定しましょう。
 
 
特に妊婦さんは動きが制限されることや急に体調が変わることもあるので最悪の状況を考えて、すぐに手助けしてもらえる環境を作っておいたほうが安心ですね。
 
 

 
 

◆出産予定のあるお母さんはいざというときのことを確認しておく

 
 
帝王切開を数日後に控えていた姉は、まずは病院との連絡を取りました。個人の産婦人科で出産予定でしたが、震災の影響で個人病院での対応には限界があり、大きな病院で出産することになりました。
 
 
突然の変更に不安になりましたが、受け入れ先が決まった安ど感もありました。
 
 
ただでさえ心が不安定になる出産です。通常通りに進んでも無事に産まれてくるまで安心できません
 
 
だからこそ、かかりつけの病院にいざというときのことを確認しておくことも心の準備になりますよね。
 
 

 
 

◆食料や飲み物の備蓄

 
 
震災時は数日間ライフラインが止まり、冷蔵庫の物で食べられるものから食べていました。
 
 
私と実家の両親と3家庭分の冷蔵庫の食品を合わせたので、食糧不足に困ることはありませんでした。
 
 
パンを多く冷凍していたこともあり、子どもの姪も喜んで食べていたのを覚えています。
 
 
また、姉の旦那さんが職場からもらってきたジュースがとても貴重な飲み物となり、すごく喜んでいました。
 
 
子どもは災害用の備蓄食品はあまり好んで食べることがないかもしれません。普段から食べているもので保存がきくものや普段は飲まない家庭もジュースなど子どもが喜ぶものを備蓄として用意しておくと良いと思います。
 
 
また、水は「多いかな?」というくらい用意しておいたほうが良いです。
 
 
飲むだけではなく、炊飯や洗い物にも使用したのであっという間になくなる印象が強かったです。
 
 
給水に行くのは大変です。あっても困らないものなので、多く用意しておくことをおすすめします。
 
 

 
 
子どもも大人も突然の出来事には不安や恐怖を感じるものです。
 
 
10年前の出来事ですが、今でも忘れることはありません。
 
 
あの時3歳だった姪は、震災の記憶が残っていることはないようですが、少しの揺れでも恐怖を感じてビクビクしてしまいます。
 
 
それほど、心身に残る出来事でした。
 
 
いざというときに、少しでも落ち着いて行動するためにも、事前にできることはしておくことをおすすめします。
 
 
私の経験が少しでもお役に立てば幸いです。
 
 
 
 
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執筆者:さとう みな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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